話題のpovo、ahamoに潜む認知バイアス
2021年1月13日に後出しジャンケンでKDDIが3大キャリア最安値となる新料金プランとなるpovo(ポヴォ)を発表してきました。
確かにこれまで大手キャリアの料金体系に比べるとシンプルで破格の安さになっているのは事実かと思います。
しかし本当に多くの人にとってこれら大手キャリアの新プランが最適かというと、疑問符がつきます。
ここには人間が陥りがちないくつかの認知バイアスが潜んでいるので解説していきたいと思います。
アンカリング効果
多くの人はこれまでの月額7千円前後の大手キャリアの料金プランをベースに今回の新プランを評価しているので、大幅に安くなったと歓喜しています。
その結果、他の選択肢に目がいかなくなっているのです。
大手3大キャリアの新プランは毎月20GBの大容量プランですが、統計的にもほとんどの人は毎月数GB程度しか使っていないことがわかっています。
そうすると、キャリアサブブランドのワイモバイル、UQモバイルやMVNOの方が実はコスパが高くなる方は一定数いらっしゃるはずです。
バンドワゴン効果
上述のアンカリング効果により、多くの人がSNS上でahamoやpovoは「神プランだ!」などとコメントされています。
それを目にすることで自分のライフスタイルに合ったサービスや料金プランを吟味することなく、何となく大勢の意見に流されてしまいがちです。
これこそが「世間の流行りや周りの評判を判断材料にしてしまう心理」というバンドワゴン効果に他なりません。
携帯料金に限らず、自分で調べて自分に合ったものを選択するという行動は人生のあらゆる局面で大事ですね。
ハロー効果
様々メディアの広告で「大手だから安心」というフレーズを目にしますよね。
確かに一理ある論理ですが、大手企業も多くの不正を犯しますし、大手企業のサービスはブランドプレミアムがのっていて割高であることもあります。
また、大手にないユニークなサービスを提供している規模の小さい企業も多数存在し、そちらの方が自分のライフスタイルに合っている可能性もあります。
しかし、何となく安心だからとよく聞き慣れた大手企業のサービスを選択してしまう行動心理がこのハロー効果と呼ばれるものです。
まとめ
人間の脳は本当にバイアスにまみれていると感じる今日このごろです。
ほうっておくとどんどん楽な方に流れてしまいます。
面倒でも自分で調べて考えるという日頃の習慣づけは、不透明な世の中で必須の生き残り戦術になりますね。
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