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優先順位を5段階+αに分ける

すべての仕事は、プライオリティ(優先順位)を立てることから始まると言っても過言ではありません。

実際には、そのプライオリティを立てるために必要な情報収集からとなりますが、1つ目の「結論」はおそらくこのプライオリティとなるでしょう。


ビジネスにおける気くばりの中で何より大切なこと、それは

 上司や取引先といった相手のスケジュールに配慮すること

です。「スケジュールに配慮する」と言いましたが、何も秘書のように、つねに相手の予定をチェックしておきましょうということではありません。

相手のスケジュールに配慮するとは、相手にとってのプライオリティ(優先順位)を理解しておくということです。自分のプライオリティだけしか見ず、他人をコントロールしようとする人はひどく自己中心的で、相手から見れば十中八九最低な人です。

またプライオリティの立て方が下手な人は、どんなにモーレツに働いているように見えても、仕事が遅かったり、周囲に評価されなかったりするものです。

 「すべての仕事は、プライオリティを立てることから始まる」

と思っておいてまず間違いはないでしょう。

さらに、社内においては自分の仕事のプライオリティを立てることも大切ですが、上司にとっての仕事のプライオリティを正確に把握することが求められます。

たとえば、あなたが上司から仕事を指示されたとしましょう。

それはあなたの仕事であると同時に、上司の仕事でもあります。このときにまず「その仕事が上司にとってどのくらい重要か」を考えないと、自分の中の優先度だけで片付けようとすると失敗します。

ここでは、

 重要度の高さ=仕上げるまでに求められる仕事の速さ

と考えてください。上司から指示された仕事を

受けた部下は勝手に「後でやればいいや」と判断してしまった。
ところがそれは上司にとっては、最優先でやってほしい仕事だった。

というケースはよくあることです。つまり、その仕事をどのくらいの速さでやるべきかを正確に評価して期限を切ることが「気くばり」になるのです。

この評価の目安は、以下の5段階です。

① 1時間以内(可能であれば30分程度で結論を出してほしい
② 半日以内 (午前とか、午後とか。日付が変わるまでというのはOUT 
③ 1日以内 (明日の朝までに
④ 翌日を含め、日をまたいでもいい
⑤ 1週間以内(週明けにはほしい

ちなみに、この5段階より長い期間のものは、もはや当面のプライオリティには関係のない仕事です。期限までに達成できれば十分なので、自分の力量にあわせて調整しても大丈夫です。

仕事を指示されていつも同じ対応しかできないようでは、気くばりができているとはとても言えません。上司が「1(1時間以内)」で対応してほしいと思っているのに、「4(日をまたぐ)」の対応をしてしまったら上司を困らせることになります。

逆に、上司にとってのプライオリティを理解せずに、必要以上に急いで「1(1時間以内)」のスピードで対応したら、「悪いね。そんなに急かしてるつもりはなかったんだけど…」と、せっかくの努力がムダになってしまいます。もちろん評価はされるかもしれませんが、当初の作業見積りに沿って相手は既にスケジュールを立てているので、早すぎても嬉しいとは限りませんから、評価されなくても不満を持たないようにしてください。

「あれ、どうなっている?」と言わせてはいけない

「俯瞰のアンテナ」の感度の高い人は、仕事を引き受けるときに必ず、

 「いつまでですか?」

と締め切りを確認します。
上司側の人であれば、

 「いつまでにできる?」

と聞くことでしょう。

仕事は、だらだらと期限も切らずに存在することは決してありません。

 ・期限を意識できない
 ・期限を遵守できない
 ・期限を遵守するための努力ができない

と言った人は、既に社会不適合の可能性すら見え隠れしています。

ビジネス英語では「締め切り」や「期限」を表わす言葉として "due"という用語がありますが。現実には、仕事を指示されても多くの人はこのdueを確認しようとしません。

「○○の資料を作っておいてくれるかな?」と上司。
「はい、かしこまりました」といい返事をする部下。
でも、「これは、いつまでに必要でしょうか?」とは聞かないのです。

逆に言えば、仕事を頼まれたとき、間髪入れずに「いつまでですか?」と聞けば、「この人は気くばり力が高い」「仕事ができる!」と評価してもらえるということです。

もちろん言われた期限は必ず守ることが必要です。

すでに急ぎの仕事を抱えていたり、まだその仕事に不慣れだったりする場合は、「●日の何時までにお渡しできれば、大丈夫でしょうか?」などと、より細かく期日を確認してもいいでしょう。

とにかく上司に

 「あれ、どうなっている?」

とだけは絶対に言わせてはいけません。
このひと言を言ってくるということは、上司はそれまでに相当

 「どうなっているのかな?」
 「進んでいるのかな?」
 「大丈夫か…?」

と、内心では不安になったりイライラしたりしていて、とうとうそれに耐えかねて聞いてきたということです。あるいは信頼されていない証拠と言ってもいいでしょう。

もしそう言われてしまったなら、その仕事に対する上司とあなたの重要度の理解がずれていたと自覚し、今後は必ず締め切りの確認をするようにしましょう。そうしないと、あなたのいる職場環境では評価がどんどん下がっていくことになります。

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