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不安が思考停止を誘発する

多くの人にとって、行動できなくなってしまう大きな原因に「不安」があります。

何をやっても成果が上がらないとき、失敗が続いているときは、行動することが億劫になります。「どうせやっても無駄」「上手くいかなかったらどうしよう」なんて発想にハッキリとした根拠はありません。

この状態になってしまうと思考も行動もフリーズする、いわゆる思考停止状態です。行動できない人のほとんどが、不安のパターンに陥ってしまっています。まずそれに気づきましょう。

思考と行動のフリーズは、次の3つの不安によって生まれます。

こういったことは感覚に頼ってモヤモヤするのではなく、
仮説を立てて定義し、言葉にしてみれば意外と簡単に解決するものです。

過去にとらわれて陥る不安

「過去にとらわれて陥る不安」は、過去の失敗体験を引きずり、動けなくなっている状態です。

 「やってみたけれど、ダメだった」
 「得意先からこつぴどく叱られた」

そういった失敗の過去を思い出してしまいます。

そもそも人生の中ですべての判断、すべての行動がすべて成功する人などいないはずなのですが、それが頭でわかっていても自分だけは上手くいきたいと言う貪欲で、向こう見ずな願望が心を支配しているのです。

「うまくいかない」という思いが心を支配しているので何をするにしても過去の記憶が呼び起こされ、「うまくいく」というイメージが思い浮かびません。そのため「次もどうせうまくいきっこない」という結論を引き出してしまいます。

うまくいかないと思いながら、行動できる人はいません。

脳が「うまくいきっこない」という命令を全身に向けて放っているわけですから。


未来にとらわれて陥る不安

「未来にとらわれて陥る不安」は、今後もきっとうまくいかないと思い込んでいる状態です。そしてうまくいかなかった結果をあれこれと想像してしまいます。

過去の成功体験が強すぎる人も失敗に対して過度に不安になるのですが、それも未確定の未来にとらわれているからです。

 「クレームが来たらどうしよう」
 「納期が間に合わなかったらどうしよう」
 「スケジュールが遅れたらどうしよう」

とにかく悪いほう、悪いほうへと想像力を働かせてしまい、動けなくなります。いわゆるネガティブ思考に陥ります。

そもそもそこまでリスクが特定できていれば、そうなった場合の対処を考えればいいだけなのですが、「どうしよう」で思考を停止してしまってそうならないようにするためにばかり注力しようとして、しかも結論を出せないから不安だけが膨れ上がっていくのです。

元来、リスクマネジメントは具体的なリスクが特定できた場合「そうならないように」「そうなってしまった場合」の両面から対策を考えます。上手な人は「そうなっても問題とならないように」と言う対応まで検討します。

その観点がない、または考えたくない人だけがこの不安を増長させます。

未来とは、読んで字のごとく「未(いま)だ来(きた)らず」

人間に未来予知の能力がない以上、取り越し苦労をしすぎる必要はありません。悪い想像をしたなら対策をとる行動につなげることで「不安」は解消されます。想像しただけで行動しないとフリーズするだけで、それがわかっていても動かないのはただの職務怠慢です。


現在にとらわれて陥る不安

「現在にとらわれて陥る不安」は、現在起きていることの「ある一部分」にとらわれて、それがあたかもすべてであるかのように感じている状態です。

「ある一部分」というのは、

 ・自分のできていないところやうまくいっていないこと
 ・失敗やミス、好ましくない現在の結果
 ・自分の中のネガティブな気分

目の前の結果は、過去の行動の結果です。

そもそも誰もが最初は不安なものです。

生まれた時から、何かが完璧にできたということはありません。
必ず失敗を積み重ねて、その経験を活かすから成長し、成功できる人間になっているのです。

自信がないのは経験が不足していたり、未知だったりするからです。

しかし、経験しないことには、自信につながりません。
成功したならば成功した実績に対する自信を、失敗したならば二度と同じ失敗を繰り返さなくていい経験を積んだ自信を培えばいいだけの話です。

ですから、

「やったこと無いからできません」

という言葉は存在しません。この言葉を正当化する人には「じゃあ君は一生〇貞のままなのか?」と聞いてみたくなりますよね。本当に"経験がない"ことが正当な理由として認められるのであれば、人は皆、

 食事もできない
 仕事もできない
 遊びもできない
 友達もできない
 家庭もできない
 生活もできない

全てができないはずなのです。
ただただ「不安だからやりたくない」の言い回しを変えているだけです。

しかし、"やりたくない"で仕事は成立しません。
これも結局、職務怠慢の1つなのです。

結果にとらわれて不安になると未来を切り開く一歩が踏み出せなくなります。

 

行動できないのであればきっとこの3つの不安の中にいるはずです。
自分がどのパターンの不安に陥っているか、気づいておきましょう。かならず対処法はあるはずです。

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