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アジェンダの効果

アジェンダ。

図23

通常、会議体などにおける司会進行の補助的な役割を持ち、論旨が脱線しないようにするための道標として用いていることが多いと思います。

しかし、実際にはそれだけだと表面的な目的しか活用できていません。

実際にはもっと効果の高い用途および目的も隠れています。アジェンダには、先にも述べたように"脱線させない"強制力を持ちます。そのため、

 1. 会議体の予定が決まる
 2. 即、アジェンダを作る
 3. 関係者に内容の合意を取る

ことによって、誰の介入も横やりも主導権も許すことなく、想定通りの進行が約束されることになります。特に重要なのは②の「即、アジェンダを作る」です。稀にアジェンダを会議体開催ギリギリになってから公開する人もいますが、それでは効果の半分も期待できません。メール等の場合であれば、読まれないことも想定しなければならなくなるからです。

できるだけ早く公開すると、関係者の意識がそちらに傾くことによって、

 その枠(レール)に従って、自分たちも準備しやすくなる

点が最大のメリットになります。自分で会議体の主導権を握って、自分の想定の枠内で準備ができるようにするためには、このアジェンダの存在および有効活用は絶対に欠かせません。

会議の進行をフリーダムにしていると、想定外の質疑等が発生したり、勝手に脱線したがる人も出てくるため、だらだらと生産性のない会議が延々続くことになりかねないからです。

生産性のない会議体は、大抵の場合が『誰かの自己満足』で終わるようになっています。誰も必要とせず、誰も満足しない会議と言うものはなく、

 ・誰かがまたはプロジェクト進行上、必要としている
 ・誰かが満足したいと思っている

から開かれるのです。
もちろん、前者が本当に必要な理由ですが、多くの場合後者の理由によって開かれることも珍しくありません。
 
アジェンダにはたとえば次のような内容が記載されている必要があります。

 ・議題
 ・目的
 ・目標(会議の終了条件)
 ・開始日時、終了日時
 ・開催場所
 ・タイムテーブル
 ・出席予定者(議事録担当、ファシリテーター担当)

もちろん、必ずしもすべての情報がそろわないまま展開せざるを得ないものもあるでしょうが、そういった場合は、情報精度が向上するたびに展開し直すことで

 ・より完成度の高い会議体を実施できる
 ・反復することで、意識向上や忘却防止効果が期待できる

と言った効果が期待できます。それでも脱線させるいわゆる"会議の目的を理解しない"で参加する人もいますが、そういった人たちを除けば

 ・会議体を開く目的
 ・会議体を実施する効果

を理解し、参加することが普通でしょう。ですから、関係者の意識や目線をコントロールすることによって、自分の設定する枠(フィールド)内で戦えるようにするアジェンダは、何よりも自分の仕事を楽にしてくれる優良ツールであると言えます。

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