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不備のないメールを心掛ける

企業にいれば様々な人がいるわけで、プライベートとビジネスでキャラが変わる…というのであればまだしも、同じビジネスであっても社内と社外、上司と部下であまりにもキャラが変わってしまう人もいます。

多少の差は仕方のないことですが、誠実さまで変わってしまうのは何ともいただけません。それはただの「内弁慶、外地蔵」にしか周囲には見えません。

そして、こうしたことで業務の質へ影響を与えるシーンを見かけやすいのが、そう

 メール

です。

メールの使い方が下手な人と仕事をすると効率が著しく下がってしまいます。これはお客さまでも、同僚でも、上司が相手でも同じです。送信する前に目的を果たすために必要十分な情報が不足していないか、誤っていないかを確認するのは大事なビジネスマナーの1つです。

中には、メールはシンプルであれば何でもいいと思っているのか、対外的なものであっても宛名挨拶詳細署名、etc.…何一つなく指示や依頼だけ書いて送ってくる人も稀にいますが、ビジネスメールとしては最悪です。

今ではビジネスにおいて切っても切り離せなくなったメールですが、やはりここにも人によって差が出てきます。

メールは、仕事の効率を上げるうえで最重要なツールの1つです。

情報を整理し、記録として残る形で先方に伝えることもできるし、複数の人に同じ文面を一度に送ることもできます。

何より、相手の都合に関係なく今すぐ送ることができます(しかも送られた側はいつ見るのも、何度見るのも自由で、送り手/受け手それぞれの都合がきちんと考慮できます)。メールの1番の価値は「速さ」にあると言ってもいいくらいです。

ただし、メールは「ミス」が起きやすいツールでもあります。

文面に失礼があったり間違いがあったりすれば証拠として残りますし、添付ファイルをつけ忘れたまま気づかないこともありますし、送信先が自動で出てきてそのまま送信してしまうなど元々ミスが起きやすい土壌が整っているのです。

私自身も、忙しいときは漢字の誤変換に気づかないことがごく稀にあります。

だからこそ本当に重要なメールであれば印刷して4~5回は見直すこともあるくらいです。相手と情報を共有し、また目的を果たすためのコミュニケーションツールとして用いるメールなのに、肝心のファイルを添え忘れることもあるためなるべくメールを書き始める前に添付しておくようにしています。


ミスだらけのいい加減なメールを量産していたり、必要十分な情報が添えられず何度も確認しないと先に進めないようなメールを送付していると、それがその人の能力とみなされてすぐに信頼を失いますので注意が必要です。

メールのミスは丁寧に見直しをすれば誰でも防げるものですので、それをできないというのはビジネスパーソンとして致命的なのです。

実際、頭がいい人や優秀な人、誠実な人などはメールによるミスの発生が圧倒的に少ない傾向にあります。それは優秀さなどによった特殊な方法を用いているわけではなく、誰でもやろうと思えばすぐに実践できるようなものでしかありません。ミスが起きづらいようにメールの使い方を工夫しているわけです。

まず、1回のメールに用件は1つのみが原則です。

その用件に関する必要事項は1度ですべて整理して送ってくれるので、あとで見返すときもその1通だけ見ればOKです。

関連資料もきちんと添付されていますし、送る前に不備がないか確認されているのがわかります。

また、頻繁に送る用件についてはテンプレートを活用してスピーディーに片づけますし、なによりテンプレート化すれば誤字・脱字など業務品質上の懸念も大きく低下します。

たまに「相手一人ひとりに配慮して言葉を選んで…」ということをして、相手とのコミュニケーションに多すぎるほどの時間を割いている人も見かけます。もちろんそうした姿勢や意識自体が悪いはずもないのですが、そうはいっても時間は有限です。「メールを作成する」作業自体が生産性の高い活動となりうることは非常に少ないため、ROIをしっかりと意識して企業貢献するためのバランスは一度見直してみるといいでしょう。

ビジネスメールの書き方を調べ、理解し、一度完成させてしまえばあとは宛先や数量などの必要箇所を部分的に書き換えればいいだけです。誤字や脱字などの心配が激減しますし、マナー的にもきちんとした印象を相手に与えられます。

何より、毎回イチからメールを書く必要がないので仕事のなかでも特に時間を取られる「考える時間」を大幅に短縮できるわけです。

一方で、そうしたマナーを解していない人は内容がごくわずかで明らかに必要十分な情報が足りていなかったり、1通のメールに複数の用件を入れてきたり、ある用件に関わる必要事項を

 「先ほど書き忘れていたのですが…」
 「先ほど間違ってしまったのですが…」

という感じでパラパラと時間差で送ってきたりします。せめて件名に用件を明記して、内容がわかるようにしてくれればいいのですが、毎回

 「Re:○○○○○」

となっていて、表題からも目的が読み取れない…なんてことも多々見受けられます。後で「あの件ですが…」と言われても、こちらは何通もメールを見返して最新情報を探す手間もかかりますから、ミスやトラブルが起こって当然です。

厳密にはミスなのかリテラシーの問題なのかわかりませんが、配慮を身につけていないと受け取る側の効率を著しく下げることになってしまいます。

自分だけでなく、周囲や相手にまでその影響が派生するため、業務効率低下の影響は計り知れません。社内だけでも相当ひどい話ですが、社外にまでこうしたメールを送るのは自分の信用を自ら下げているようなものです。

当たり前のようなことに思えるかもしれませんが、新人など若手はもちろんエラい立場になった人も上下関係を意識しすぎるあまりぶっきらぼうな表現しか用いなくなって業務の進行を阻害しているシーンは後を絶ちません。

「誤送信』してしまったときの対処法


また、メールに関しては「誤送信」という、場合によっては大変なトラブルになりかねないミスのリスクもあります。

誤送信とは、メールァドレスの指定でミスをしたり、「返信」と「転送」を間違えたりして本来送信したい人とは別の人にメールを送ってしまうことです。メールは一度送信したら取り返しがつきませんので、送信前に宛先が間違っていないか必ず見直す必要があります。

もし起こってしまったら、すぐにそのメールの内容が第三者に知られても大丈夫なものかを確認しましょう。

問題なければ先方にメールを送り、丁重にお詫びして削除してもらうようにお願いします。

メールの内容に問題がなくても、企業間の関係がわかってしまうことで微妙な空気になってしまうこともあります。判断に迷ったら即刻上司に相談しましょう。

xx様

お世話になっております。
株式会社□□□□の〇〇と申します。お忙しいところ失礼いたします。

すでにお気づきかと存じますが
先ほど△△社様あてのメールを誤ってxx様へ送信してしまいました。

私の不注意でご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。

お手数ですが、件のメールは削除してくださいますようお願い申し上げます。
まずは取り急ぎ誤送信のお詫びを申し上げます。

以上、よろしくお願いいたします。

---以下シグネチャ

誤送信した場合の文例


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