大切な学びを得ることが出来ました。
宇宙一外食産業が好きな須田です。
前回記事をアップしてから4週間が過ぎてしまいました。
前回セミナーを開催した際にご参加いただいた方の、特典のサポートを行っておりました。
今も、現在進行形でサポートを行っております。
具体的な商品の方向性を決める作業を行っておりますが、確実にメニュー内容が良くなり売れるもの、売りたいものが明確になってきています。
その他にも継続中の案件のサポートを行っていますが、それらがだんだんと形になってきているので、多忙を極めておりました。
この状況は今後も継続していきますので、noteに記事をアップする頻度が少し下がって来るかもしれません。
実はこの期間に、和民の渡辺会長兼社長が主催する渡美塾にも参加し、大きな学びの機会も得ておりました。
飲食業の経営者に必要な要素とは何かということを、しっかりと学ばせて頂きました。
講義内容は、経営者としての考え方の質を高める内容や、自己資本比率を上げるために行う行動などのお話しを沢山聞くことが出来ました。
私のパワーパートナーと共に参加しましたが、既に新しい取り組みを私も開始しております。
さて、今回のテーマですが、この渡美塾でも塾長が盛んにおっしゃっていた内容ですが、経営者は常に向上心を持って前向きにポジティブな思考を積極的に取り入れることに意識を集中することを、力強く伝えてくださいました。
今回のテーマは、このポジティブ思考に関して、お伝えさせて頂きます。
苦境に立っている時は、人は誰でもネガティブな思考の渦に巻き込まれてしまいます。
まさしく渦に巻き込まれ、グルグルと思考が堂々巡りを起こしてしまい、その結果、海底深く沈んで行ってしまいます。
この場合には、意識的に渦の回転を逆向きにする必要があります。
すると、ネジが逆回転をすることで、抜けていくように上昇していくこととなります。
でも、そうは言ってもなかなか出来ないのが実際のところです。
私は陰陽五行を学んでいるのですが、陰陽五行での教えに、
「落ちるときはとことん落ちてみる すると逆転現象が発生する」と言う考え方があります。
地獄は豊かであるという考え方です。
ここでは以下のように教えを伝授されています。
『乗り越えられない課題はない』
人はベストなタイミングで、
ベストな事象を味わい、
必要な方向に導かれる。
乗り越えられない課題は、
人生には訪れてこないからだ。
『乗り越えられない壁はない』と思って、
チャレンジすること。
地獄は、選ばれし者しか味わうことはできない。
気がつくと力量が身につき、
他者から必要とされる存在へと成長するだろう。
と言いうことです。
地獄と感じられる事象を味わうことで、それを乗り越えた時に圧倒的な実力が身についているということです。
自己啓発本のバイブルである「思考へ現実化する」にも、困難にはそれと同様、もしくはそれ以上の成功の種が隠されていると記されています。
同じことを教えられていると言えます。
さて、ここ迄の概念をご理解ただいたということで、でも、なかなかできないのも事実です。
頭では理解したとしても、現実はそう簡単には変えられないよと、お感じになっていると思います。
そこで、実際に現場では何が起こっているのかと、その解消法をお伝えしてきます。
ポジティブに考えようとしても、実際に困難に直面している時はどうしても同じ思考から抜け出せないものです。
そういったときはどのような思考パターンになっているかというと、有る事象への価値判断と、分析がほぼ固定している状態です。
どういうことかと言うと、例えば自社の厨房スタッフは実力が伴っていなく、その結果、売上が芳しくない。
厨房スタッフの実力が低いので、料理の質も悪く、提供時間が遅く、商品のブレも激しいように感じている。
実際にお客様のアンケートにも、口コミサイトのコメントにも書かれている。
食材のロスも多く、利益が出てくる気配がない。
厨房スタッフの実力も低いが、店長も同様に今一つである。
厨房に強く言えない、お客様にもっと向き合って欲しいのに、いつも目の前の作業ばかりに意識を集中しているようで、アルバイトも上手に活用できていない。
その結果、お客様からの不満の声が本社にも上がってきている。
と言う感じです。
実はこの内容は、数年前に実際にコンサル先で発生していた現象です。
この現象は多かれ少なかれ、どこのお店でも発生している現象です。
では、この現象の元凶は、どこにあると思えますか?
実はこれらの現象は、経営者が感じているほど、大きなものではなかったというのが本当のところでした。
ある程度の現象が発生していましたが、経営者の方が求めるレベルが高すぎており、実際に目の前にいるスタッフの実力を正確に把握していないだけだったのです。
経営者の方は、自店の厨房スタッフは上手に調理が出来ないと嘆いていましたが、厨房スタッフの当の本人にヒヤリングすると、
「社長はいつも言うことがコロコロ変わるんですよ! 今日言ってたことと、昨日指示されたことが全く違うなんてことは日常茶飯事です」
「昨日誰かとどこかのお店に行って、チョット良いなと思ったことがあるとすぐに方向を変更するんですよ。 だから何をしたいのか、何をすれば良いのかが全く理解できないんですよ」
と言う結果でした。
経営者の方には実力が無いと映っており、現場スタッフには社長が何を考えているのか理解できないという状態でした。
即ち、見ている方向が定まっていない、共通言語が存在していない、ゴールが決まっていないという状況が、発生していました。
実は、ほとんどの問題の元凶はこのパターンです。
断言しますが、元凶は、経営者の方の思考にありました。
何故この現象が起きるのかと言うと、経営者の方は常にお店を良くしたい、繁盛店に成りたい、お客様に支持されたいという願望があります。
これと同様に、もしくはもっと強く、売上が落ち込んだらどうしよう、お客様からクレームがついたらどうしよう、今月の支払いが来月の収支が悪かったらどうなるんだろう、と言うとてつもない恐怖が心の奥底に横たわっています。
その結果、この恐怖を解消して欲しくて、スタッフに頑張って欲しいと願っているため、欲求が強くなりすぎて、スタッフの実力が無いと映ってしまっています。
そもそも、自らが勝手に作り出した恐怖の妄想を、スタッフに解消してもらおうと感じていることに気が付いていません。
それどころか、スタッフを愚弄している状況です。
なんと身勝手なことでしょうか。
そう思いませんか?
「私は違う」と、今この記事を読んでお感じになっていますか?
それとも、「あっ 自分と同じだ まさにこの現象が起きている」と、お感じになっていますか?
どちらでも宜しいのですが、ただ一つ言えることは、感じ方によってその後の対応と方向性と結果に大きな違いが出るということです。
自責の念に駆られることは、全く必要ありません。
ただ、思考と行動の質を変えるだけで良いんです。
と言うか、これは思考のパターンです、考え方の癖です。
このパターン、この癖を直すことで、現状は変化していきます。
パターンであり、癖ですから、いつでも、いつからでも簡単に修正は可能です。
心理学の基本の基のようなことです。
コーチィングとか、またはスピリチュアルなことだと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、単純に考え方の癖、いつの間にか取り入れてしまったパターンです。
透明になってしまい、見えなくなっているだけの信念とも言えます。
ここを自らが気づいて解消しないと、残念なことに、この現象は継続します。
逆に言うと、気付くだけで思考が変化し、パターンは終了します。
すると結果が変化します。
そうなんです、結果を変えたければ思考を変える、パターンを手放すことで欲しい結果を手に入れることが実現できると言えます。
このクライアントの例では、社長がいつも悩んでいることの、本質を解説して差し上げました。
悩むのは、良くしたいと感じているからですと。
決して彼らスタッフを否定・非難しているわけではないと、分析結果を伝えました。
良くしたと感じている奥の感情と思考は、自店は良くない、これでは駄目である、あの店と比べると劣っているという感情と思考に支配されているからだと解説しました。
これは客観的な事実ではなく、ある一つの現象を切り取ってしまい、間違った解釈を貼り付けたから起きてしまったことです。
ライバル店のある状況が、ある商品が、あるスタッフが良いと感じてしまい、それと比較すると自店は云々かんぬんと、余計な不必要な解釈を貼り付けてしまい、好ましくないストーリーを自ら書き込んでしまったために、自らが起こしてしまった現象です。
そのライバル店も、この経営者の方のお店と同様に、スタッフをふがいないと感じている社長が居て、売上が悪い月もあって、スタッフ同士のいざこざも離職が止まらない状況も発生しているかもしれません。
残念なことに、これらのことはどこの外食企業ならずとも、多くの会社で発生している現象です。
何処をどう切り取って解釈し、ある現象に対して自分にとって好ましい解釈をつけるか、つけないかだけの違いです。
そこに在る現象は、ただそこに存在しているだけです。
この事例の時は、先ず経営者の方に“悩んでもよい”ということをお伝えしました。
悩むことに罪悪感を持っていたので、罪悪感は間違った思考と感情であるとお伝えました。
経営者は悩むものであり、悩まなければならないともお伝えしました。
悩む理由はたった一つです。
それは、もっと良くしたいからだともお伝えしました。
ですから、正しい名札付けは、「悩む」という言葉ではなく、「向上心」であるとお伝えしました。
向上心が強くて、色々とチャレンジしたい資質があるのが経営者であると、お伝えしました。
「悩んでいる」と名札をつけると、堂々めぐりと言う現象がセットでついてくるように感じてしまいます。
でも、「向上心が強い」と名札をつけると、次々にアイディアが湧いてくる、それらを試して実証実験をしてみたくなる。
どれが一番効果があるのかを確かめてみたくなると、解釈することが出来ます。
これが、「有る現象はただそこに在るだけ」ということです。
どのような言葉を与えて、どのように解釈を貼り付けるかで、思考は変化し行動パターンは違ってきます。
同じように、厨房スタッフにもこの経営者の想いをお伝えしました。
社長は朝令暮改を行っているのではなく、あれはチャレンジの一環なんだと、どの結果が一番良いのかを検証したいだけなんだと。
社長が出来ない調理部門を、あなたが変わってプロとしてサポートしてあげて欲しいと、協力してあげてくれないかと懇願したところ、彼の思考も感情も変化してきました。
「どうせ社長は口ばっかりで料理は出来ないですから、俺らがやってやるしかないですから、喜んで協力しますよ!
別に、協力するのが嫌だということではなく、何をすれば良いのかが解らなく、コロコロ言うことが変わるので、混乱しているだけですから
これまでも何回か試して最後には落ち着きますから、それまでは付き合いますよ」
と、言ってくれました。
言い方と、使っている言葉は多少考える部分もありますが、大事なことは彼の自尊心が満たされたこと、承認欲求を自らが承認することで満たしたことが重要です。
そして、最も手にしたかった協力体制に繋がる思考と感情を発生させられたことが最大の成果でした。
そこで、経営者の方にもう一つ行ったアドバイスは、前置きの言葉をつけることを伝えました。
非常に簡単なフレーズです。
「悪いんだけど」
「忙しいところ申し訳ないが」
「他にあなた以上の適任者がいなくて」など、
先ず相手の立場を尊重して、承認する言葉を伝えてから、本題に入ることをシンプルなテクニックとしてお伝えしました。
この時は、経営者たるもの自分の感情だけで、大事なスタッフに言葉をぶつけないことが鉄則であるとも助言をしました。
腹芸が出来てこそ、スタッフの実力を最大限に引き出せてこそ、それこそが経営者の器であり能力であるとお伝えしました。
敢えて言うなら、これまでスタッフの能力が低いと嘆いていたのは、あれは間違った解釈であると助言しました。
スタッフの実力を引き出しきれていない経営者であったと、彼らのモチベーションを高めることが出来ていなかったと、明確な方向性を示せない経営者であり無駄にスタッフに苦労と手間を押し付けていただけであったと指摘しました。
そこには、「リーダーシップの欠如」があっただけだと、助言しました。
起きている現象を自分のこととして見ているのか、他人が引き起こしていると感じて考えてしまうのかで、対処も対応も経過も結果も大きく違ってきます。
自分のこととして考えて感じること、自分が全ての源であるという考え方こそが、経営者にとって最も重要な考え方の質です。
ここでご紹介した事例ですが、非常に面白いことが起きました。
私がコンサルティングを行った次の日に、経営者のお友達がたまたまお店に来店し、開発段階の新商品を食べたそうです。
その時に、
「感動したよ」
「こんな商品はこのあたりには無いよね すごいよ」
「この店で一番高いものが食べたくなったよ」 と、
大絶賛して帰られたそうです。
そうなんです、スタッフの実力は経営者の方が感じている以上に、実は高かったということが判明されました。
このことが起きた以降は、経営者の方の認識が変わり、スタッフともスムーズなコミュニケーションが行えるようになっています。
大幅に客単価を上げることにも成功しています。
自らの感情と思考を意図的にコントロールして、望ましい結果得る方法があります。
私自身も学んでいる最中です。
これからも、この学びを私自身のビジネスにも、コンサルティングにも導入し、好ましい状況と大きな結果を意図的に創造していきます。
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