井口朝生をご存じですか
騒乱史譚
戦国時代の雑兵などを主人公に、
太平洋戦争従軍経験者の著者が書く戦記もの短編集。
ですが、拙のお勧めは最後の一編
戦国時代最大級の烈女
富田信高の妻の浮田氏について書かれた”お伊与御寮人”
梟雄と呼ばれた宇喜多直家の弟で家老の安心入道忠家の息女
薙刀の名手として関ヶ原の前哨戦である安濃津城の戦いで
敵に囲まれた信高を救った武功が今に伝わる女性を
父親目線で書いた作品です。
豊臣秀頼の武術師範、穴沢主殿助に声をかけられた事から
武術の才ありと勘違いされて穴沢流を教わった(実は戦国に生きる心構えを師匠との四方山話の中に語られた)伊与姫は
安濃津(三重県津市)の富田信高に輿入れするが
関ヶ原の戦いが始まり、安濃津城の籠城戦をする。
”しかし女は生涯、このように薙刀を執ることのないのが仕合です”
実は作中、彼女は一度も薙刀で人を斬っていない。
それでどう物語がすすむのか
どうぞお読みください。
絶版ですが、amazonなどで手に入ります。
実際の話はここなどをご参考に