ハハとムスメの365日 #8 本を破らなくなった娘の図書館デビュー
娘と過ごすnoteを書いて1週間が経った。
以前は、朝起きてからなんだか重々しい気持ちがして、その延長線で子供たちに接するので、「早くしてよ」とか「なんでこぼすの〜」などと言ってしまって疲れる朝を送っていた。
気分が悪いと子供たちは、敏感に察知して、ぐずり出してしまう。特に息子は繊細な気がする。少しのこと(だと思える)で、ひっくり返って泣いていたので、よく幼稚園のバスの時間にぎりぎりになっていた。
しかし、気分よく始まった朝は、いい期待が勢いづいていく。意図的に「今日はどんなことをしようかな」と布団の中で考えを巡らせてから、行動を始めると、たいていうまくいくことがわかった。
今までは、できていた日もそうでない日もあって不安定だったけど「小さな新しいこと探し」が気持ちを安定させてくれた。
今日は息子を見送ってから、のんびり起きた娘と訪ねてきた母と一緒にサンドイッチを食べた。
それから、家事をして、野菜たちに水をやる。
キッチン横の外でハーブ類を育てている。左からバジル、ローズマリー、青紫蘇。自分がハーブが好きなのもあるし、娘が信じられないくらい蚊の餌食になるので、たくさん育てて蚊よけになってほしいというのもある。
昼すぎ、ゆっくりと車を走らせる。窓を開けると夏を感じるような蒸し暑い風が入ってくる。
向かったのは、高校時代に通った道。
懐かしい通学路を娘と。
青い橋を猛スピードで駆け抜けていた高校時代。家から高校まで自転車で15分くらいだったはず。家が近ければ近いほど、遅刻気味になるのはなぜなのか。
生徒指導の先生の視線を感じつつ、チャイムが鳴り響く廊下を走る私。教室に滑り込む…何回繰り返していたんだろう。常習犯である。
車から降りて、景色を眺める。遠くまで広がる山並みとゆったり流れる川、行き交う車の流れ。少し立ち止まると見えてくるものだと思う。
あの頃はいつも勉強や部活に忙しくて、立ち止まる余裕がなかったのかもしれない。でもそんな自分になんだか微笑ましいような感情が込み上げた。
でこぼこするアンダーパスを通って、見慣れた道をぐんぐん進む。
道沿いには、変わらない家もあるけど、閉まってしまったお店があったり新しい家が増えていたり。15年の月日を感じた。
しばらく進むと高校が見えた。
門の前の大きな木も、校舎もあの時のままで佇んでいた。色々なシーンが浮かんでは消え、浮かんでは消えていく。
娘とここを歩いているのがなんだか不思議な気持ちだった。
初めての図書館と気に入った本たち
また少し歩いて図書館に着いた。図書館で娘の初めての図書カードを作る。いつの間にか、図書カードも新しいデザインに変わっていた。
0〜2歳のためのスペースにおすすめの本がたくさん置いてある。そこで、よさそうなものを厳選し、借りて帰った。
紙だけではなく、布のしかけ絵本もあってとてもいい。娘が気に入った「だれのうち?」という布絵本とその他4冊を借りてきた。
娘は1人でもぱらぱらめくってみたり、私に見せてくれたりして、楽しんでいる様子だ。
特に、まつおかたつひでさんの「ぴょーん」は息子も好きだった懐かしの本である。
動物たちが、体をいっぱいに伸ばしてぴょーんと高くジャンプするのだが、読む時に動物によって声を変えてみたり、一緒に動いたりするとすごく喜んでくれる。
まついのりこさんの「じゃあじゃあびりびり」も好きだ。擬音語がたくさんでテンポよく楽しめる。
みず「じゃあじゃあ」
かみ「びりびり」
らっぱ「ぷっぷー」
が娘が気に入っていた様子。息子も1歳頃読んだことがあるが、コントラストが強めの色合いや耳に残る擬音語たちが0〜2歳の心を掴むのは間違いないと思う1冊だ。
娘はなぜか1歳ごろから家にある本を破ってしまうことが多く、本の修復テープを買って泣く泣く修復していた。本好きとしては心が痛んでやまなかった。
そういうこともあって、娘と図書館に行くのを躊躇っていた。もはやトラウマである。
ついに最近、びりびりをしなくなってきたので、満を持して。本当は行きたかったんだよ…
母としては、幼少期から本に親しみ、豊かな表現や感情を育んでほしいと願ってやまない。今日の様子を見ていると、きっと娘も、もう本たちと仲良くできるはず。
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