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我思ふPt.21

「恋愛はマジック♥」

我思ふPt.20の続きです。

付き合う付き合わないは大人になってからだったんですが、「人を好きになる」くれぇはおめー私にだってありやしたよ?

心から「キレイな人だ」と思ったこと。

いつだか忘れちまったんですが「電車の向かいに座る君の唇は夕日に照らされて…」という歌詞を書いた事がありましてね。

これは高校生の頃の経験なんですけど、僕の好きな人(同じ高校だけど話もしたことない)が電車でたまたま向かいに座ったんだ。
部活帰りなんで電車はガラガラだ。

その娘の後ろにはそれはそれはキレイな夕日が。

その娘はあまりにキレイな夕日に横を向き夕日を眺め始める。

想像してみてくれ。

自分の好きな人が
部活帰りの疲れた表情で
夕日に照らされて
オレンジ色に染まる様を

自分の好きな人が
影を残した横顔で
夕日に照らされて
キレイな夕日に
わずかに微笑む様を

潤った唇が
オレンジ色の光を浴びて
ブリリアンカットのダイヤモンド
みたいに
数色の光を放つ様を

そしてこの時、当時角刈りのメガネゴリラ(新種)は思わず口走った。

「…やだぁ…なんて…なんてキレイなのぉ…」

あ、いやコレね。ホント↑みたいなセリフが出たわ。

話盛ってねぇよ?
マジでナチュラルに口から出たわ。

続いて想像してみてほしい。

当時角刈りで
部活でゴリゴリに鍛え上げた
ガチデブのレスラー体型が
オネェ言葉で 
「やだ…キレイ…」と言う様を

当時角刈りで
部活でゴリゴリに鍛え上げた
大男がオネェ言葉で
「なんてキレイなのぉ…」と
語尾を伸ばしている様を

もはや魑魅魍魎の百鬼夜行。

もはや阿鼻叫喚の地獄絵図。

いや、魑魅魍魎の百鬼夜行すら吐き気をもよおして踵を返す事でしょう。

いや、阿鼻叫喚の地獄絵図に描かれている鬼ですら幸せの意味を自問自答しだす事でしょう。

そして我思ふ。

雌に飢え
とめどない性欲に支配され
それを昇華せんと
自らの身体を痛めつけ
その痛みに涎を垂らし
牙を剥き出し喉を鳴らす
そんな若き大虎の雄でさえも
小さな猫の乙女に変えてしまう
そんな不思議な力が
好きな人のいる風景には
確かに存在する


2020年 9月30日


インスタグラムより転載「我思ふ」


インスタグラムにて現在「我思ふ」Pt.102まで投稿しています。少しづつではありますがnoteに再編集して投稿していこうと思っております。今後とも宜しくお願いします。



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