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【#21】「投資」と「投機」、「形成」と「運用」の考え方(後編)

〈この記事を書いた人〉
福田浩樹(ふくだひろき)
1990年生まれ。大阪府出身。大学卒業後、医療機器商社に就職し病院の移転に関わるコンサルティング業務に携わる。その後、成果主義の営業に憧れ大手の住宅販売の会社に転職。しかし、軍隊式の企業風土に馴染めずわずか半年で退職することに。その後、少しの引きこもり期間を経て、再度成果主義の営業マンとして挑戦することを決意。投資用不動産の販売会社に就職し、全くの未経験ながら試行錯誤の末、独自の営業スタイルを確立しトップ営業マンになる。2022年4月に独立。新たな不動産営業の形を作るべく日々奮闘中。

今回は前回に引き続き「投資」と「投機」、「形成」と「運用」の考え方という内容について書いていきます。

前回は資産形成と資産運用の違いについて書かせていただきました。
今回はそれらを踏まえた上で仕事における形成と運用について書いていこうと思います。

キャリア形成とキャリア運用の考え方

実際にこういう言葉があるのかどうなのかは分からないですが「キャリア形成」と「キャリア運用」という考え方がもっと世の中に広まれば良いなと個人的には思っていて、これらを理解できれば多くの人のキャリアの方向性が自然と定まってくるのではないかと思っています。

仕事選びにおいて、現代は選択肢が多すぎるくらいあります。
会社に勤めるのか、個人で活動するのか、会社を立ち上げるのか。
リモートなんてものが出てきてしまってからはもはや場所すら選ばなくなっている職種も多くなっているわけで、なかなかキャリアを1つの方向性に絞ることが難しくなっています。
ネットやSNSで情報を集めやすい反面、とにかく選択肢が多すぎるくらいある中で、「この仕事で一生涯頑張っていこう!」と道を1つに定める事は容易ではありません。
選択肢が圧倒的に増えてきてしまった状況下においては条件で仕事を選ぶと本質的な満足は得られないと僕は考えていて、その為には目的に沿ったキャリアの形成と運用を考えていく必要があると思っています。

例えば、右も左も分からない新卒1年目の社員が「給料だけは20年目の人と同じ水準で下さい」と訴えてきたらどう思うでしょうか?
少なからず違和感は覚えますよね。
これはこの新卒社員に給料を高く貰う(=儲けを出す)ほどのキャリアが形成出来ていないからです
前回までの話、資産を運用して儲けを出すためにはまず資産を形成する必要があると書きました。
これは仕事でも当てはまる部分が多いと思うんですね。
特に一般企業において、キャリアが形成されたと評価される項目の中に「社歴」という項目も入ってしまっているのであればこれは従わざるを得ません。

逆に僕が2022年3月まで務めていた会社では、役職は営業成績のみで決まっていました。
社歴が浅かろうが規定の契約数を獲得すればキャリアが形成されたと評価されて役職や年収が上がっていく仕組みです。
一方で何年経っても平社員というパターンもあるわけで、善し悪しは人によって分かれるところですが。

あくまで、僕が考える基準になりますが
キャリア形成=能力、実績を培う
キャリア運用=自身のお金、時間、労力をどう配分するか

と仮に定義してみます。

まず、転職する人やフリーで働く人、起業する人などは形成してきたキャリアをどの様に運用するかを自分で決めることが出来ます。
僕で言えば社会人で約10年間は会社員として営業マンをしてきました。
そこで様々な経験をさせて貰って結果的にトップ営業マンになりました。
この実績と実力をもって「必要なキャリア形成はある程度完了した」と判断して、独立に踏み切ったわけですね。
今も不動産の仕事をしていますが、仕事のスタイルから生活スタイル、関わる人達まで何かに縛られていたりノルマがあるわけではありません。
もちろん、たくさんの人と関わって仕事をしているので全てを好き勝手出来るわけではないですが、基本的には自分の仕事や生活のためにどこにお金、時間、労力をかけていくのかを決めることが出来ます。
その代わり、この配分を失敗してしまった時は悲惨です。
自分が見積もった労力や時間、お金(活動経費)で思った様な成果が出なかった時は早急に方向性の修正が必要になりますし、はっきり言って損失も大きいです。

一方で、一般の日系企業に勤めている方に関しては少し状況が違います。能力や実績を積んでキャリア形成することが必要ということは変わりないですが、キャリアの運用方法はほぼ会社組織に委ねている状態です。
多くの企業は社歴が何年でどういう基準を満たせばこういう役職についてこういう仕事を任される、ということが組織ごとに決まっています。
ある程度どういう運用がなされるのかは見えてしまうかも知れませんが大きな失敗には繋がりにくく安定した運用が見込めるのが特徴でしょう。

大切な事は仕事選びではなく

何にしてもまず大切なのはキャリア形成(=能力、実績を培う)ことです。
何もキャリア形成とキャリア運用は並行して行っていくこともできるわけで、キャリア形成の作業は恐らく一生続きます。
特に時代の変化によってはそれまで形成してきたキャリアが活かしにくくなることもあるので変化が必要です。
皆さんにも「好きな仕事がしたい」「稼げる仕事がしたい」など、ご自身の要望があると思います。
その時に「好きな仕事が出来る環境はないかな?」「稼げる仕事が出来る環境はないかな?」と条件だけで探していくのは、前回までの記事で言うところの「儲かる投資はないかな?」という投資商品選びをしている状態とほぼ同じなんですね。
100点満点の仕事なんて探しても見つからないです。
当然、適当に仕事選びをしてくださいと言っているのではありません。
ただ、単に仕事選びをするだけではなくてあくまで「どういう状況や環境でもある程度は良い仕事が出来ますよ」という能力を形成した上で、お金、時間、労力を自分にとって心地良い配分にしていく事ができれば職種の違いはそこまで気にならなくなるのではないでしょうか。

今、自分が理想とする生活をする上でキャリアの形成は十分に出来ているか振り返ってみて下さい。
足りていない能力が見つかればそれを培う時間を増やしましょう。
もう十分に経験を積んで、能力もあるという人は自分のお金、時間、労力を何に使っているのか配分を見直してみて下さい。

ご自身にとって理想の配分が見つかるきっかけになるかも知れませんよ。

ではまた!

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