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【コース開発秘話】近畿エリア初の和歌山・淡路島コース誕生!コース作りがもたらしたチームの変化とは?

こんにちは。「SUBAROAD」公式note編集部です。

前回の広島コース開発チームのインタビューに続き、今回は12月7日に追加された和歌山・淡路島コースを作った大阪スバルの二人にインタビューしてきました。多彩な道が盛り込まれた各コースについて、SUBAROADユーザーの方にどう愉しんでいただきたいか、そしてコース作りの裏話も聞くことができました!

【和歌山・淡路島コース開発チーム(大阪スバル株式会社)】
大北晃司さん(左)近畿統括本部 統括販売支援部 販売促進課所属。乗っている車はレヴォーグ。 小林佳広さん(右)近畿統括本部 統括販売支援部 販売促進課所属。乗っている車はレガシィ。


近畿エリア初のコース誕生まで

――まずは、お二人が近畿エリアのコースを作ることになった経緯を教えてください。

大北:
まず、上司から「このアプリ、知ってるか?」と聞かれたことが最初です。僕はもちろん知っていて、面白いなと思っていたのでそれを伝えると、「知ってる?じゃあやろうか、コース作り」と(笑)。そこで、一番信頼できる小林にまず相談しました。

小林:
僕は上司である大北から、完全なるトップダウンで話が来ました(笑)。最初から二人だけだと知識に限界があるので、販売促進課のメンバー全員を巻き込んで、まず近畿エリアの走りがいのある道について情報を出しあうところからはじめました。メンバーには楽曲選び(SUBAROADではAWAと連携してクルマの位置情報と連動したBGMを愉しむことができる)でもずいぶん助けられましたね。僕らの知らない曲をたくさん教えてくれました。

――たしかに、広い範囲からコースを選定するだけでも大変ですよね。近畿統括本部は、どれくらいの範囲を担当されているんですか?

小林:
大阪、京都、滋賀、兵庫、和歌山の販売店65店舗を統括しています。そのため、コースもその範囲で考えていきました。大阪はちょっと都会すぎてコースに落とし込むのは難しいなとか。

大北:
琵琶湖外周はいい景色だけど、メジャーすぎるなとかね。
僕は以前から、和歌山は山も川も海もあって、ドライブしたら面白いだろうなと思っていました。でも、ドライブに行ったことはなかったんです。SUBAROADは目的地にたどり着くことよりも、その道中を楽しむことを目的とするアプリだと思っていたので、ちょうどぴったりかもしれないと思いました。

小林:
僕は、まず近畿エリアの皆さんが行きやすい場所はどこだろう?と考えました。SUBAROADの他のコースは、ストイックなルートも多い。ひとつくらい、ゆったりドライブできるコースもあっていいんじゃないかと思って、淡路島を選びました。もうひとつ選んだ理由として、淡路島は季節に影響されにくい場所でもあるんです。一年を通して比較的温暖で、冬でも雪が積もることがないので、安心して走れるコースを作れるんじゃないかと。

大北:
和歌山コースはワインディングロードを愉しめるので、メリハリもつきますしね。そのまま、僕が和歌山コース、小林が淡路島コースを担当することになりました。


ワインディングロードと四季折々の景観を愉しめる和歌山コース

――「万葉歌人の思いを辿る。和歌の浦まで、ロマンのドライブ。」と題し、前半は山道を、後半は立ち寄りスポットを小刻みに楽しむコースですね。こちらはどんなふうに作っていきましたか?

大北:
和歌山コースには、僕がぜひ行ってみたいスポットがあったんです。それが山の中にある場所だったんですよ。だから、スタート地点をどこに置くかはちょっと悩みましたね。結果としてかなり手前にスタート地点をおくことで、前半と後半のメリハリがつきました。前半は、ひたすらワインディングロードが続く山道なんです。そこで、走りそのものを存分に愉しんでいただく。そこを走りきったら、後半に立ち寄りポイントを集中させ、時間や季節で変わる景観を味わう、というコースになりました。そして、スタート地点である「道の駅紀の川万葉の里」が全体を貫く「万葉歌人の思いを辿る」というテーマにつながっていきました。

――その、「ぜひ行ってみたい場所」とは?

大北:
あらぎ島駐車場です。ここから眺める棚田は、前半の山道ドライブの疲れを吹き飛ばしてくれる、見る者を魅了する景観なんですよ。そこを中心に、前後をどうするかという順序で考えていきました。一度、仮でコースを作った時点で、まずはプライベートでその道を走りに行きました。

――プライベートで!

大北:
はい。子どもにも見せたい景色があったので、子どもを連れて、実際にドライブしてみました。そのときに「和歌山の朝日・夕陽100選」に選ばれているスポットを見つけたんですよ。他にも任意で追加できる立ち寄り地を含めて、コース内に「100選」のスポットを3か所入れています。

――お子さんの反応はどうでしたか?

大北:
かなり楽しんでいましたよ。子どもは5歳と7歳なんですが、蔵王橋では全長160mの吊り橋をノンストップで走り抜けていて、とてもマネできないなと思いました(笑)。子どもたちの反応を見て、大人だけじゃなく、子ども連れでも楽しめるコースだなという手応えは感じました。

――せっかくなので、試走の際に立ち寄った場所や、コースを走った前後に行くと良さそうな場所を教えてください。

大北:
コースには入っていませんが、すぐ近くに本州で初めて作られたメロディーロードがあるんですよ。走ると「見上げてごらん夜の星を」が流れます。その道を通るのは愉しいと思います。それから、紀美野町には「キミノーカ」という地元で評判のジェラート屋さんがあります。試走の時に行ってみたら、改装中でした(笑)。次に行ったとき、ぜひリベンジしたいなと思っています。

ワインディングロードが好きという大北さん。
「和歌山コース前半のワインディングロードを楽しんでほしいです」


ストーリーに沿ったスポット満載の淡路島コース

――淡路島は「神話の島を端から端まで、今昔未来をタイムトリップ」とある、SUBAROAD初の島コースですね。こちらのコース作りはどのように?

小林:
スタート地点はかなり迷ったんですが、島外から行く人たちがスムーズにコースに入れるよう、淡路島へ渡ってすぐの道の駅あわじに設定しました。和歌山はスポット探しに苦労していたようですが、淡路島は逆に、とにかく島じゅうにスポットがたくさんあるんですよ。だから、コースを踏破するのに時間がかかりすぎないよう、スポットを削っていくのが大変でしたね。

――なるほど!ちょうどいい距離、時間でコースを走ることができるように。

小林:
コース作りを始める前に、開発チーム(共同でコース開発をしている株式会社SUBARUのチーム)からは「コースを貫くストーリーが重要ですよ」と教えてもらっていたんです。スポットを取捨選択していく中で、このストーリーが効いてきて。

――ストーリーからスポット選びをしていった、ということでしょうか?

小林:
そうです。実は、僕はこのコース作りをするまで、淡路島が「国生みの島」だとは知らなかったんですよ。候補となるスポットを少しずつ調べていく中で初めて知って、じゃあ「国生みの物語」という軸でコース自体を考えてみよう!と、ストーリーがつながるようにスポットを選んでいったら、自然にコースができあがっていったんです。

――コース上でとくにおすすめのポイントはありますか?

小林:
どれか一つと言われたら、コース後半の南淡路水仙ラインですかね。試走のときも、窓を開けて波音を聞きながら、浜風を受けて走るのがとにかく気持ち良くて。視界も開けていますし道幅もある道なので、ドライブ好きの方はもちろん、運転に自信がない方でも、ドライブを純粋に愉しめると思います。それから、スタート地点に行くまでの明石海峡大橋を渡る道も迫力があって、「これからドライブが始まる」という高揚感を高めてくれるので、淡路島コースはぜひスタート前の段階から満喫していただきたいです。

――先ほど、淡路島は季節に左右されないというお話がありましたが、一年を通して楽しめるコースということですね?

小林:
はい。季節は問いません。ただ、おすすめの時間帯があるんですよ。コース自体は島の東側を走るので、朝日がすごくきれいに見えるんです。そして、もし余裕があれば、帰りに西側の下道を走ってもらえたら、夕陽が楽しめますよ。

「僕の性格を反映して、まったりとしたコースになりました」と小林さん。


イメージが形になる開発チームとのやりとり

――コースを作っていて、楽しかったのはどんなことですか?

大北:
とにかく普段の業務とは全く違う仕事でしたから、全部楽しかったですよ。普段は近畿エリアの販売店を統括し、販売の集計や分析をしているんですが、今回はゼロからものをつくる感覚がすごく面白いなと思いましたね。自分たちが机上でイメージしたコースを実際試走に行ってみて、イメージと合っていたら嬉しいし、もし違っていても、それも発見で。

小林:
僕は慣れていない仕事で大変、だから楽しいという感覚でした。僕たちがイメージしたものを開発チームの皆さんに伝えたら、それが形になって返ってくるのが面白かったですね。

淡路島コース試走。立ち寄り地で会話する小林さんと開発チームメンバー。

大北:
開発チームのサポートがとても強力で。小林が言ったとおり、私たちの提案をどんどん形にしてもらえて、ぐんぐんとコースができあがっていったのは助かりました。

小林:
開発チームの皆さんとは、コース開発中にだいたい2週間に1回ペースで会議をしていったんですが、本社の方とここまで一緒にお客さまのことを考えて作っていく機会はあまりないんですよ。そのこと自体が楽しかったんですよね。

大北:
すぐに、そこまでかしこまった敬語を使わずに話せるようになって、お互いに色んなアイデアをざっくばらんに出し合える関係で会話が出来たよね。メンバーの皆さんに恵まれました。

小林:
事前に開発チームの皆さんと広島コースの試走ができたのも大きかったですね。それまでSUBAROADの存在は知っていても、実際に体験はしていなかったので、走ってみて、どういうものかが分かりました。

大北:
コースの構成やどんな道を選ぶといいかを、広島コースの試走で感覚として掴めました。音声案内の原稿づくりにも、この時の経験が反映されましたね。広島コースでバディがどんな風に、どんな内容を話しているかを実際に聞いていたので、人工的な音声が話したら面白いだろうなということをなるべく意識して作っていきました。

小林:
面白がってもらえているんだとしたら、これはもう関西人の血ですね(笑)。大北とは席が隣なので、それぞれの原稿をお互いに読み合って作っていきました。

――和歌山コースの音声案内では、コース開発担当の「しゃっくん」による和歌も詠まれていましたが……。

大北:
「しゃっくん」は僕のあだ名です。和歌は自分発信ではなくて、開発チームからの無茶振りなんです(笑)。最初は、和歌なんて作ったことないよと思いましたけど、試走での体験を思い出したら案外スッとできました。最初の試走のとき、橋崎というスポットに到着したのがちょうど夕暮れの時間帯だったんです。水平線を走りながら、今日はいろんな景色を見せてもらって感動したなという思いを形にしました。合計3回試走しましたが、行くたびに違った景色を見せてくれるんですよ。ぜひみなさんにもコースを実際に走って、体感してもらえたら嬉しいです。


コース作りを経験して、チームの意識が変わった

――SUBAROADでは、今後も各地の販売店の皆さんとコース開発をしていこうとしています。一足先にコース作りを経験されたお二人から、この先コース開発をするかもしれない皆さんに向けてアドバイスがあったら教えてください。

大北:
堅い言葉になってしまいますが、SUBAROADは店頭でのお客さまとのコミュニケーションだけでは伝わらない、SUBARU車の性能を体感しながら地元の愉しい道、スポットを知ることができて、SUBARUをもっと好きになるきっかけになるアプリだと思います。コース作りは、地域に密着した我々のようなポジションの人間にしかできない販売支援だと思うんですよ。だから、ぜひ一緒にいいものを作っていきましょう!と伝えたいです。

小林:
自分たちが楽しまないといいものが作れないと思うんです。だから、もしやるとなったら、ぜひ楽しみながら作ってほしいですね。

――それでは、これからコースを走る皆さんに向けても、ぜひ一言お願いします。

大北:
昔はみんな地図を開いて、道を探して、その途中でどこかに立ち寄ったりしていたと思うんです。でも今は、移動時間の速さを優先することがすごく増えた気がして……。車が単なる移動手段になってしまっている。そんな中で、今回コース作りをするときに小林と二人でまず最初に話したのが、車で過ごす時間を愉しんでいただけるようにしようということなんですよ。運転すること自体もそうですし、運転中に聴く音楽も、立ち寄りスポットも。いろんな楽しみ方があるはずなんですよね。

小林:
大北の言う通り、目的地に行くだけが車の役目じゃないと思っています。SUBAROADをきっかけに、たくさんの方が移動の道中を愉しめるようになったらいいなと思います。コース作りをしながら、自分たちは最近高速ばかり使っていたな、と思いましたもんね。それが、コース作りを経験してから、近くに何かないかな、と探すようになった。それは自分の中でも変わったことですね。

大北:
確かに僕も、これまでどこか行くにしても目的地しか見ていなかったのに、他に何かないかと探すことで、車での移動がより豊かになりました。SUBAROADを体験した方もそうやって、結果的に人生の喜びが増えるといいなと思います。

小林:
僕はコース作りを経験して、ステラからレガシィに車を買い替えました!

大北:
話ができすぎていてやらせみたいに思われるけど(笑)、本当なんだよね。

小林:
本当です(笑)。走りの愉しさに目覚めちゃったんですよ。

――SUBAROADのユーザーの方にも、走りの愉しさ、車で過ごす時間の喜びをより一層味わっていただきたいですね。楽しんでコース作りをされたお話をたくさん伺えました。ありがとうございました!


インタビューはいかがでしたか?大北さん・小林さんを中心に、販売促進課のメンバーがチーム一丸となって作られたコースの詳細をご紹介します。ぜひ、実際に走ってみてくださいね。


●万葉歌人の思いを辿る。和歌の浦まで、ロマンのドライブ。

和歌山県伊都郡、国道24号線沿いの「道の駅紀の川万葉の里」からスタート。
ワインディングロードで走りをたっぷりと愉しんだ後は、ぜひ「あらぎ島駐車場」から棚田の眺めを楽しんでください。

あらぎ島駐車場からの眺め

「蔵王橋」や「有田川鉄道公園」に立ち寄った後は、「端崎」から和歌山県の朝日・夕陽100選に選ばれた景色を堪能できます。

県道480号

有田みかん海道」では、紀伊水道・湯浅湾が目の前に広がります。ゴール地点「有田みかん海道展望台」からの眺めも絶景です。


●神話の島を端から端まで、今昔未来をタイムトリップ

淡路島の最北端、明石海峡大橋のふもとにある「道の駅あわじ」からスタートします。9km地点のサンシャインブリッジからは朝日がきれいに見えます。海を臨みながら神戸と徳島を結ぶ国道28号線を走ったあとは、国生み神話ゆかりの、日本最古の神社「伊弉諾神宮」への立ち寄りも。

国道28号線

海沿いの道から一転、「大谷鮎原神代線」や「洲本五色線」といった島の内陸部を走る愉しさも味わえます。「生石岬展望台」から穏やかな瀬戸内海を眺めたら、再び海沿いの道へ。

伊弉諾神宮

「南淡路水仙ライン」から四国への玄関口へとつながる「うずしおライン」に入り、ゴール地点となる「道の駅うずしお」に。ここでは「あわじ島バーガー」も楽しめますよ!