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【コース開発秘話】広島にSUBAROADがやって来た!スバリストにぜひ走ってもらいたい、広島ならではのドライブコースとは?

こんにちは。「SUBAROAD」公式note編集部です。

note開設のご挨拶に続いて皆さまへお届けするのは、広島コース開発チームのインタビューです。
7月21日、「SUBAROAD」に広島コースがついに追加されました。これまでは伊豆、千葉、群馬など首都圏に5コースを展開していましたが、今度はだいぶ西へ飛んで、広島へ。

新しい試みで作られたコースということもあり、せっかくなのでコースを開発したチームに話をしてもらいました。広島スバルの3名と開発チームの3名が広島スバル本社に集合。
聞き手は、大学の近所にSUBARUがあったからという理由で人生最初の車はインプレッサ、それからずっとSUBARUファンというライターのモギさんです。


広島コース開発チーム

【広島チーム(広島スバル株式会社)】
熊澤尚浩さん(左) 総務統括部 人事課所属。乗っている車はレヴォーグ。
嘉本翔さん  営業支援統括部 販売促進課所属。乗っている車はインプレッサ SPORT。
脇智子さん(右) 営業支援統括部 販売促進課所属。乗っている車はWRX S4。
【開発チーム(株式会社SUBARU)】
左から、小川秀樹、藤原嵩之、田原春江


SUBAROAD、首都圏から西へ!

――SUBAROADのドライブコースは、伊豆や千葉、群馬など今までは首都圏が中心でしたが、今回は広島です。首都圏以外では初めての場所が広島だったのには理由があるのですか?

小川:
藤原、田原、私は普段は東京の恵比寿にあるSUBARUの本社におりまして、伊豆や千葉のドライブコースは僕らとアプリを製作してくださっているBasculeさんで作ってきています。今回の広島がはじめて、現地のディーラーさんに参加してもらって作ったものなんです。首都圏以外の地域に展開するにあたっては、僕らだけではなくて、やっぱり地の利もあるし、お客様に近いところにおられる現地のディーラーの皆さんとご一緒できたらいいなと考えていました。
まず、どこの地域のディーラーさんと一緒にやったらいいかなと探しているとき、広島スバル三原店のブログに、SUBAROADのことを紹介してくれている記事があるよ、と教えてくれた方がいたんです。関心をもってくれるディーラーさんがいる!ということで広島スバルさんにつないでもらって、一緒にコースを作ってもらうチームを組んでもらいました。

――その、広島チームのリーダーが熊澤さん?

熊澤:
そうですね。私はこの4月に人事部に移動してしまったのですが、お話が来た2022年の初めは、嘉本、脇と同様に販売促進部に所属していましたのでそこでチームを組んだ形です。二人より、私がちょっと先輩です。具体的にコースを考えたり実際に動いていたのは、嘉本と脇なので、私はまとめ役といったところでしょうか。

――お二人に声をかけようと思ったのは?

熊澤:
車の会社って、実は製造の部門と私たちのようなディーラーは、普段はあまり接点がなくて、なかなか一緒にモノを作る機会ってないんです。今回はせっかくの機会なので、販売促進の経験が浅くて、いままでのやり方にとらわれずに自由な考えをもってこのプロジェクトに参加できる人間がいいのではないかと考えて、二人に声をかけました。

広島チームのリーダー 熊澤さん

――なるほど!そんな事情があるのですね。お二人は熊澤さんに声をかけてもらった時どうでした?

嘉本:
僕は最初、このアプリのことを知らなかったんです。声をかけられた時に初めて知ったくらいなので……正直に言ってしまって大丈夫かな(笑)?

――大丈夫でしょう!

嘉本:
「なんだかよくわからないことに巻き込まれたかもしれない!」と思いました。

小川:
ある意味、その理解が正解です(笑)!

脇:
私も同じタイミングで声をかけてもらったんですが、別室に呼び出されまして、思い当たるフシがなくて……。

嘉本:
何事かと思ってしまうよね(笑)。

広島チームの嘉本さん

脇:
私は、バイクでいろいろなところを走るのが好きなので、おもしろい道を知っていると熊澤が思ってくれていたのもあるかなと思います。バイクに乗るのは確かなんですが、熊澤が思ってくれているより、遠出はしてませんよ、と心の中でつぶやきました。でも、私が普段している仕事とは全然違うベクトルのお仕事で、外に出て活動できて、愉しそうだなとは感じました。

広島チームの脇さん

――「愉しそうだな」と思って始まる仕事はいいですね!

脇:
それに加えて、声をかけてもらったのが2022年の初めの頃だったこともあります。まだ「まん延防止等重点措置」云々の頃でしたし、それまでずっとどこかに出かけたり遠出したりもできていませんでした。だから、「外に出て」という仕事がことさらにうれしかった、というのもあったかもしれません。


「Kコース」と「Wコース」の2本

――広島のコースは、2本ありますが、たくさんある広島の道からどうやって絞っていったのでしょうか?

嘉本:
実は、広島のコースは1本の予定だったんです。だから、私と脇で1本ずつ考えて提案してみてSUBAROADに向いている方を選んでもらおうと思ってました。そうしたら、小川さんたちが非常にやる気になってくれたみたいで(笑)。2つともコースにしよう、という結論になりまして、予想外の2本になりました。

――チームとお伺いしていたので、風景のよいスポットなどを出し合って、そこを結んでいくコースを作っていったのかな、と想像していたのですが違うのですね!そうなると、それぞれ個人の功績がだいぶありますね。

藤原:
そうなんですよ!じつは作業中のコースの仮称は、「Kコース」と「Wコース」でした。これ、二人の頭文字なんです。嘉本さん、脇さんの個性が垣間みえる、本当に魅力的なコースだったんです。

熊澤:
二人が、のびのびと愉しそうに仕事に取り組んでいるのが見て取れました。一回目の会議が終わったあとで「じゃあこんな感じだよね」なんて軽く言ってたら、二人ともあっというまにパワポで資料を作ってくるんですから!

脇:
SUBAROADチームは、わたしたちの提案をすごく褒めてくれるんです。うれしくなってしまって(笑)。

小川:
なにもないゼロのところから、自分なりの考えをもって1を作り出すって、誰にでもできることではないのですごいと私は思ったんですよ。私たちは素直な感想を伝えたまでです!


気分が晴れる道 海沿いのKコース

――具体的に道のことをお聞きしていきましょう。KコースとWコース、それぞれに、どういうふうに考えてコースを作っていったのか、教えていただけますか?まずはKコースから。「絶景瀬戸内多島美を、歴史とともにシーサイドツーリング!」とある、海沿いを走るコースの方ですね。

熊澤:
実は、コースを作り始める前に、小川さんたちから伊豆に来ませんか?と誘ってもらいました。SUBAROADアプリを実際に体験するための機会だったのですが、コロナの状況が厳しくて、結局行けなかったのです。だから、SUBAROADのコンセプトがしっかり理解できていないような段階でコースを作り始めることになりました。

嘉本:
体験もできないということで自分で想像して考えて作るしかなくなってしまったんです。自分なりにこうじゃないかな?と思ったのは、一つには、知らない道よりは自分が走ったことのある道がいいだろうということ、もう一つが、SUBAROADの他のコースを見てみても、風景は重要な要素なんじゃないかな、ということでした。広島はもちろん山もありますが、せっかくなので瀬戸内海の景色のいいところを走ってほしいなというのはありました。

――嘉本さんが、ご自身も走っていた道なんですね。

嘉本:
そうなんです。私は以前に、SUBAROADのことを書いたブログを掲載していた三原店に勤務していました。コースのスタート地点の方ですね。いろいろなことで、凹んだり、壁にぶつかったり、もやもやするとよく三原から西に向かって海沿いの道を走りました。ゴールの竹原の方に着く頃には、心も晴れて穏やかな気持ちになるのがいつものパターンだったので、ぜひこれは他の人にも走ってほしいなと思ったんですよ。

コース検証の際、スタート地点で「幸せの鐘」を鳴らす、広島チームの嘉本さん

小川:
嘉本さんから、とりあえず海沿いを走って、気持ちをリセットしてまた頑張る、という話を聞いて「そういう経験あるなー」と僕も思いました。自分で運転するドライブにはそういう力がある。このコースは、海沿いを走り、最初も最後も、高台から瀬戸内の島並みが見えるのですが、最初に見た景色とドライブしてゴール後に眺める海は、同じ海でも違った気持ちで違った見え方をするんだというストーリーを嘉本さんが設計してくれました。

熊澤:
晴れた日に走ると爽快です。私は名古屋出身で海といえば水平線があってつるんとしたものですが、瀬戸内海は島が近くてびっくりしました。まさに「多島美」です。この道から見える海沿の独特の風景をぜひ愉しんでいただきたいです。

――人のストレスを消してくれる美しいコース……。

嘉本:
みんなのストレスも消えてくれたらいいなと思いまして(笑)。コースには入れてはいないのですが、道からちょっと外れたところに、「三原市すなみ海浜公園」がありまして、そこの防波堤に座ってぼーっと海を見たりして(笑)。さらに、このあたりは僕も三原店勤務の時住んでいて、長男が小さい頃夏に遊んでいる海辺なのでなじみ深いんです。SUBAROADはコースに出る前にシーンごとに曲を選択しておくと、いいタイミングで音楽をかけてくれるので、このあたりではケツメイシの『夏の思い出』をかけて走りたいところです。

田原:
補足しますと、アプリにはドライブ中の位置情報と連動した音声やBGMを愉しむことができる「音声ARシステム」というものがあります。たとえばKコースでは「船に乗って聞きたい曲は?」「さざなみの音とともに聞きたい曲は?」という質問に答えて、曲を登録しておくと、その場所に来るとジャストタイミングでその曲を流してくれる、というものです。ご自分のスマホにはいっている音楽を呼び出してくれるということもあるんですが、AWAというストリーミングサービスと連携すると、全1億曲のなかからセットしておいて、シーンごとに曲を流すことができます。もちろん、必要なければ音楽をオフにすることも可能です。


SUBARU車の性能が愉しめるWコース

――Wコースの解説もお願いします。アプリでは「森林が豊かな癒やしの地へ。広島の奥座敷を駆け巡る渓谷ドライブ!」とある、山側のコースですね。

脇:
私は、伊豆や千葉などの地域のコースをみて「ここまで風景のいい場所って広島にあるだろうか?」と考え込んでしまいました。だから、嘉本と同じような考え方ですが、やっぱり自分が走ったことがあって、愉しいと感じた道だったら、アプリをご利用になる方も愉しんでくださるかな、と考えました。景色も重要だとは思うのですが、私にはあまり思いつきませんでしたし、それよりも、自分が走ったことがある道で走りがいがあった道はどこかな?と考えていきました。

熊澤:
景観もいいんですよ!脇はそういいますが(笑)。広島の県の木のヤマモミジがたくさん生えていて、紅葉もとてもきれいな道ですよ。

――(笑)。そして、脇さんも自分の走る道だったんですね。

脇:
はい。私はじつは嘉本の方のエリアの道は全然知らないんです。私のコースのほうは、自分の生活圏内から近いということもあって、ちゃんと走ったことがある道です。メインの道は国道186号線なんですが、舗装もちゃんとされている道なのに、かなり長い距離で信号もなく人もいないというような区間が続きます。市街地にお住まいの方は近所ではありえない道です。車がお好き、運転がお好きという方には本当に走りがいのある道ではないかな、と思います。信号で止まって、また走ってというドライブではないので、SUBARU車の性能を存分に味わえるのではないかと。アップダウンのあるちょっとくねくねした道の運転を愉しんでほしいです。

小川:
Wコースは、走ることがほんとうにおもしろいコースで飽きないですよ。コースを作るにあたって、Wコース周辺をいろいろと探索していたら、富士重工業(SUBARUの前身)製の鉄道車両がおいてある公園があったんですよ。「安の花の駅公園」です。かつては鉄道車両も作っていたことがありまして、なんだか運命的なものを感じて、ちょっとうれしくなってしまいました。もちろんコースの途中のスポットになっています。

――SUBARU車お乗りになってる方は、スバリストと呼ばれるくらい、SUBARUのことがお好きだから、うれしいかもしれませんね!スポットはコースを走りながら皆さんで見つけて、探したりされたんですか?

脇:
嘉本と私が提案したところを参考にしてもらいつつ、皆さんにいろいろと助けていただきつつ決めていきました。

小川:
SUBAROADのコンセプトが、「最短距離の道を行くのではなくて、走ってておもしろくて走りがいがある道を、SUBARUのクルマと一緒に愉しんでもらう」というものなので、スポットよりも先に道なんです。道を主体に考えて、そこにスポットを配置していった感じです。もちろん景色が美しい場所だったり、ちょっと休憩して飲食ができたり、立ち寄るに値する場所を吟味しています。

脇:
「道の駅」も両方ともに入っていますので買い物も愉しめます。Wコースのほうにある「道の駅」の向かいに、いつも屋台が出てるんですけど、そこのおだんごを食べるのが私は好きです。

小川:
そういえば、私はKコースの検証をしているときに、ゴール地点の竹原のほうで「たこ丼」を食べましたが、それがおいしかったなあ。

検証ドライブに出かけた際の様子を振り返る、広島チームの嘉本さんと脇さん


走りがいと安全と

――「走りがい」という言葉がでていますが、運転に自信がある方には言わずもがな愉しんでいただけると思うのですが、それほどでもない方でも大丈夫ですか?私もへたくそなので、ついつい気にしてしまうのですが。

脇:
(笑)大丈夫ですよ!「走りがい」というのは、運転技術が必要ということではなくて、運転すること自体に愉しみというか、喜びがあるという意味です。私も運転は全然うまくないんです。そんな私が作ったコースなので、技術には自信がないなーという方も安心して走っていただけます。普通の道が普通に走れれば、問題ありません。

嘉本:
安心という意味では、コースを作るときに苦労したことの一つが、道が安全かどうかの検証です。私たちがご案内するコースを走っていただくときのドライバーさんの安全はきちんと担保しておかなくてはなりません。

脇:
お客様を危ない目にあわせてはいけませんからね。運転するには危険だったり難しそうだという道は排除していきました。スポットまでの道が良くないという理由で泣く泣く採用を見送った場所もあります。安心して運転に集中して、SUBARU車での走りを堪能していただきたいです。


広島の次はどこへ?

――今回は首都圏以外でははじめて広島にコースができましたが、今後はどういう予定があるのでしょうか?

小川:
もちろん、いろいろな地域に広げていきたいと思っています。冒頭にも熊澤さんがおっしゃっていましたが、メーカーとディーラーの垣根を超えて同じSUBARUとして、共にお客様を考え共に作っていくプロジェクトなんです。いつもはあまり接点がない両者が一緒に仕事をしていくことで、お互いの業務について理解が深まりましたし、今後なにかを考える時に、自分たちの部門にとじこまらずにより広がりをもった形でサービスを考えられるのではないかな、と思っています。お客様から見たらSUBARUはSUBARUですから。広島チームとこんなふうに仕事ができて本当によかったです。

――他のエリアでも、同じように取り組まれるのですね。

小川:
はい、そのとおりです。すでに、昨日次のエリアのチームの皆さんと、広島のコースをお試しで一緒に走ってきました。

――わあ、期待しちゃいますね。どうもそのご様子を描写している小川さんが、大阪弁なのが気になります……。

小川:
(笑)。

――今日はありがとうございました!


インタビューはいかがでしたか?広島チームの嘉本さんと脇さんが大活躍して作られた2つのコース、実際に走ってみたくなりませんか?Wコース、Kコースの詳細をご紹介しますので、どうぞご覧ください。


●森林豊かな癒しの地へ。広島の奥座敷を駆け巡る渓谷ドライブ!

廿日市市吉和にある総合レジャー施設「魅惑の里」からスタートします。
県道41号線、国道433号線を経て富士重工業(SUBARUの前身)製の鉄道車両が展示されている「安野花の駅公園」へ。

安野花の駅公園

農林水産省の「棚田百選」にも選ばれた「井仁の棚田」を見た後は、「道の駅来夢とごうち」に。伝統工芸品、特産品のお買い物やお食事をどうぞ。そして、西日本随一の高さを誇る「温井ダム」を目にしたら、国道186号線を走ります。

国道186号線

信号の少ないワインディングロードでSUBARU車の走り心地を堪能したらゴール地点の「猪山展望台」を目指します。


●絶景瀬戸内多島美を、歴史とともにシーサイドツーリング!

スタートは「道の駅 みはら明神の里」。地元の野菜の販売のほか、タコ丼が名物。「竜王みはらしライン」で竜王山の山頂へ。

竜王みはらしライン

瀬戸内が一望できる展望台で風景を堪能し、海沿いの「さざなみ海道」で忠海港や賀儀城などを経て、まちなみ保存地区にある「道の駅 たけはら」へ。江戸の町へタイムスリップをしつつお買い物や食事などをどうぞ。

道の駅 たけはら

大芝大橋を眺めた後は「うぐいすライン」「さざなみスカイライン」を走ります。野呂山を登り山頂でゴール。「野呂山ビジターセンター/星降る展望台」から再び瀬戸内の多島美をどうぞ。