孤独、孤立、ひきこもり

皆さんは、今年の2月19日に内閣官房室「孤独・孤立対策担当室」が発足されたのはご存知でしょうか。

日本は、イギリスの「孤独相」に次いで世界で2か国目に「孤独・孤立対策担当大臣」として坂本哲志氏が任命されました。

2020年のコロナ禍の中、生活困窮者、職を失った方の自殺が増加したことによって発足されたようです。

私は正直言って、このニュースを全く知りませんでした。毎日のコロナニュースと五輪の組織委員長での話題で一杯だった頃です。
多くの方が知らないのではと？思います。

私の友人がひきこもりのNPO団体で働いており、昨年から少し「ひきこもり」について話を聞く機会がありました。
彼女が主に関わっているのが、長年の引きこもりの当事者とその家族です。
今回の「孤独・孤立対策」にも政府からヒアリングを受けているようです。
本日は「ひきこもり」について、私が思う所をシェアさせていただけたらな～と思います。

日本の引きこもり人口100万人以上、そのうち40代以上は61万人いると言われています。（2018年政府推計）

そして、ひきこもりは当事者だけではなく、その家族をも「孤立」させたりするそうです。

2019年川崎市　20名の児童殺傷事件に続き、練馬での元事務次官がひきこもりの息子が同じような事件を起こすのではないかと、40代の息子を刺殺するという痛ましい事件も記憶に新しいのではないかと思います。
この元事務次官も息子のひきこもりを周囲に相談していなかったようです。「世間の目」を気にして子供のひきこもりを隠す高齢の親、これが家族が社会から孤立してしまうのかな、と思います。
最近では、当事者の兄弟からの相談が多いと私の友人は言います。
今後政府からの支援含め、もっとオープンに多様性のある行き届いたサービスを当事者と家族の方々に届けられるのではないかと期待します。

世間の注目度も増しているのか、もしくはNHKが意図的に？行っているのかは分かりませんが、昨年2020年のNHK のスペシャルドラマ「こもりびと」を放送したり、NHKの創作ドラマ大賞を受賞した「星とレモンの部屋」が放送されました。いずれもテーマは「親の死とひきこもり」です。
私は「こもりびと」は観ていませんが、友人に勧められ「星とレモンの部屋」は観ました。

「星とレモンの部屋」主演の夏帆さん演じるいち子は、中学時代に同級生からいじめにあい、不登校⇒長年のひきこもりの32歳女性です。
持病を持つ母親と二人暮らし、ある日突然母親が心臓発作を起こし自宅で死んでしまいます。いち子は救急車を呼ぼうと119番通報しますが、しゃべることが出来ません。電話を切って、また部屋に引きこもってしまいます。

暫くして、いち子は台所で倒れた母親を寝室に運び、死んだ母親と会話をし始めます。母親が生きていた頃に伝えられなかった想い「ごめんなさい」を素直に伝えます。

そうして最後にいち子が取った行動によって、外部の人にSOSを伝えることが出来たし、彼女とネット上で繋がっていた同じくひきこもりの青年をも救うことに繋がったのです。
あくまでもフィクションでのドラマですが、45分の間に凝縮した引きこもり当事者の男女とその親の関係性が描かれているドラマでした。
「学校を休むって、すごく勇気がいるよね」いち子の母親の言葉が印象的でした。誰でもひきこもる時は、きっと勇気がいるのかもしれません。

ひきこもりにとって、「親の死」は究極の問題です。受け入れがたい現実です。でも外に出る大きなきっかけになる事も多いと私の友人は言っていました。

でも誰か一人でもSOSを出せる人と繋がっているというのは、とても大切なことだと思います。

「孤独」や「孤立」は高齢者にとっても大きな問題です。

ちなみに、「孤独」や「孤立」の違いは、色々解釈はあると思いますが、私はこう考えます。

「孤独」は一人でいる状態こと。

「孤立」は繋がりが切れている状態のこと。

孤独でも誰かと繋がりがあるって言いうのは、孤立を防げます。

遠方に住む高齢の両親が、近所づきあいや地域のコミュニティに属しているなども子供としては気にしていたいですね。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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