タイミング

「タイミング悪いんだよ!!」

これは冗談めかして、又はシリアスな場面でしばしば言われてきた言葉。タイミングというか間が悪いのは確か。最近そのことについての気づきがあった。

5年くらい前に鬱の診断が出て…と言うより心身共に限界で白旗を揚げて職場(中学校)を去った。そしてメンクリ通いの中で自分の自閉症スペクトラム傾向に気がついた、ということだ。

「自閉スペクトラム症(ASD)」は、コミュニケーション・対人関係の困難とともに、強いこだわり・限られた興味を持つという特徴がある発達障害です。「スペクトラム」とは、「連続している」という意味で、ASDには、自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群などが含まれます。

と、「NHK健康チャンネル」内の「大人の自閉症スペクトラムとは」昭和大学 岩波 明 教授の解説を引用する。以下も、同じ https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1071.htmlからの引用である。

ASDは、注意欠如・多動症(ADHD)と同じく、子どもの頃から症状が現れるものですが、大人になってから診断を受けるというケースが増えています。子どもの頃から症状があっても、それが大きな不適応に至らず、知的能力も平均以上の場合は、社会人になってから社会生活や人間関係における困難に気づくことがあります。近年、ASDの診断は子どもより大人になってから受けるケースが多くなっています。

     ふーん、なるほどね。だから、理解が追いついていない当時は、そりゃあ亡き母もイラッとしたことも多かったでしょうね。今の私ならそう思える。過去にも戻れないし、戻ったところでどうにもならない。

赦し?自己理解?

 そんな風に昔から思えた訳じゃない。クリニックで受けている認知行動療法の一種を進める上で持ち得た考えだ。許し、ではなく赦し、なのは私の母は既に鬼籍だからだ。過去の過ちを責めないというのが「赦し」。

 私の父は単身赴任の中で役付きになってしまい、私の中では「時々かえってくるのがお父さん」。毎日お父さん居るの!?と友だちにビックリしながら尋ねたこともあった。

 となると、母は今で言うワンオペ。そこに目をつけた気色悪いいたずら電話やポスティング(笑)もされた。元々石橋を叩いて渡るどころか叩き割って渡らないような母だったので、「それくらいいいじゃん!」と反りが合わないことも多かった。そこへ来て私の特性。間が悪い、要領が悪い、なんであんたは…。散々言われた。

 そんな母は、私が上の子妊娠中 しかも臨月の時に他界した。癌とわかって2ヶ月。

なんつータイミング。私が子を宿したタイミングが悪いのか、母を死に至らしめたがん細胞のタイミングが悪いのか。 これは他言無用で後者ってことでいいかなー。

 父も、さらに遡ること6年前に「そろそろ一線を退いてゆっくりしよう」「2人で旅行でもしないか」と母に言っていた矢先に病に倒れた。これまた病気のタイミングよ。

 いろんなタイミングの悪さが重なって、私は自分の両親に大した親孝行もできなかった。それと、冒頭に書いたように 自らのタイミングの悪さで、今も自分を苦しめてたりする。

とはいえ、40代も折り返す。ありきたりだけど、置かれた場所で咲いてみるか、と思っている。

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