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足下から考える仕事術

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世の中にはいろいろな仕事術があふれていますが、その実践のためには、まったく新しいことを始めるとか、なんらかのツールが必要になるというものも多いですよね。そうではなく、もっと身近な…
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2019年6月の記事一覧

本棚をアップデートしているか?

今週末で6月が終わる。 6月が終わるとなると、2019年も半年が終わり。2019年の第2四半期も終わるといういろんな区切りになる。 特にこの3カ月は忙しすぎたなと思いながら、相変わらず山盛りのやることを横目に、土曜日の今日は本棚の整理をしていた。 最近になって、本との付き合い方を変えているのもあるけれど、本棚の「アップデート」することは定期的にやっている。 いま本棚は自宅に3架(3点)、オフィスに1架、それでも入りきらないものは倉庫に預けている。 自宅にある3架のう

『プロダクトマネジャーの教科書』増刷とプロダクトマネジメント関連お薦め洋書

昨日、翔泳社から『プロダクトマネジャーの教科書』の増刷が決まったという連絡がありました。 2006年12月に出して以来、ありがたいことに絶版にならず、ぼちぼちと増刷していただいて、第6刷にまでなりました。ありがとうございます。 自分で翻訳した本の中では、今でもその中身をバリバリ使っている『90日変革モデル』も増刷してほしいなぁと思っているので、宣伝しておきます! 2006年に翻訳して以来、技術の進化、特にウェブやソフトウェア周辺技術の進化とあわせて、プロダクトマネジメン

長距離移動で(なるべく)疲れないために工夫していること

このところスケジュールが立て込んで、移動が多くて、しかもこの気候。 ということで、調子が優れない日が続いている。 そんな感じなのでまったく説得力はないけど、これだけ移動していると(週に数回は新幹線移動)、その移動時間をいかに快適にするかが重要になってくる。 いろいろと試行錯誤して、今のところ自分に合うと思って、ずっと実践しているのは次の2つ。 ・良いヘッドホン(あるいはイヤホン)を使う ・外の景色は見ない 良いヘッドホン(あるいはイヤホン)を使うそれなりの費用がかか

続けるために「成果」は「出す」のではなく「見つける」

2019年が始まってそろそろ半年が過ぎる。 今年の1月に立てた「今年はこれをやるぞ!」ということは続いているだろうか? 続けることは、なぜ難しいのか?「続ける」ということは、なんとも難しい。 外から強制されているようなものでなければ、「今日は仕事が忙しすぎたから特別に…」というような感じで、いくらでも言い訳をつけてサボることができる。 いやいや、外から強制されているものでも、あるいは「続けなければ生命に支障が出る」というようなもであっても、そう簡単には続けられない。

一歩前に進んでもらうための「適切なフィードバック」を考える

noteを続けていると、書くことのモチベーションを維持させるための仕掛けがいろいろあることに気づく。 これは自分でWordPressをインストールしてやっているようなブログではもちろん、ほかのブログサービスでもあまりないことだろう。 その仕掛けの中のひとつが、タイミングの良いフィードバックだ。 マイページにアクセスしたり、記事を更新するときに、ポップアップでいろいろフィードバックが表示される。 連続で更新していると「○日連続更新ですね!」というようなポップアップが出て

仮説は妄想でもやっつけ仕事でもない

チームで仕事をしているといろいろなことがある。 以前にチームで取り組んでいたプロジェクトの話し。メンバーにお願いをしていた作業があがってきて、見てみると、単なる思いつきのようなことが書かれているレポートがあがってきた。 結論らしきものを支えるデータもなければ、そこに至るまでの道筋もよくわからない。 不思議に思ってたずねてみると「これは仮説ですから」とだけ返ってきて、目を疑った(回答がテキストで送られてきたので)。 それからチームメンバーしかり、いろいろなクライアントと

日々、自分を通して考えるということ

以前に書いた「個人の救済は勉強だ」という記事でドイツ語学者の関口存男の言葉を取り上げた。 学生時代、ドイツ語の勉強のために読んでいた『マイスタードイツ語コース [文法]』の著者が孫の関口一郎で、彼の著作を読んでいるうちに祖父にあたる関口存男を知った。 最近、気になって関口存男の名前で検索してみたら、なんと三修社が特設サイトをつくっていた。 サイトの冒頭で「関口存男のことば」なるコーナーがあって、次のことばが紹介されている。 今日の社会は(今日の社会に限りませんが)決し

プロジェクトが動き出すときに自問すること

ここ最近は、弊社にとってはかなり大きなプロジェクトの立ち上げのために東奔西走している。 こちら側もクライアント側も、かかわる人が多い上に、かなり多様なので、相当前倒しで進めていたつもりだったけど、結果としてそれくらいでちょうどよかった。 いよいよ、それだけの人たちが本格的にかかわり出すフェーズの開始を来月に控え、本格開始前の最後となる打合せをクライアントとおこなった。 プロジェクトマネジメントの知識体系の考え方にも則って、これまでいろいろと詰めてきた。そこまでしてきた最

「緊急ではないけど重要」への向き合い方

今日はクライアント先での用事はなかったものの、オンラインでの打合せ数件。 来週も出張が入ったりと予定が詰まっているし、その先に始まるいくつかのことの準備も進めていかないといけない中で、クライアントワークだけではなく、自社の事業も、もうひとつの法人の事業も進めていきたい。 こうなってくると、仕事の優先順位の考え方が特に重要になってくる。 そういうときに使える有名な枠組みに「時間管理のマトリクス」がある。 「時間管理のマトリクス」と言われてもパッと思い浮かばなくても、重要

「考える」ことより「考え続ける」こと

いろいろな組織におうかがいして、ワークショップをやったり、会議に参加したりしていると、参加しているそれぞれの人の「考える姿勢」というか、「考え方の癖」のようなものが見えてくる。 特にシナリオプランニングのように、いくら考えても「これが正解」というような唯一の答えがないようなものに取り組むとき、その姿勢の違いがだいぶ明確になる。 それらを見ていると、そして以前に書いた「不確実な時代の学び方」を踏まえると、これからの時代に大事なのは「考え続ける」ことだと思っている。 どうす

「ないと困る」をつくらない

昔から手帳とか文房具は大好きで、ずっといろんなものを試し続けてきた。 2000年くらいになると、そこにデジタルなものが加わった。 学生時代、自分が立ち上げた英語勉強会で親しくしてもらっていたMさんにPalm OS機の存在を教えてもらって買ったのが、当時いけいけだったHandspring社のVisor Delux(なつかしい…)。 いろんなアプリを試し、並行して紙の手帳もいろいろ試し、技術の進化にあわせて、とにかくいろんなものを使ってきた。 2009年にiMacを買って

自分のために言葉を「つける」ということ

週末はなるべくゆっくり時間を使って、1週間の振り返りをするようにしている。 実際にやることといえば、最低でも次のことくらいは必ずやっている。 ・その週の日記とかメモの読み返し ・その週の仕事の記録の振り返り ・その週にたまって未処理の書類の整理 ・次の週のスケジュールの確認 ・次の週のタスクの確認 月替わりの最初の週末とかは、ここに月単位の振り返りとか計画が入ってくる。 気づいたら、これを15年以上続けている。 ここまで長く続けていると、これをできない週が出てきたり

それは人の問題か、それとも組織の問題か

今の仕事を始めて間もない頃、外部の営業会社経由で、事業開発関連の研修の依頼があった。 「斬新なアイデア」を出すための研修の依頼その営業会社の担当の人が言うには、研修を実施したいと言っているマネジャーの方が自分が翻訳した『プロダクトマネジャーの教科書』を読んだことがきっかけだったらしい。 営業担当の人曰く、そのマネジャーの方が「現場の社員からなかなか斬新なアイデアが上がってこない。だから、特に事業開発の中でもコンセプトデザインの部分を中心に考え方やツールを教えてあげてほしい

その忙しさは何につながっているのか?

世の中に日々のタスクを管理するためのツールはたくさんある。 そういうツールをいかに使いこなしていくのかということをまとめた本やブログもたくさんある。 しかし、そういうのにハマってしまうあまり、ついついタスクの数をこなしていくことが目標になってしまうことがある。 それが目標になっていると、今日一日を振り返って、 「どれだけのタスクを終えることができたのか?」 と考えてしまう。 そして、数が多ければ達成感を感じ、数が少なければ、ともすると罪悪感を感じるようなことになっ