中国バブル崩壊の危機到来

中国バブル崩壊の要因は「恒大集団」の破綻があげられる。

恒大集団は、今破綻したわけではないが、破綻の危機に直面している。

恒大集団といえば、無謀とも言える不動産投資のやり方で、不動産開発で中国第2位の会社である。

しかし、中国はコロナの影響で不動産販売のペースが鈍化しており、不動産会社の資産操りが悪化している。

これにダイレクトでダメージを受けたのが恒大集団であり、恒大集団は資金調達のため、多くの負債を抱えていた。その巨額の負債が経営を圧迫し、今回のコロナの影響で、①株価は約90%減、②基本8%を超えると銀行や投資家へ借りていたお金を返せなくなる(デフォルト=債務不履行)指数である社債利回りは、脅威の50%〜470%越え、利回りが急騰したことで、市場に出回っている社債価格は急落。(単に利回りと社債価格は逆相関の関係にあるために利回りの急騰に対して、価格が急落しているだけ)

この①②の2つの数値からもわかるように、恒大集団は今破綻の危機にいる。

この恒大集団が倒産すると、なぜ、中国のバブル崩壊に関わってくるのかというと、理由は3つある。

1つ目は、不動産の建物等を立てるのに欠かせないサプライヤー(仕入れ先、納品業者、仕入れ先会社)、請負業者が売掛金(簡単に言うと、お店で常連のおじさんがよく言う「つけといて」と言われるつけ=商品を提供した後に払われるはずのお金)の回収が恒大集団という中国不動産市場二番目の大きさを占める会社(恒大集団)からできなくなる。

2つ目は、恒大集団が保有する不動産が市場に投げ売りされれば、恒大集団の競合他社もその値引き競争に巻き込まれ、収益性の低下(安い値段で物件を売るため、利益が取れない)で倒産してしまう。

3つ目は、恒大集団の株式を4割近く保有しており、中国東北部を中心に支店を展開する盛京銀行が恒大集団が破綻すると、盛京銀行に金融不安が生じ、それが中国の金融システムに動揺が広がる可能性がある。

この3つの理由から、中国の不動産バブルが崩壊することで、中国経済も伸び悩み、中国の消費が落ち込むことで、世界の景気にも波及する恐れがある。

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