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またアメリカが中国みたいなことをしてる件

TikTokがアメリカから締め出されようとしています。

前トランプ政権の時代から始まった米中の摩擦の一環として、これまで特定の中国製デバイスやアプリに関する情報セキュリティの問題が大きく取り沙汰されてきました。ファーウェイやテンセントのWeChatのほか、アメリカで膨大なユーザー数を抱えるTikTokも長らく槍玉に挙げられてきた一つです。

これまでにも政府職員の端末にはTikTokを入れるべからずという「禁令」が出たり、一部の州でや学校でTikTokを禁止するなどという動きがありましたが、今回は下院でさらに踏み込んだ内容(アメリカ国内の事業を売却し、本国と切り離さなければ、アプリストアからTikTokを排除する)の法案が超党派で通過してしまいました。あとは上院で可決され、大統領がハンコを押せば法律として成立してしまいます。

この問題については去年にも扱ったことがあって、その時には「禁止なんてできるわけがないのに茶番臭がすごい」「たぶんどっかで騒動は収まるだろうけど、仮に法案が通過したらアメリカもいよいよ来るところまで来たな」とこの件を評しました。しかし、その「いよいよ」に一歩近づいた感はあります。

個人的には、さすがに上院で否決になって終わりじゃないのかな、と予想していますが、どうなるんでしょうね。

今日は改めて、この件について考えてみたいと思います。個人的には、「なんかアメリカが中国みたいなことをしてるなあ」というように見えています。どういうことか、以下に書いていきます。

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