「裸婚」すらできなくなった中国のこれから

X(Twitter)に、過去のnote記事の要約を掲載する試みを始めました。

過去の記事も読んでほしいと思ったことや、せっかく課金しているので長文投稿機能を活用せねばと思ったこと、編集者の竹村俊介さんがやっているのをみて真似したくなったことなどが理由です。よろしければX(Twitter)のほうもフォローしていだければと思います。

今回、要約したのはこちらの記事です。

中国人と国際結婚していると受けることの多い、「あるある」な質問に一挙に答えようというものです。3年前に書いたものですが、当時けっこう読まれました。未読の方はよろしければ読んでみてください。

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自分でもいま読み直してみると、noteを始めたての時に書いたにしてはよく書けてるなあと思いつつ(自画自賛)、やはり3年前に書いただけあって、いまとはちょっと感覚が違っている部分や、最新の中国社会とは噛み合わないなとも感じる部分もあります。

特に、いまの視点で違和感があるのはここです。

Q:中国だと、男性は家と車を持ってないと結婚できないって聞いたけど?
A:中国人自身からもネタ的に語られることが多い家・車問題ですが、これらの資産を持たずとも結婚している人はたくさんいます。

どこに違和感があるかというと、最近の中国では結婚率が下がり、こうした家・車を持たないで結婚をする人すらいなくなってしまった、という印象があるからです。

この記事によると、中国では2013年をピークに婚姻数が減少の一途を辿っており、そのスピードはもはや日本をも追い抜いています。

僕が上の記事を書いたのは2020年ですが、その時にはすでに婚姻数は大きく低下していました。当時はまだ変化を目に見えて感じ取れていませんでしたが、いまに至ってそれがいよいよ明確になり、人々が結婚しないのが当たり前という空気にまでなってきています。

中国には、「裸婚luo hun」という言葉があるそうです。本来なら結婚に必要とされる家や車を持たず、結納などもないままで、「裸」で結婚することを指す言葉です。おそらくは同時の若者が「何も持たずに結婚したっていいじゃないか」という形で、古い価値観に反発していたのでしょう。

「裸婚」が流行語になったのは2008年ごろかららしいのですが、そこから人々は徐々に「裸婚」すらしなくなっていった、ということになります。

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このような変化は、なぜ起きたのでしょうか。思うに、2つの理由があるのではないかと考えています。

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