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小島瑠璃子さんの中国留学に思ういろいろ

タレントの小島瑠璃子さんが、中国への留学を発表して話題になっています。もともと仕事で中国に行って好きになったり、中国を勉強していたりと中国に興味があり、ずっと留学を志向していたのが、今回ようやく実行に移せそうということのようです。まずはその決断にエールを送りたいと思います。

僕は小島さんのファン……というと、彼女の活動を熱心に追いかけている人には失礼になる程度の薄いファンではありますが、画面越しに伝わってくるシニカルさやある種の聡明さ、したたかさのようなものがなんとなく好きで、画面に出ているとどうしても見てしまう芸能人の方の一人です。そんな人が中国への留学を選んだということを、一人の中国に住む日本人として、素直にうれしく思います。

「なんで中国なの?」という声

ところでネットの反応を見ると、この件に関して少なからず疑問というか、留学するのはいいにしてもなぜ中国なんだ、という意見を示す人がいたようです。

こういうのを見ると、日本の人々の中国に対する距離感というか、感情というものを改めて思い出します。端的にいうと、中国ってやっぱり嫌われてるんだなーと思い知らされます。

もちろん、人様の留学先にケチをつけるような人や、中国と聞けば反射的に噴き上がるような人は少数派であり、多くの人は素直にこの留学を応援しているのだろう、とは言えると思います。

しかし、これは想像にしかすぎませんが、たとえば彼女が「アメリカに留学します」とか、「イギリスに〜」「ドイツに〜」と発表していたら……と考えた時、おそらくわざわざ「なんでその国なの?」という人は少なかったでしょう。

ネガティブな反応が少なからず起こる時点で、中国という国が日本人にどう思われているのかが窺いしれようというものです。どうしても得体の知れないところであるとか、世界から嫌われているとか、とんでもないことをやっている国だと言う印象を持つ人が、他の国に対するそれと比べて多いことは事実なのでしょう。

どちらにせよ、中国がどういう国であるかということは小島さん自身が実際に見て決めればいいことです。そういう人たちが言うように中国に問題があるのだとしても(ほとんどの人は内情を知らず、イメージだけで怖い怖い言ってるのでしょうが)、それを体験し、自ら何かを感じ取る権利は彼女自身にあります。

僕が言うまでもないことでしょうが、小島さんには周囲の些末な声にとらわれず、ぜひご自身の目と耳で中国を知るようになってほしいと思います。

同化を強いる土地での、彼女の資質は

ただ、個人的には小島さんが現地で留学し、芸能活動を目指すにあたっての懸念というか、大丈夫かなと思うことが、中国をそれなりに知る人間として、一つだけ思い当たります。それはネットの皆さんが言うような「中国なんて得体の知れない、怖いところでしょう」というような曖昧な心配とは、少し違った角度のものです。

それこそ「些末な声」そのものですし、ご本人の挑戦にケチをつける意図は決してないのですが……思いついてしまったものはしょうがないということで、以下にチラシの裏的に書いてみたいと思います。興味のある方はお読みください。

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