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「商売が始めにくくなった」とぼやく友人、そして中国の静かな変化

友人に、いろんな商売をして生計を立てている中国人がいます。

本業、というか収入の軸は普通のサラリーマンとしての給料なのですが、副業として店を持ったり、タオバオなどのECでどこぞの国のアクセサリーを仕入れて売ってみたり、アプリを作って広告費で儲けようとしてみたりなど、いろいろやっています。なかには上手くいくものもありますし、失敗するもの、すぐにやめてしまうものもあるようです。

もともと、中国の人は副業で自分の収入を増やすことのほか、資産防衛や投資などにとても熱心です。普通にサラリーマンだけをやっているだけという人はむしろ珍しい……というとちょっと言い過ぎかもですが、本業以外に収入の柱を立ててリスク分散をしていかないとダメだよね、という考えはかなり普遍的なように思います。

そんなわけで、僕はいつも楽しそうにいろいろなことにチャレンジしていることをうらやましく思ったり、逆にもうちょっと慎重にやれば大損しなくて済むのに……と、さまざまなことを思いながら、彼を見ています。

「新しい商売が始めにくくなった」

そんな彼ですが、近頃はそれほどうまくいっていない部分もあるそうです。

長引くコロナ禍と制限で景気が悪くなっているから? と聞くと、個々の商売の浮き沈みはもちろんあるが、他にもやりにくくなったことがあるというのです。

それは、最近は新しいことを始めるハードルが大きく上がったことだと、彼はいいます。

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