忖度erたちの、滑稽だが哀れな末路
タイトルの「忖度er」は「そんたかー」と読んでください。
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立て続けに2本の興味深いニュースを見ました。まずはこちら。
中国の地方局のアナウンサーが、SNSで日本に関する投稿を行ったところ、停職処分になったという話です。
問題になった投稿は動画で、「报应来了?」(報いか?)というタイトルのもと、日本で元日に発生した石川県の地震は「核汚水」の排出への報いなのだ、ということを述べるものでした。
これには賞賛も集まりましたが、天災が報いだとすれば、中国で起きる天災は何の報いなんだ、という批判も多く寄せられました。ちなみに中国ではさきごろ、甘粛省で大きな地震が起きたばかりです。
動画はすぐに削除され、当該のアナウンサーの所属するテレビ局が「不当な発言」のために彼を停職処分とする、と発表しました。
もう一つのニュースはこれ。
去年末、特にソシャゲの課金を念頭に置いたオンラインゲームの規制案(パブリックコメント)が出され、議論を呼んだことはこのマガジンでもお伝えしましたが、なんとその案を発表した責任部門の長が解任されてしまったというのです(政府が正式に発表したわけではないので、確定事項ではありませんが)。
株価を暴落させ、市場を混乱させてしまったことがその理由とみられています。
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個人的に、この2つのニュースには共通点があるように見えています。
その共通点とは、どちらも政治的な風向き、あるいは大衆のお気持ちを忖度して行動に移したのに、本人にはよい結果がもたらされなかった、ということです。
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