ライドシェアをやらない祖国に思うこと

野本響子さんが、日本のタクシー業界のこと(過疎地帯に限って雇用可能年齢を80歳まで引き上げる件)について書いていました。日本はどうしてもライドシェアを導入したくないようです。

これホント、どうするんでしょうね。

野本さんの記事によると、世論のレベルでも過半数はライドシェアの導入に反対のようです。やはり素人への運転への抵抗感が強いのと、いまある雇用が失われることが怖いということなのでしょうか。

個人的には、2種免許がなくプロではないがそこそこの年齢の人と、運転経験豊富とはいえ80歳のじいさんに運転してもらうのでは危険度はどっこいどっこいのような気がするんですが、そこまでして業界の雇用を守らないといけない理由ってなんなんでしょう(という答えの一端は野本さんの記事にありますが)。

しかし、そもそも日本ではタクシーが圧倒的に不足してるわけで、そこには大きな需要が存在しています。そこにある需要を取りに行かないというのも、あまりにもったいない話です。

むしろ雇用というか人々の食いぶちを増やすためには、とりあえず導入してしまったほうがいいように思うのですが、どうなんでしょう。日本ではコロナでなし崩し的に普及したフードデリバリーのギグワーク(UberEats)なども、結果的に多くの人の収入の助けになっているようですし、やったほうがいいと思うんですけどねえ。

ある部分の雇用を守るために他の部分の雇用を失わせるというのも、なんだかチグハグに思います。

+++++

日本でライドシェアを導入した方がいいと思う理由は他にもあって、さっさと制度上の整備をしてしまわないと、どんどん正規ではないルートで市場が食い荒らされてしまうんじゃないか、ということを考えています。あるいは、すでにそうなっている部分があります。

ここから先は

1,611字 / 1画像
この記事のみ ¥ 300
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

いただいたサポートは貴重な日本円収入として、日本経済に還元する所存です。