体外受精②

体外受精にステップアップした前回の続き。

さていよいよ移植することになり、排卵を待つ。胚は、脱出胚盤胞(だったと思う)という、着床直前状態まで進んでいて、排卵から5日後の移植に決まった。

当日は腹部エコーで見ながら移植するため、エコーを見やすくする目的で排尿を2時間ほど我慢して行く。頻尿な私はこれだけで結構ドキドキ。

そして、いよいよ移植。カテーテルを入れて、解凍した受精卵を入れる。看護師さんが事前に、「もしかしたらこの辺に白いモヤモヤが見えるかも」と教えてくれて、本当にその通りカテーテルの先からプシュッと、ふわっと、白い影が出るのが見えた。そうしてあっという間に移植は完了。「見えましたか??」「見えました~!すごいですねー!」って、先生が出ていった後看護師さんとキャッキャッして和む。

そうして30分ほどの安静の後、終了。先生曰く、受精卵はとても良い状態とのこと。ネットでよく見る、グレードみたいなものは言われなかった。これであとは結果を待つだけ。目にした願掛けのマックのポテトやパイナップルも気休めにやってみた。

そして、そうこうするうちに判定日が近付いてきた。判定日移植から12日目。夫に「ねえ事前に検査した方がいいと思う!?ダメだったら冷静に聞けるかな~」と相談するも「どうせわかるんだから必要なし」とバッサリ言われる。
でも、ど~~~しても病院で聞く勇気がなくて、夫には内緒で判定日の前日、こっそり検査薬を試すことにした。

朝起きて、そっと検査薬を手に取りトイレで調べる。今まで幾度となく陰性になっている検査薬。すると……みるみるうちに線が出る。驚いて思わず手が震えた。一分ほど時間をおいてまた見るけど、やっぱり線が出てる。え……妊娠してるかも……。でも夫には内緒なので、この結果のことは今も知らない(おい)

翌日、病院でも無事陽性が出て、今まで「残念ながら…」としか言われたことがなかったけれど、初めて「妊娠してますね」と言われた。「とりあえず一週間後に胎嚢が確認できれば一安心」とのことで帰宅。夫にはすぐに「妊娠してたよ!」LINEした。夫の返事は「良かった!」だったかな。

泣いて喜んだりすることもなくって、とりあえず次は胎嚢、次は心拍、という感じで嬉しいけどまだわからないね~と言いながら検査に通った。茶おりがあって、止血の点滴をしてもらったりもした。

そして7週目、近くの産婦人科を紹介してもらい2年近く通ったクリニックを卒業した。安産のお守りをもらって、「おめでとうございます」と見送られて、なんだかグッときた。

寡黙ながらも優しい先生。採卵の後、休みの日も点滴に来て良いと言ってくれて、一日中忙しくしているずんぐりむっくりしたおじちゃん。
そして、いつも明るく声をかけてくれた看護師さんたち。排卵したのに体温がなかなか上がらないときには「最近変わったことない?治療が辛いとかない?」と心配して励ましてくれた。

そうして無事卒業&転院をして、妊婦健診に通っている。ただ今妊娠5ヶ月。初期にはたくさん出血することもあって不安だったし、こんなコロナの渦中だけれど、最近ようやく安心して見守れるようになってきた。

最初の移植で妊娠できたのはラッキーとしか言いようがないけれど、治療の期間やったことや気をつけたことについて今度少し振り返ってみたいと思う。

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