糖質管理もせなアカンのか…
こんばんは。
もう論文紹介がメインでいいかなー、と思うこの頃。
今日は「糖質管理もせなアカンのか…」というお話です。
コチラ↓の論文についてです。
原文はコチラ↓。
低出生体重児の増加
内閣府報告によると、日本では 1980 年以降に平均出生体重の減少と低出生体重児出生率の増加が報告されています。
※低出生体重児とは2500g未満で生まれた赤ちゃんのことです。
この原因の 1 つとして考えられているのが、低糖質ダイエットです。
低インスリンダイエットや低糖質ダイエットなど、健常な妊婦も炭水化物摂取を抑えたダイエットを行った結果、胎児の栄養不足で出生体重が軽くなってしまった可能性が考えられているそうです。
また、低出生体重児の約10%は、成長が追いつかず最終身長も軽くなることが報告されています。
さらに、この現象や孫やひ孫にも遺伝される可能性があるとのことです。
このような低出生体重児の一部にみられる、出生後の成長障害に関するメカニズムについて、今回の研究で新しい視点が発見されました。
成長ホルモンが原因?
「成長ホルモンが少なくなったんじゃね?」と仮定して、実験をしてみます。
妊娠したラットを用意し、低糖質カロリー制限食を与えて、出生したラット仔の中でも、成長が追いつかなかったラットを観察してみました。
すると、血液中のIGF-1という物質の濃度が低いことが分かりました。
このIGF-1は成長ホルモン受容体の発現量に寄与します。
つまり、成長ホルモンの濃度は変わらなかったものの、成長ホルモンの受容体の濃度が低いことが分かりました。
遺伝される原因は?
また、遺伝されるということで、DNAが思い浮かぶと思われます。
ちなみにざっくり説明すると、DNAにある情報をRNAという物質が受け取って、それを基にたんぱく質が作られることが遺伝のメカニズムになります。
そこで、この研究ではそのRNAについて注目しました。
成長が追いつかなかったラットと、それらを交配させて孫世代のラットを作って、それぞれ調べてみます。
すると、miR-332というRNAが肝臓の中で増えていることが分かりました。
なぜmiR-332が増えたかについては原因は分かりませんが、成長ホルモン受容体と miR-322 には重要な関係性がであると言えそうです。
今回の研究では、ラットモデルを使用していますが、同様のことが人についても言えるのではないか、とされています。
今後はどうなる?
miR-322 がなぜ増えてしまうかは明らかになっていないので、ここのメカニズムの解明に力を入れていくようです。
それによって、miR-322 をターゲットにした新しい治療法が開発される可能性もあります。
また、miR-322は血液以外の体液で確認ができるので、尿やだ液での測定が可能となれば、小さいお子さんに対してより痛くない診断ができるようです。
まとめると、
・miR-322という物質が増えて、IGF-1が減り、成長ホルモン受容体が減ることで、「成長が追いつかない」という現象が出てくる。
・miR-322をターゲットに、新しい治療法や検査方法が出てくる。
といった感じです。
しかし、妊婦の方って、こういった健康面にも気をつけなきゃいけないとは…。
こういうリスクを一人で背負っていると考えると、頭が上がらんわ…。
なので、しっかりサポートをしていきたいですね。
って相手いねーわ(゚∀゚)。
それでは本日は以上となります。
最後までお読みくださり、ありがとうございまいしたー。
【おまけ】
今回、文章自体は1時間程度で書けたけど、PCが重すぎて2時間ぐらいかかったわ(笑)。
早く届かないかなー( 一一)。
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