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中学生でもわかる会社が黒字でもリストラする理由【竹花貴騎】

今回は、【会社が黒字でもリストラをする理由】を中学生でもわかるように伝えていきたいと思います。

みなさんは企業がリストラするときは、どんなときだと思いますか?
すぐに思いつくのは、業績が悪い時ですよね。
では、黒字のときにリストラするのはどうしてでしょうか?

それでは見ていきましょう。

そもそも会社は誰のもの?

多くの人は【社長】のものと思うかもしれません。ですが、会社は社長ではなく【株主】のものなんです。
株主とは、会社のオフィスや従業員の給料を最初に投資してくれる人のことです。

では、社長とはどのような立場でしょうか。
【代表取締役(社長)】は、株主を代表して会社を取り締まる役。いわば株主の雇われなんです。

そして株主は社長すらも解雇できる権限を持っています。知らなかった人はえっ!って思ったのではないでしょうか。社長より株主の方が偉いんです。

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ほとんどの人が自分の目線で物事を考えていませんか?
株主の目線で物事を考えていないから物事が上手くいかないんです。
そんな人がクビを切られてしまうんです。

株主の目線と言いましたが、では株主はどんな仕事をしているのか見ていきましょう。

株主は何をする?

みなさんそれぞれ仕事があるように、株主にも仕事があります。
それは、『最大のリスク』をとることです。

例えば…
あなたがレストランを起業したいとしましょう。
そのときの必要資金は1000万
貯金も資格もありません。

ではどうやって資金を集めるのか。
①銀行でローンを組む(融資)
②投資家から投資を受ける
この2通りがあります。

①銀行でローンを組む(融資)

レストランが
失敗したとき ······▸ 何年かけても返済しなければならない
成功したとき ······▸ 一定の金利を払えば良い

②投資家から投資を受ける

失敗したとき ···▸ 返済しなくていい(リスクは投資家にある)
成功したとき ···▸ 多くのお金を投資家に払う

例えば…
「全ての儲けを投資家に還元するのは嫌だ」
そんなときは、
株主 500万、投資家 500万 とします。

リスクの比率計算をしやすくしたのが株式会社の仕組みです。
「これだけのリスクを持っているんだ!だからリターンも貰える権利があるんだ」
この証明になるのが『』です。

このようにリスクをとった人がいるからこそ、
今働いている、これから働く会社があるということです。

さてここで、株主には給料ってあるのか気になりませんか?
見ていきましょう。

株主に給料はあるの?

答えは「YES」です。
株主にも給料があり、配当売却益の2通りあります。

①配当

配当とは、
「今年は沢山利益が出たから株主にはリスクをとってくれたお礼をしよう」というようなものです。

例えば…
「1株あたり1ドル払う」
······▸毎年その株を持っている分前のこと

これを決めるのは経営者です。
しかし最も力があるのは株主なので、経営者は株主の意見も聞きつつ、株式の配当金の金額を発表しなければなりません。
ここで気をつけなければならないのが、金額が少なすぎると経営者は最悪の場合クビになってしまうのです。

②売却益

続いて売却益ですが、
『安い時に買って高い時に売る』
スーパーの魚等と同じようなものです。

ほとんどの株主は安い時に買って高い時に売ることで、莫大な利益をうんでいるんです。

ではどうやって高い時の価格が決まっているのか、会社の価値はどうやって決まっているのか見ていきましょう。

例えば…
先のレストランの続きですが、
『レストランの経営が上手くいき、誰かに売りたくなった』

毎年1000万の利益が出ているレストラン
ですがこれをいくらで売りますか?

······▸1000万では売りませんよね
······▸来年も1000万かそれ以上になるかも
こういう時は、5年間くらい見越して考えます。
すると、1000万の5年なので5000万くらいで売るのではないでしょうか。
株価は期待値でできています。
この先5年くらい今の利益が出続けると期待できます。

現在:1000万 ▷▶▷▶▷▶︎▷ 5年後:1000万?
5年後までの期待値を株価に直す
evaluation(エバリュエーション)

さてここで重要なのが利益です。
例えば…
普通の水を100円で仕入れて100円で売ると利益は0円ですね。
では、少し甘くした砂糖入りの水を100円で仕入れて、120円で売ると利益は20円ですね。

『利益』はいつも他とは違う、なにか価値を与えたり、手間を与えたりするからこそうまれます。

ということで、企業は売上ではなく利益で計算されるんですね。

例えば…
レストランが売上2000万でした。
この会社を5000万で売れると言いました。

ここで従業員に仕事も何もせずじっと座っていて、全く働かない人がいるとします。この人の年収は500万です。

このとき、経営者は「500万の人件費の無駄だ!」と言いますが、
株主は「500万どころかもっと大損害だ!」と言います。

なぜだかわかりますか?
細かく見ていきましょう。

売上2000万のうち、利益:1000万
いろんな経費(人件費、販管費、その他):1000万
ここから働かない人の人件費500万を引くと、利益が1000万から1500万になりますね。

先程会社の価値は5年を見越して考えると言いましたが、下の図の様に人件費を削ることにより、
利益:1000万で5年······▸5000万 から
利益:1500万で5年······▸7500万 になります。
つまり人件費を削らなければ5年で2500万の大損害になっていたんですね。

皆さんは給料全てを募金や寄付にあてたことがありますか?あるという人はほとんどいないのでは無いでしょうか?
株主からすると、無駄な人件費を払い続けることは寄付と同じことです。
ある大手企業が退職金4000万を払うと言い退職者を募ったことがありましたが、この様に4000万を出してでも無駄な人件費を削ることの方が逆に儲かって企業価値が上がるんですね。

リストラは景気が良い悪い関係なく、常に企業価値を上げるために企業がし続ける施策のことだということが分かりましたね。

株主がマザーテレサのような、聖人のような人でもない限り、従業員はリストラをされないという根拠はありません。
これは不当解雇のことを言っているのではなく、ただ世の中の企業の中には沢山の『リストラ』という名前だけでなく、意図的(転勤させる、コピー係される)に自主退職に追い込むような実質的リストラということは沢山起こっています。
なので、よく聞く大きい企業に行くと安心という訳では無いということがわかったと思います。

まとめ

ここまで『リストラ』『利益』『企業価値』などについてお伝えしてまいりましたが、いかがでしたか?
私もリストラについてはフワッとしたイメージしかありませんでした。ですが会社の株や利益、企業価値などについて今回でとても勉強になりました。
また、恥ずがりながら今まで株主にも給料があるということは知りませんでした。株主の印象は最初に投資をしてくれる人というくらいの印象しか無かったので新たに学ぶことが出来て良かったです。

今後も竹花貴騎さんの動画やMDSさんの動画などで勉強し、noteにてアウトプットして参ります。

会社のこと、いろんなことが気になると思います。以下に私が学んだYouTubeなどのURLを貼っておきますので、気になる方はそちらからご覧下さい。

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