子供の”やる気スイッチ”がどこにあるのかわからない人へ
「これを知る者は これを好む者に如かず。 これを好む者は これを楽しむ者に如かず。」 by孔子
物事を知っている人は、それを好んでいる人には及ばない。物事を好んでいる人は、それを楽しんでいる人には及ばない。という論語(孔子とそのお弟子さんたちの対話を集めたもの)の一節です。
日本にも、「好きこそ物の上手なれ」という似た言葉がありますね。物事をいやいや学ぶよりも好んで学んだほうが100倍も早く前進します。でも、孔子のこの言葉はもっと深いのです。”楽しむ者”ってなんのことでしょう。
「楽」という字は音楽の楽、もともと楽器を演奏することだったんです。”演奏を聴くのが好きな人”もいれば”演奏を楽しんでいる人”もいる、”サッカーを観るのが好きな人”もいれば”サッカーをプレイする人”もいる。楽しむとは行動すること。
「知行合一」という言葉があります。陽明学の考え方です。知ることと行うことは切り離すことはできない。知って行わないのは、未だ知らないことと同じであるということです。
子供たちって、自然に知行合一をやっていますよね。野原でキレイなちょうちょを見つけて、可愛くて、よく見たくて、追いかけているうちにいつの間にか山の頂上まで登ってしまっている。よく世間で”天才”と言われている人って、こんな感じなのかなって思います。
「我が子には、好きなことをやらせてあげたい」とは誰しもが思いますよね。でも、「やりたいことだけやらせるとゲームしかしないけど、それでもいいの?」という声が聞こえてきそうです。ではこの孔子の言葉をどのように生かしたら良いのか。
それは、この言葉をあなたご自身に向けてみると良いと思います。子供に学ばせたいと思っていることの何が自分でも好きなのか、何が楽しいのか、一緒にやってみるんです。どうしても一緒にできることではない場合は、子供にどんな感じなのか解説してもらって、ご自身の興味を子供に伝えるんです。あなたが楽しんでしまうんです。
そうすると子供たちは、さほど乗り気じゃなかったことにも面白いことがあるかもしれないと、目にきらめきが宿ることがあります。その心を少しずつ、いろいろな場面で登場させるのです。
ジョン・レノンは、「子育てはクリエイティブな仕事、親はアーティストだ」と言っています。作品を作り上げるように、自分に宿るものは子供にも宿ります。子供のやる気スイッチはあなたのやる気スイッチなんです。
私たちは、子供のことをよく知っています。一番近くにいますからね。そして、大、大、大好きです。目の中に入れても痛くないですよね。ではここまできたら、心から楽しみましょう!一緒に!
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