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【イタリア語】 マスクを 誤「する」 正「着用する」

タイトル上の写真は、2022年7月3日の新聞見出しのスタンドですが、

「コロナ感染者、入院者急増。『マスクを外すのは間違い』」

と書いてあります。

数週間前から感染者が増加傾向にあり、7月3日(日)は、

感染者:+71947人、死亡:+57人

また「波」が来ているようです。

私が日本語を教えている人の中でも一人、この2年間ずっと気をつけてかからなかった人が、先週かかってしまいました。

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最近は、路上でマスクをしている人はほぼゼロ、屋内では4〜6割ぐらいの着用率。

だから再拡大するのだろう、と言いたいのではなく、むしろこの着用率は欧州の中では優秀なほうだと思われます。

ニュースなどでよく「欧米では」と一括りに語られがちですが、欧州の中だけ見てもそのコロナ対策や国民の意識などにけっこうな違いがあることが、このコロナ禍2年間でよ〜く分かりました。

イタリアでは、冒頭の新聞見出しにもなっているように、いまや私のまわりでも「屋内でのマスク解除は間違っている。私は建物の中では着用し続ける」という人が結構います。


イタリア語でマスクを「する」は誤用

外国語を話すとき、日本語を直訳して使うと意味が通じないことがよくありますが、マスクを「する」もイタリア語にそのまま訳すと間違いになってしまいます。

コロナ前はマスクの話をすることなどほとんどなかったので、自分もこの誤用をしていました。

マスクは「する」ではなく、「着用する・着る indossare」の動詞を使います。

シャツやジャケットを「着る」と同じ動詞。

この動詞「indossare」は、体に身に付けるものならだいたい使えます。

スボンをはく、シャツを着る、メガネをかける、帽子をかぶる、、すべてこの動詞を使っても間違いではありません。

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逆に日本語は、まず上半身か下半身かで動詞が変わり(着る・履く)、そのうえ、帽子、ネクタイ、眼鏡など身に付けるものによって特定の動詞が必要で、学習者にとってはつくづく厄介な言語だろうなと思います。

それなら、マスクにも特定の動詞がありそうなものですが、マスクは「する」。

アクセサリー類や時計も「する」なので、外来品として近代に入ってきたものには素気なく「する」を使うのかも、と思ったりしました。

(おわり)

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