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アリエリー教授の「行動経済学」入門 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)ダン・アリエリー

この本は、"行動経済学"関連の著書で有名な、ダン・アリエリー教授がNHK白熱教室で語った内容を書籍にまとめたものです。

人のめんどくさがりは、マーケティングの対象

一番おもしろかったのは、P26-27 第一回 人間は"不合理"な存在である
意思決定は"合理的"か?

こんなピザのメニューがあったら君たちはどう注文するだろうか? 一方は、記事に好きなトッピングをのせられるようになっている。ピーマンやオリーブなどのトッピングをクリックして選ぶんだ。もう一方は、あらかじめすべてのトッピングがのっていて、いらないものをクリックして取り除くようになっている。どちらの方法で注文しても、同じピザになるだろうか? ならないだろう。後者のほうが、トッピングが五つか六つ多くのっているはずだ。削除するのも加えるのも面倒だからだ。ただクリックするだけなのに、それが面倒なんだ。君たちに考えてほしいのはここだ。クリックのような些細なことにさえ、人の選択は左右される。
同じような例は簡単に思いつく。君たちの中で、本当はすぐにでも解約したいのに、有料チャンネルや新聞の購読を続けている人は?

この「人の判断はデフォルトに左右される」という現象は、本当によく身の回りにあふれていますね。

先日もAdobe Photoshopを解約しようとしたときに『「本当にいいんですか?」といった文言とともに、今なら解約金「〇〇〇〇円」かかります。』といったことが書かれていました。結果、解約せずに今日に至っています。

Amazon Prime会員もそうですね。当初意図せずPrime会員になっていたのですが、今もまったく辞めるつもりがない。

券売機では左上側のボタンを押してしまいがちですし、とりあえずビールを頼むし、windowsへのレポート送信は大概許可してしまう。それに一度観始めた映画は、たとえつまらなくても途中で止められない。

こういった人間の性質は、他にもいくつかあります。

・大概じぶんのことを平均以上だと思っている。
・1ヶ月後の1万100円よりも、今日貰える1万円を欲しがる。
・周りに流されやすい。
・高額な買い物をするとき、オプションを付けがち。
・権威的情報があると信じてしまいがち。

などなど。

大事なのは「人間には、こういうバイアスがある」ということを知っておいて、大事なときに「じぶんは、バイアスに流されていないか?」と疑う心を持つことだと思います。

そして疑った上でも、なおじぶんの判断が同じなら、バイアス側の選択肢を選ぼうと問題ないとも思います。それはあくまで自分自身で考えた後の選択肢なのだから。

終わりに

「本を読んだり、新しいこと知るのは興味あるけど、そんな時間無い!」という方、ぜひこの #週一文庫 のマガジンをフォローしてください! 代わりに毎週じぶんが何かしら本を読んで2,000文字程度で紹介します!

ビジネススキルのような、明日すぐに使えるものでは無いけれど、雑学として知っておくと日常がちょっと面白くなる。そんな書籍を紹介し続けていきたいと思っています。

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