【リレー小説】第一弾　#4(きやま)

「佐藤君って、メッセージの返信とか結構遅いタイプ？」

　どうやら、サキはSNSのダイレクトメッセージで佐藤君にコンタクトをとり、メッセージアプリのIDも交換できたけど、とにかく返事が遅く、ひどいときは二日経って一言二言返ってくるだけ、という状態だそうだ。
　まさかサキがそこまで佐藤君と距離が近いなんて。驚いてはいたけど、私の頬は緩んでいた。

「えー？そんなに遅かったことなんてないけどなあ。むしろ結構返信早いし、やりとりも続く方だと思う」

　そう。佐藤君とのメッセージのやりとりで滞ったことなんて一度もない。きっと佐藤君はサキに興味がない、いやむしろ苦手なんだと思う。
　サキに対する優越感や、私は少なくとも佐藤君から嫌われてたりはしていないという事実に、テンションが上がる。