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#34 フミヤさんにインタビューしてみた(2)

こんにちは。あっき~です。
このnoteでは身のまわりの音楽をやっているバンドマンやシンガーや音楽に携わる人にインタビューをして、その人となりを知ってもらおうというコンテンツです。

#34 フミヤさんにインタビューしてみた(1)の続きです。

【フミヤさんのスポットライト】
直近のライブ情報はこちら。

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楽器との出会い

あっき~
最初にはじめたのはベースですか?

フミヤ
厳密にいうと、ギターなんですよ。
最初に親に買ってもらった楽器がエレキギターなんですけど、すぐにベースを弾くようになりました。
小、中学生のころにL`Arc-en-Cielがめちゃめちゃ好きで、いつか楽器をやってみたいなと思ってたんですけど、地元が田舎なんですよ。
田舎だからという理由だけでもありませんが、「楽器は不良がやるもんだ」っていう風潮だったんですよ。
だからなかなか楽器をやらせてもらえなかったですね。
というか、そもそも近所に楽器屋もなかったし、インターネットもまだ普及しきっていないから情報を得たり通販したりも出来なかったと思います。

あっき~
なるほど。
L`Arc-en-Cielの曲って結構ベースが目立ってる印象があるんですけど、L`Arc-en-Cielの曲以外でも、ベースを聴いてしまうっていう感じだったんですか?

フミヤ
昔からそうだったと思います。
ずっとL`Arc-en-Cielの曲を聴いて、ベースを聴いてしまう脳になっていたからか、自然と他のアーティストの楽曲でもベースを好んで聴くようになってましたね。

高3の入試が終わるころに親に頼み込んで、ようやくエレキギターを買ってもらうんですけど、やっぱりベースがすごくやりたくなってしまって、近所のリサイクルショップで中古のベースを買ってもらいました。
3~4千円くらいのベースで、ぎりぎり音が出るっていう。

あっき~
楽器屋さんで買ったベースじゃないですしね。

フミヤ
大阪の大学に進学して一人暮らしもはじめて「バンドやるぞ!」と意気込んで、軽音部に入ったのがベースを演奏するきっかけですね。
楽器をはじめたタイミングは他の人よりちょっと遅いかもしれないです。

あっき~
今までバンドができなかった分、ようやくできるようになった、と。

フミヤ
今まで楽器を弾いたり、バンドができなかった反動で、「やべぇ、ベース弾けるのが楽しい!バンドできるのが楽しい!」っていう気持ちしかなかったですね。
バンド組んで、学園祭でライブして、っていうありがちな大学生活を送ってました。

あっき~
大学からベースをはじめてライブしたりって、最初のころから結構弾けたんですか?

フミヤ
どうなんだろう。
今思えば、弾けてたのかな?
中学高校とひたすらエアーで練習してたから、イメージだけは一丁前だったので(笑)
「ここはこうやるものだ」みたいな意識はあったかもしれません。
今思うと怪しいところもいっぱいあるんですけど(笑)

あっき~
フミヤさんもそんなころがあったんですね。

恐らく初めてライブハウスに立った頃(19歳くらい)

フミヤ
当時、音楽を仕事にしようなんて全く思ってなかったし、刹那的に楽しければ良いと思っていたので、音楽の基礎知識を身につけることをやっていなかったんですよ。
今、そのしわ寄せが完全に来てるんですけどね(苦笑)
これから楽器や芸事をはじめる人がいたら、マジで基礎はやってた方が良いと伝えますね。
最終的に色々と遠回りになる事を身をもって痛感してるところなので。

あっき~
そうなんですか。

フミヤ
だって、25、26歳まで(コードの)CとCマイナーの違いも良く分かってなかったんですよ。
タブ譜と耳コピで弾いてたって、改めて文字に起こすとマジでやばいと今思ってます(笑)

あっき~
フレットのどこを押さえて弾けば良いかはわかるけど、コードの関係性は一切意識してなかったんですか。

フミヤ
そうですね。
本当の意味で感覚で音楽をやっていました、っていうと聞こえはいいですけど(笑)
実際は流れとか全く考えた事もなかったです。
今思えば、当時一緒に演奏してた人にぶっ飛ばされそうですけどね。

あっき~
最初にコピーした曲って何の曲だったか覚えてますか?

フミヤ
L`Arc-en-Cielの曲です。
それこそ、バンドスコアのタブ譜があったからコードがわからなくても弾けたんですよ。
フレットのどこを押さえて弾けば良いか書いてあるから。

あっき~
タブ譜を見れば、どこを押さえて弾けば良いかわかるけど、自分が今、何のコードを鳴らしてるか意識しなくても良いんですね。

フミヤ
本当はコードのことを理解しないといけないんですけど、タブ譜を見て弾けてしまうから、コードのことを理解しないっていう罠があったんですよ。
ベースという楽器も基本的には単音楽器ということも相まって、より顕著に読み解くことをしていなかったと思います。

あっき~
じゃあ、大学の間はそんな感じでコピーしてたんですか。

フミヤ
そうですね、バンドスコアが存在するものはほぼ必ず使っていました。
タブ譜がない曲は耳コピしてましたけど、コードの理論や法則に基づいて音を拾ってたわけじゃなくて、相対的に聴こえる音で拾うみたいな。
コードや理論のことを意識して弾こうっていう感じの部活でもなかったし、(音楽的な)基礎について、教えてくれる人もいなかったからなんですけど。

あっき~
それはそうですね。

フミヤ
部員はすごく仲が良かったし、今まで自分が知らなかった音楽やジャンルを知ることができることに何よりのメリットを感じて4年間過ごしました。
大学で部活以外に友達ってほとんどいなかったから余計に(笑)

当時の写真
不思議なもので仲の良かったメンバーは今東京で頑張ってて高頻度で未だに遊びます。

あっき~
L`Arc-en-Ciel以外でハマった音楽ってあったんですか?

フミヤ
当時からメチャクチャ雑食でしたが一つ上げるとすると、インストの音楽を先輩から教えてもらったことが大きいですかね。
なかでも衝撃を受けたのは「toe」です。

あっき~
あぁ、そうですよね。

フミヤ
インストの音楽ってジャンルにもよりますが、作業をしながらBGMとして聴くような音楽だと思っていたんですけど、特に(ドラムの)柏倉さんの演奏はドラムの概念が覆ったので衝撃でした。
「何してるの、この人?!」っていう印象で。

あっき~
toeの曲を聴くとドラマーじゃなくても、ドラムを聴いてしまうのは良く分かるし、音楽を良く聴いてる人はポストロックも知ってて、すごいハマってるっていう感じは自分が学生のころと同じな気がします。

フミヤ
後は、ハードコアの音楽にハマりました。
ハードコアのバンドが好きな友だちに誘われて、ライブを観に行ったからだと思うんですけど、ライブの「熱量」が全然違ったんですよ。
ライブは演奏するだけが全てじゃないというか、感情的な部分に惹かれました。

あっき~
へぇ。

フミヤ
言葉を選ばずにいうと、「弾かなくてもカッコ良い」瞬間があるじゃないですか。
ライブにおいて、弾かない方が表現的に"アリ"な場合もあるっていうのをハードコアから感じました。

あっき~
確かに、そうかも。

フミヤ
toeとかとジャンル的には似てるところでいうと、envyとか。
後はGAUZEとかkillieとか。
世代とサウンドは違ったりしますが、内なる感情的な部分に感銘を受けてよく聴いてました。

あっき~
なるほど。

フミヤ
聞いてた理由の一つに「メジャーなアーティストの曲も良いけど、マイナーな音楽でも全然カッコイイが曲あるし」みたいな、学生あるあるこじらせモードを発動していたこともかなりウェイトを締めていますが(笑)

こいつバンTしか持ってないな・・・って昔の写真掘り起こして再確認しました。

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次回に続きます。

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