見出し画像

映像制作ブック#003 おじさん & おばさんはSNS担当になるな!?

ジェネレーションギャップ!おじさん & おばさんはSNS担当になるな!?

本日の話題はタイトルにある通り、おじおばさんはSNS担当になるな!?について少しだけお話ししてみます。


昔から、高生や若い子からしたら、おじさんおばさんはセンスが無い論争がありますよね。私も若い頃はそうでした。
私の時代JKといえばアムラー、ルーズソックス、ガングロ、ポケベル世代です。
古き良き90年代。

私は当時ファッション誌は「BOON」読んでました。
懐かしい。

話は戻ります。

結論から言いますと、ジェネレーションギャップに悩まされているおじさん&おばさんでも企画やコンテンツを作る事はできます。
世代間ギャップ、SNSに億劫にならないでください。

若い世界観を理解してくれと言われても理解に苦しむことは確かです。
ですが、全てを理解していなくても企画やコンテンツを作ることは可能です。

それでは、なぜ可能なのか?理由を考えてみましょう。

1,先入観でSNS担当者を決めてしまう恐怖

以前、面白い出来事があったので書き留めておきます。

上司から担当決めについて相談がありました。
上司:10代から20代がメインのファッション案件なんだけど50代のおじさんしか今空いてないんだよね。この仕事は向かないかな・・・
同年代の若い子をアサインした方がいいよな?

私:制作担当者に年齢は関係ないとおもいますよ。

上司:そうかぁ?でも50代の男性に20代OLファッションの価値観わかるかね〜?彼の趣味を見ててもどうもファッションセンス無さそうだし。パソコンゲームオタクだろ?

私:確かに難しいかもしれませんけど、センスや価値観分からなくてもいいんじゃないですかね?

上司:ん〜〜〜なんで?。でも、やっぱり同年代のA子さんにしとこう。

担当者の人柄で仕事をアサインするのはよくある事で、間違えでは無いのですけど、よくよく考えてみるとこれも先入観からくる「認知バイアス」なのでは?
まあ、失敗は許されない世界ですから保守的に慎重になるのも当たり前の話です。

センスではなく、仕事ができるかどうかも判断基準に入れておきたいところです。
その人の普段の仕事の進め方や考え方の癖などを事前に見抜いておくことも必要です。

2,自分の趣味を勘違いされた体験談

私も仕事をしていて勘違いされるケースが多々ありましたのでご紹介します。
以前、ギャル系雑誌のデコメールのデザインをした時の事です。

私がデザイン案をいくつか制作していた時、通りかかりの事務方女子が一言
「目黒さんってそうゆう趣味もってるんですか?・・・いが〜い」ちょっと引き気味に・・・

がっかりですよね。

自ら進んで手を挙げて仕事をとってきたわけでもなく、渡された仕事を自分なりに調べ上げてコンペを通すために一生懸命作っていただけなのですが・・・
デスクにはその手の雑誌がたくさん積まれてましたからね。

恐らくこう言った先入観で判断する感性の方が多いと思います。

もう1例
仕事で映画「寅さん」を視聴検査をする仕事がありました。
その仕事を横目で見ていた同僚に裏で「目黒は寅さん好き」のレッテルを貼られて困ったことがあります。
次に寅さんが入稿されてきた時に勝手に担当にされ「目黒さん寅さん好きでしたよね?」
「はあ!!??」
さあて、困ったどうしましょう?

仕事中に趣味で映画を見てる暇なおじさんにでも映ったんでしょうか?

すかさず私は「そうそうこれ前から気になってたんよねーこのシリーズ最高なのよ!ってちがうでしょ!仕事仕事!趣味じゃない!」ってノリツッコミ入れてその場を笑いに変えてシノぎましたがね。

ごみ収集を仕事にしている人はゴミが大好きであの仕事をやってんのかい?
っていったら気づいてくれました。とさ。

こういう人たちが意外にも多いことに気付かされました。
自分の作品作りの場ではないので、本来仕事に趣味趣向は関係ないんですよ。


3,仕事の本質をしっかり把握していれば年齢は関係ない

という事ですので、担当者がしっかりと理解していれば年齢は関係ないと思います。

まず大前提として
①企業のSNSは自分発表の場ではない。
②企業のSNSは自分の承認欲求解消の場ではない。
ということがわかっている事が大前提なのは当たり前ですよね。

もし、担当のおじおばさんが、自分のセンスをひけらかして「これ超いいでしょう?俺やばくなぁ〜い!」なんぞ言っているのなら、
そのおじおばさんは「職業」には向いてないので清く趣味でお家でやってもらいましょう。

自分の「職業」の本質を正確に捉えているプロのおじおばさんに依頼しましょう。

4,プロの企画仕事とは?

例えばターゲットが女子高生なら、女子高生の好むものを調査し、それに見合った企画やコンテンツを作り課題解決に向けてプランを立て実行する。
そのプロ意識があればいいだけです。

自分にないものを無理やり身の丈に合わない物を身につける必要はありません。
突然ギャル語を話しはじめたら心配します。
ターゲットとなる人たちを理解し、正しく解釈し、心を掴み、楽しませる事のできるコンテンツを作る事が重要です。

ターゲットに共感してもらえる人物に出演していただいて、その口でこちら側の意図を代弁してもらうといった場合、その中身を考えるのが制作側の仕事ですからね。そのために同世代のタレントやYouTuberが存在するのですから。

ですので、担当者がしっかりとやるべきことの本質を理解してロジカルに考えることができていれば、年齢は関係ないと思います。

しかし、どうしても担当者の趣味趣向が見え隠れしてしまうが多少あるのも事実なのですけどね。

5,誰を担当者にアサインする?

担当に迷った際にまず思いつくのが、中学生がターゲットなら、中学生の子を持つ親を担当にしてみたり、20代がターゲットだったら20代を担当にしてみたり、ゲームが好きだからゲーム好きをアサインしてみたり、同感覚の人をアサインしたくなる気持ちもわかります。

確かに、その人の生活の一部にあるので他の人よりも共感するヒントは得やすいでしょう。

しかし、主担当にするのは少し違うと感じています。

なぜなら、必ずしも担当者がその輪の中にいる必要性はなく、逆に外側から見ているくらいの方が適しているからです。

要は、必要なのは池の中の住人になる事ではなく、池の中を見てそれを分析、解析して統括して結論を導き出す。一つのコンテンツを作り上げるクリエイティブ力が重要だからと思ってます。
注意:取材時には住人になるくらいの意気込み、熱量は必要です。

ユーザーに取材し、情報を提供してもらい、それを統括して一つのものを作り上げることができるクリエイティブ思考で仕事ができる。

年齢も性別も関係ない、物事を集約しまとめ上げて一つのコンテンツとして提供する。

それが、プロデューサー、ディレクター、クリエータとしての業務なのです。

まとめ

おじおばさんの趣味趣向は賞味期限切れの古いもの!
自分を表現せずにその年代から取材した事をコンテンツとして形にする!


①ジェネレーションギャップや趣味趣向が違っていても、仕事の本質をしっかり見極めていればOK
②担当者が自分発信しはじめたら危険信号、即刻交代
③趣味趣向の似ている人をアサインするのではなく、「仕事」ができる人を見極めて担当をアサインした方がうまくいく

私も昔「作品=自分の内面」を見られているようで恥ずかしさがありました。
それは、自分の趣味趣向を曝け出していたからに過ぎません。
特に小中学校時代の絵や作文なんかはそれに当たります。
夏休みの自由研究なんかは到底人に見せたくありません。

しかし、長年仕事を続けてきた今では、自分の趣味趣向を曝け出しているわけではないので全く恥ずかしさは感じないです。

自分を表現しているのでは無く、内面を発表しているわけでは無いのでね。
下手なものを作ってしまった時には、恥ずかしさと、反省はつきませんけどね。

今回の考え方は、成功するかしないかはケースバイケースですので、あくまでも一つのヒントとして受け止めてください。
ジェネレーションギャップに苦しむ同年代の働く方、広報、動画制作者などクリエイティブに関わる方のヒントになればとても嬉しいです。

それでは今日はここまで!
長文読んでいただき、ありがとうございました。

おまけ

この校長先生のように、自分を押し殺して生徒(ターゲット)まで下がってくることができる、「プロフェッショナルで大人な戦略家」になることが仕事には要求されますよね。
「校長がただノリでふざけてる」と思うか「校長は大人な戦略家」と考えるのか、視点観点を変えてみると面白いです。
(校長の設定がどうかはわかりませんけどね。。。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?