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世界観から物語を作る

以前の記事で「世界観にファンをつける」ことについて書きました。

商業主義の中では「キャラクターにファンをつける」事を推奨したキャラクター至上主義があって、「ストーリーにファンをつける」ことは難しい(※これについてはストーリーに力を入れるだけでは難しいのであって、単純なマネタイズの構造から変えれば可能だと思っています。)(ここも検証していきたいと思ってます)

ストーリーにファンがつく瞬間ってのは、ジャンルが生まれる瞬間だって話でした。

じゃー、キャラクターの対抗馬はいないのかなって考えた時に「世界観」というワードが出てきました。


舞台でありその世界のシステム

世界観はキャラクター同様、その作品に色を与える物だと思います。

ではここで僕が言っている世界観の定義を明確にしておきます(便宜上で使っている自分言葉でもあるので)

世界観とは舞台ではありますが、例えばFateシリーズでの世界観は「冬木市」ではありません

ここでいう世界観はFateシリーズでいうと「聖杯戦争」のことです。

つまりその作品をその作品とたらしめるモノ。

その世界のシステム、ルール、そこら辺を全て内包したものを世界観と呼んでいます。

Fateシリーズでいうと「セイバーアルトリア」という強烈なヒロインをはじめとする強いキャラクターがいるのでキャラクターモノの様相が強いですが、

『Fate/EXTRA』では冬木という場所やメインキャラをガラッと変えて、(最初は賛否両論はあったが)人気を得た。

これは世界観(聖杯戦争)にファンがついていたということでしょう。これがセイバーアルトリア始め、『stay night』作品のキャラに人気が依存していたら起きなかったことだと思います。(いや、そのキャラたちもバリバリの人気を誇っていますが)


世界観から物語を作る

整理すると、世界観は舞台でありその世界のシステムのことです。世界観はシステムである以上、そこにはキャラクターが乗るので、キャラクター自体は重要であるということ。

その上で世界観から物語を作るという方法もアリかなと思います。いわゆる、設定から作るという感じです。

Fateシリーズの聖杯戦争は聖杯をめぐって魔術師(マスター)が英霊(サーヴァント)を呼び出し戦うという世界観。

モンスターハンターは、ハンターが依頼を受けて驚異であるモンスターたちをハントするという世界観(こう書くとモンスターハンターに関しては、ゲームの浸透度合いが凄まじいことがわかります。だってこの企画自体にそんなに色はなくないですか?つまるところ「ハンターがモンスターをハント」する=モンスターハンターとまでなってるってことでしょう)(モンスターハンターの歴史とかをまとめた本とかあったら読みたいな)

このように世界観を作るところから始めるのも面白いと思います。

というか、キャラクター至上主義というのはキャラクターが大事だよという考え方ですが、キャラクターはそいつの価値観形成から作ってく方が強いので(表面上のキャラクター性だけでは浅い)、世界観構築ってのはバックボーンを作る過程でも必要になると思います。

セイバーアルトリアもいわゆるセイバー顔で、あーゆー性格で…と作って言ってもキャラクターは生まれていないと思います。

セイバーアルトリアは聖杯戦争に呼ばれた英霊で、アーサー王である。アーサー王伝説から、彼女の武器はエクスカリバーで彼女の価値観は…と作っていく。

そこには世界観が必要だと思います。世界観を作り込むことはキャラクターを深めることに繋がるはずです。



ということで、今日は世界観から物語作るとキャラクターを生み出すのにも役立つよって話でした。

では仕事に戻りますっ!手洗いうがいしっかりやって乗り越えていきましょう!


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