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idea1120

StudioMarusan.
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日々の創作のドキュメンテーション、あるいはそれへのコメンテーション。「音日記」四日目。
前回は、DAWにおける音と音の外在性、に言及したけど、今回は逆に、もっと音と音が緊密に関係づけられているものを。
まず、プロジェクトのテンポ自体が常に変化していて、BPM=120から240まで移行した後に、30まで下がる。多くのトラックがこれに影響を受ける。
キックは、テンポとは独立して、加速しては減速し、また加速し、という感じで鳴る(それに応じてフィルターのかかり具合も変わる)。
エレクトリック・ピアノは、四つのコードを繰り返していて、それ自体はテンポに従属しているけど、どのタイミングで発音されるかは、キックによって決まる。
ハイハットも、キックと同様にテンポとは独立して加速したり減速するけど、発音するかどうかはキックによって決まる。
ピアノは、エレピと同じように、一方ではテンポに従属しつつ、他方ではハットによって発音タイミングが決定される。
アルぺジェーターを使ったパートは、入力されるコードはテンポに従属しながら、何分音符を基準にしてアルペジオするかは、テンポとは独立した周期によって、増減される。
複数の速度が並列しながらも、それらがなんらかのやり方で連絡をとり、あるいはまた共通の速度に関係させられていることで、まとまりを保持し、環境音のような、非反復的な、だが全くランダムというわけではない変異を生む。
だがそれはむしろ、それぞれ違った経験や人生を歩み、それぞれ違った速度をもつ人々の、それぞれ違う頻度をもった投稿が、その速度や頻度を横切るように一直線・等間隔に並べられる、SNSのタイムラインにも似ているかもしれない。

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