小さかった頃の息子と楽しんだ絵本を、私が個人的に懐かしむマガジンの第一回目は、ポール・フライシュマン作「ウエズレーの国」にしようと思います。先日、今はもう高校生になった息子と、小さいころ好きだった絵本について話していた時に、息子が「オレ、あれ好きやったわー、国を作るやつ、なんやっけ?なんとかの国!」と言っていた本です。 この絵本は、息子のその説明がすべてのような作品です。ウエズレーという男の子が、夏休み、自分の家の庭に、自分の国、自分の文明を作るお話しです。少し変わり者で、
「赤はヒーローの色」 「赤はヒーローの色やで?」とは、息子が小学校に上がるとき、新しいレッスンバッグを作ってやろうと思って「何色がいいとかある?」と尋ねた私の質問に、息子が「赤」と答え、私が「赤?」とちょっと驚いた感じで聞き返したのに対して息子が言ったセリフです。それまで、息子が特別に赤が好きだと感じたことはなかったし、ランドセル選びでは頑なに黒が良いと言い張った彼だったので、手提げカバンの色に赤を希望するというのはちょっと意外だったのです。そして、私の言った「赤?」には、
息子を最後に抱っこしたのはいつだったろう?最後に一緒にお風呂に入ったのは?最後に手をつないだのはいつだった? 今は高校生になった息子の子育ての日々の中で、何度も何度も繰り返したことの、その最後がいったいいつだったのか、思い出せないことがいくつもあります。我が子が成長して、そういうことごとが通り過ぎていくのは喜びだけれど、それでも時々、その戻らない時間のことを思って寂しくなる時があります。最後を最後と知らずに過ごしてしまったことが、少しだけ切なくなる時もあります。 最後に一
「レッスンバッグ」ってピンときますか? Studio D403は、本来、子ども向けカバンのお店なのですが、今回は少しだけ脱線して、大人の方もレッスンバッグを使ってみませんか?という、お誘いをしてみようと思っています。レッスンバッグってなんだっけ?って思われましたか?そうですよね、ちょっとピンとこないかもしれませんね。レッスンバッグとは… 横長の四角で、 持ち手は短く、 マチは小さくぺちゃんこの、 子どものころ、通園や通学や習い事のときに提げていた、 布製の手提げカバン=お
子どものポケット、小さすぎる問題 子供服のポケットってすごく小さいんですよね。子供服自体が小さいわけだから当たり前なのですが、ほぼ何も入らないくらいの大きさしかありません。息子がズボンのポケットに入れていたものといえば、拾ったどんぐりくらいしか思い出せません。園生活の間はどんぐりが入れば十分だったポケットに、小学生になると突然、ハンカチとティッシュを入れる必要が出てきます。これはかなりの難問です。薄くて小さな布ハンカチを右ポケット、ミニティッシュを左ポケットになんとか捻じ込
はじめに Studio D403は、子ども向けカバンのお店です。おもに、入園や入学に際して求められる、手提げカバンや上履き入れなどを作って販売しています。今はもう高校生になった息子が小学校に上がった年に、家で出来る仕事をしたいなぁという気持ちと、私が好きな色味やデザインのカバンを、自分も好きだと言ってくれる誰かがいるんじゃないかなぁという希望的観測を信じてはじめた、ネットの片隅の小さなお店です。それから10年余り、多くのお客さんとの出会いや関わりの中で、私は様々なことを知り