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新人セールスにこそ、"ド"ターゲット企業のアポを渡せ

株式会社HERPの宮田です。セールスを中心に、主力プロダクトである採用管理システム HERP Hire の Growth に関わってます。

HERP Hire 正式リリースのタイミング(約3年前)で私が1人目のセールスとして活動し始め、現在まで約10名程度のメンバーがセールスを担ってきました。主にメンターとして各メンバーの立ち上がりを支援する中で気づいた大事なことがあります。

タイトルの通り、「新人セールスにこそ、"ド"ターゲット企業のアポイントを渡せ」ということです。

"ド"ターゲット企業 というのは、自社製品との相性が良く、高い確率で成約が見込める企業のことです。この極めて重要でとり逃すことができないアポこそ、新人に渡すべきだと考えています。

オンボーディング・ロープレなど種々の立ち上がり支援手法はあれど、結局「相性の良いアポでどれだけ経験を積めるか」がほぼ全て。短期的な立ち上がり速度を早めるためにも、プロダクト・顧客理解を深め中長期で大きな活躍をするためにも重要なファクターだと感じています。

一般的に"ド"ターゲット企業のアポは、新人には渡しにくい

一般的に相性の良い企業とのアポに経験の浅い新人セールスをアサインするには相当の勇気が必要。成約の期待が自然と高まるようなアポに対しては「必ず受注しないと…」という無言のプレッシャーがチーム全体に蔓延し、自然とエースをアサインしがちかと思います。

その結果何が起こるか。新人には相性が悪く失注濃厚なアポが大量にアサインされ「これで経験を積もう!」となります。導入検討時期がまだまだ先の情報収集アポ、顧客のニーズと自社製品のストロングポイントがずれており他社サービス導入が濃厚なアポなど。

もちろんどのような背景であってもアポひとつひとつが等しく大切であることには変わりはないが、「新人セールスに、1日でも早く自力でアポを受注できるようになって欲しい」ということを考えたときに、経験させるアポはよく考えるべきだと思う。

相性がよくないアポを渡され続けた新人はどうなるか

そういったアポは「相性が良くなかった」という一言に尽きて、学びが積み重なりづらい。具体的には以下のような状況に陥る。HERP社でも過去に起こっていたことなので非常に恐ろしい。

自社サービスへの自信を失う(相性が良くないからこそ、自社製品が褒められることが少なくなりがち)
成約までの進行ステップを学べない(初回のアポで失注になることが多く、比較検討・提案・決裁など先のフェーズで必要な能力が磨かれない)
失注経験が重なりアポ自体が楽しくなくなる(そのまんま。受注は全てを癒やすので)
(社内の経験者をアポに同席させる場合営業所作へのフィードバックが中心となり人間否定された気持ちになる(本来であれば訴求内容や提案内容についてのフィードバックをしたいが、相性が良くないとそこまで話が至らない)

思い切って、相性の良いアポを渡そう

人は成功体験によって学びを深め、次のステージに進める。失敗しない方法を10個学ぶより、成功する方法を1つ学ぶべき。

  • 良いアポを最後まで追い切るからこそ、自社サービスへの理解が深まる・良い訴求の形を覚える・クロージングまでの一通りの成功の型を学ぶことができる。

  • 自社サービスの強みを理解し、「役に立てるんだ!」という自信を持てるからこそ、少しターゲット度が落ちる企業に対しても工夫して訴求することができる。

極論かもしれないが、相性の悪いアポを100回やるなら、抜群に相性の良いアポを全力で3件やったほうが良いと思う。

突然のポンチ絵

よく言われる話として、

  • A.誰でも取れる・・・2割

  • B.セールスの腕で取れる・・・6割

  • C.どうやっても無理な・・・2割

と考えたときに、セールスとしてのスキルアップもA→B→Cであるべきだと思います。AができないのにCができるはずがない。
しかし、上述の通りセールスの現場ではC→B→Aの順番でなぜかアサインされてしまいがちです。本来身につけたいステップとは真逆なのに。

HERPでやっていること

そういう考えのもと、HERPのセールスの立ち上がり期のアポの渡し方やフォローにおいて下記を実施しています。アポは初月から渡しますが、ガツンとフォローも入れています。

  • 新人には必ず「フォロー担当者」を付け同席する

  • 新人にアサインするアポの条件を良い意味で厳し目に設定する(自社サービスと相性が良いアポのみに絞る)

  • 同席者向けの「フォローの心構え」を作成する(新人の成長よりアポの成果を優先することが結果として新人の成長を加速させる、アポの進行自体ににもどんどん介入していく etc.)

  • 新人と週一の振り返り会実施(アポ1件ずつ細かく振り返り)

上記を徹底してやると結構大変だが、必ず後でレバレッジが効きます。

余談:事業開発としてのステップアップも早まる

HERPではセールスのメンバーも単なる営業ではなく、「事業家」目線を持つことが求められます。日々のアポを通じて、自社サービスが誰に・どんな価値を届けているかを体系的に理解し、次のターゲット・次に届けるべき価値を考える役割を担っています。

その前提を置いたときにもA→B→Cの順が大事だと思っています。つまり、Aを通じて自社サービスの現ターゲット・提供価値を深く深く理解し、更にB・Cと接する中で次に狙うべきターゲットや次に作り出すべき価値を考えることができます。順序を逆にしてしまうと、こういった発想はしづらいのではないかと思うのです。

おわりに

HERP社では積極採用しております!どんなポジションがあるのかな?という程度でも構いませんのでぜひ採用HPを見てみてください。

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