【イベントレポ】ハイタッチCS担当と学ぶ顧客視点のカスタマーサクセスにいってきた
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【イベントレポ】ハイタッチCS担当と学ぶ顧客視点のカスタマーサクセスにいってきた

ハイタッチCS担当と学ぶ、顧客視点のカスタマーサクセスにいってきました
カスタマーサクセスを受けてる視点で話を聞けるとのことで、
(色んな意味で)身も心も震えながら参加

まずは冒頭に出てきたこの言葉!これはテンションがあがる

あと、カスタマーサクセスに関する参考図書の紹介もあったので備忘
カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則(これは有名すぎてもはや紹介不要かも)
アクセル デジタル時代の営業 最強の教科書
サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル
THE MODEL(MarkeZine BOOKS) マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス

すべのセッションとても勉強になる内容で長くなりそうなのでまずは総括。

High Touch CSMに必要なのは、、
・何においても「何がサクセスなのか?」の期待値調整は超重要
・三方よしのサクセスを「いい塩梅」で実現するのがHigh Touch CSM
・いい塩梅で実現するためにはカスタマー以上にカスタマーに気づくこと
・カスタマーに気づけるようになるには情報が必須。情報をもらえるようになるには、自社(と周辺の)サービス理解・専門領域の知識は絶対

上記はあくまで個人の感想なので詳細は以下ご参照(かなり長い)
とにもかくにも、カスタマーサクセスとして耳の痛い話も多かった、、日々精進

Ⅰ.カスタマーサクセスを成功に導く「プログラムマネジメント」とは~オリックス生命保険株式会社 IT本部長 児玉英一郎さん

■登壇者について
└ユーザーもカスタマーサクセスも両方経験し、どちらもわかっている
↓略歴↓
【1社目】社内SE→【2社目】システムコンサル(外資/IBM)
→【3社目】カスタマーサクセス(外資/SF)
→【現職】ユーザー企業(日系/オリックス生命保険)
※外資系から日系に転職するにあたり、スピード感を忘れないよう入社以来毎日1人でレトロスペクティブをやり続けているのだそう(すごい)

■企業について
オリックス生命は生命保険業界では創業年数が若い会社
 └お客様本位であることが何よりも重要
 └シンプルでわかりやすいことを魅力としている
 └新技術にも業界の中では早期にチャレンジしてきた
※マスコットは不安を食べるバクがモチーフのバクバクくん(かわいい)

■両方経験したから思うCSMとユーザー企業の違い
・前職CSM時代は最多で170人のステークホルダーと関わってきた
・自社ツールに情熱を持ち、使い倒すことは最低ライン
→そんな中、がユーザー企業にきて最初に悩んだのは「お客様は誰なのか?」問題だった

■今、CSもユーザーもやってみて思うこと
「High Touch Customer Success Mgr. ≒ Program Mgr.」
※そもそもProgram Management とは、Project Managementの上位概念らしい。一応、探してみたそれっぽい記事も参考までに。とはいえちゃんと知るには勉強が必要そうなので、ここでは一旦、登壇者の言葉をそのままお借りします

・Program Management とは
「もっとも良い塩梅で各プロジェクトをマネジメントすること」
=ベネフィットの最適化
複数のプロジェクトを調和の取れた方法でマネジメントすることで、全体で創出するベネフィットの最大化と維持を図り、組織戦略の実現に貢献する行動(投影資料の文言より抜粋)
※例えば、CSMでは同じ企業内の別部署で導入するなど、いくつかのプロジェクトを並行させながら顧客会社に対し最大のベネフィットを提供していく

■Program Managementの流れとビジネスケース

■なぜProgram Managementが必要なのか
・ビジネスケースは常にリニューアルが必要
 └一度導入したツールでも使う中で前提が変わっていく
・ステークホルダーに合わせたエンゲージメントが必要
 └異なる理解度・成熟度を踏まえて期待値やコミュニケーションをマネジメントしていく
・ベネフィットは一度限りではなく、継続的に出していくことが必要

※一般的にユーザー企業のIT部門は変化を嫌うイメージがあるが、、
 └システムは全社最適で捉えないといけない
 └導入後の継続性も考えないと得られるベネフィットは結局、小さくなる
→スピード感も大事だが、結果的に検討に時間がかかることが多い
(CSMとしては、部分最適やスピードだけでなく、全体最適まで考えた提案をして欲しいってことかなと理解)

■ベネフィットの実現と維持のために
・図の青部分:CSの一般的なアクション
・図の赤部分:ハイタッチCSが意識すべきステップ

■Program Management に求められるもの
・ハイタッチCSに必要な要素と重なる項目は多い
・最も難しいと思うのは4番目(アウトプットを評価する分析スキル)
→SaaSやPaaSは数字で見えやすいので、評価も分析もやりやすいかも?

■まとめ:High Touch Customer Success Mgr. >> Program Mgr
・ハイタッチCSに求められる役割は非常に多い

(感想)
ベネフィットの「最適化」という言葉が印象的でした
そもそものベネフィット(CSでいうとサクセス?)が何かを定義し、各ステークホルダーの期待値を合わせながら、ベネフィットを提供するサイクルを継続することがCSMに必要なことなのかなと(言葉にしても大変そう…笑)
特にハイタッチCSは一般的に単価が最も大きいことが前提なので、CS的にも絶対死守の領域として、顧客になりきることを超え、顧客を俯瞰し全体をマネジメントしていくことが必要なのかなと

Ⅱ.いい感じでカスタマーサクセスできた話~日本経済新聞社 デジタル事業デジタル編成ユニット 次長 山内秀樹さん

■日経電子版について
・2010年3月創刊
・有料会員60万人、会員400万人を突破
・デジタルを中心に編集するデジタルファーストへ

■登壇者・所属部署について
・電子版の戦略、開発、マーケティングを担う部署
 └主な領域はメディアのデータ活用、日経ID戦略
・データ活用に必要な仕組みの導入の旗振り
 └いつもボトムアップでITツールを導入
 └起案→決済→導入まで実施
・データ活用の啓蒙活動、人材調達、教育
 └ツール導入にあたり、時には人員調達も自部門で行ってきた
 (協力会社、業務委託、直雇用etc…)
→多少無理めなお願いもしながらCSMと一緒にやってきた経緯がある

■理想のCSMは「三河屋のサブちゃん」
・必要な時にやって来て、必要な助言をしてくれるのが理想
・だめなサブちゃんは企業の期待とCSMの期待が合っていない
 └企業の予算がない時にきてもらっても買えない。。
 └顧客の期待とSCのできることの折り合いがつかない。。

■「だめなサブちゃん」あるある
・実情にフィットしない正論プラン
 └ベストな成功事例だけを見せられても、、地に足のついた話をしたい
・売りたい製品やツールありき
 └ツールを使うだけではサクセスしない。本来のゴールへの提案が欲しい
 └無邪気に乗り換えやアップグレートを勧めてくる
(↑個人的に「無邪気に」はすごい鋭い言葉だなと)
・契約更新の前だけやたら来る(←コレは耳がいたい…!)
 └仮に費用を持ってもらっても、使えてなければ信頼ゼロ。解約濃厚な気持ちに、、
・予算がない時期にオファー
 └「今月内に決めてくれ」というセリフ
 └売りたい時期≠買える時期
 └本来は提案の後「計画→活用推進→達成」があって初めて「買い増す」につながるはず。プロセスが抜けているのに買うのはちょっと、、
・「活用できない理由を教えてください」と聞いてくる
 └それを言っちゃあおしまいよ、、
 └課題整理も含めて策を提案して欲しい。中に入って一緒に考えて欲しい
・「経営に直接プレゼンさせて」とお願い
 └まず目の前の自分も納得できていないのに経営につなげるのは無理
 └他社や欧米での成功事例?なのか紋切り型の同じ手法で進めたがる

■カスタマーの期待と現実のミスマッチ
・ツール導入時:
セールス(ツール導入がミッション)に課題を伝え完璧なプレゼンをされる
 └カスタマー「うちの課題はこんな感じなんだけど、、」
 └セールス「であればこのツールを入れたら御社の課題は解決しますよ!」
 └カスタマー「これを入れたら課題解決してくれるはずだよね…?」
→何とか課題を解決したくてまずはツール導入で解決を期待

・ツール導入後:
CS(ツール活用と継続確保がミッション)がやって来る
 └CS「御社の利用状況はこんな感じです。他社はこんな風に使ってます」
 (とりあえず利用を増やして継続・アップセルして欲しい!)
 └カスタマー「そういう使い方なの?うまくいく感じしないなあ、、」
 (ツールをただ使うだけでは解決しない。事例をマネても成果は出ない。課題を理解した上での提案をして欲しい、、)

・ツール導入とつなっぎこみのギャップ
 └CSMにとってのサクセス=継続・アップセルしてもらうこと
 └カスタマーにとってのサクセス=真の課題解決をすること
 →お互いのサクセスにGAPがある

■三河屋のサブちゃんが「イケてる」わけ
・家族構成やイベントを把握している
・いつ品切れになるか把握している
・何に困っているか把握している
 例「年末にお客さん来ますよね?ぴったりのお酒ですよ!」→気が利く!

■自社でイケてるサブちゃんに出会うまで
・某アクセス解析サービス導入
 └10年以上前、漠然とサービス改善を期待し結構なコストをかけ導入
・使っただけでは成果が見えてこない
 └数値がわかったところで、行動にどうつなげるのかわからない
 └どうやったら業務に浸透するのかわからない

・他社の成功事例を紹介されるもしっくり来ない
 └たしかにうまくいきそうな提案や事例、情報は欲しい
 └でもそれは自社にとって本当にベストなのかわからない
 例:アメリカのWebメディアが写真のABテストでうまくいった事例
 →Webメディアでも新聞は同じ情報を平等に見ていることが重要。
 サービスポリシーにも合わないし、見合った効果もイメージできない。。
・最終的には何をすべきか見失う
 └とにかく色々やってみた
 └運用だけが積みあがっていく
 見る数字が増え、レポートが大量になり、プログラムが数日動かなかったなんて事態になるほどのデータ量に、、

・ついにイケてるサブちゃんと出会う
 └やり方を変えたい…と思っていたところ、カスタマーサクセスがいたことに気づく(それまで代理店契約だったので直やり取りを遠慮してた)
 └CSMは製品理解+アクセス解析の動向やマーケティングに詳しい!
 →ともかく未来が見えてきた!
※ツール導入後、初めて「御社の場合はそれはやらなくていいと思います」と言われた。これまでどれも「やりましょう」だったので衝撃だった
・CSMと腹を割って話す機会を増やしていく
 └一緒に出張でワークショップをやったりしてイチから話す
 └会社の内情や面倒くささ(社内にはPCブラウザも満足に使えない社員もいるとか)も含めてすべて話す
 └実際に中身も見てもらい課題を感じてもらう
・何が必要なのか、お互いに腑に落ちるようになる
 └自分たちのミッションに必要なことが共有される
 →必要なのはリアルタイム性の追求と読者エンゲージメント
  アクセス数ではなく、人ベースで「質」評価する
 └すでにある資産とマッチした現実的な解決策が見えてくる
 →日経IDや既存システムとの連携
  資産の活かし方とデータ活用の最大化
・プロアクティブな提案がもらえるようになっていく
 └データが日常化する未来の絵を一緒に描く
 └誰に何を見せるかまで一緒に考える

■サクセスの果てに
・もっとデータをみんなで使えるようにしたい
・もっと痒いところまでデータを増やしたい
・製品が前提では限界も見えてくる(追加要望も重ねる)
・担当してくれたCSMは結果、「中の人(=転職)」になった!
(↑この後のⅣ.実践セッションで登場する佐野さんのこと)

■まとめ:カスタマーがサクセスするためには
・一緒にやってる仲間になりたい
 └まずは信頼感。コミュニケーション大事
 └お互いのゴールの違いを率直に話したい
 └現実に即した、現実的な話をしたい
 └社内事情など周辺要因も共通理解にしたい
 └周辺のソリューションにも詳しい人が最高
 └真の問題解決に向かう作戦を議論できる人
 └未来が見えるプランが描ければ継続しますよ(目先の利用が少なくても)

※継続はその製品が使えているかどうかはあまり関係ない。
数年後でも未来が見えるプランであれば利用できていなくても継続する。
ただし決算期は重要。価値がわかれば次の年に予算を確保してでも契約する

(感想)
だめなサブちゃんあるあるは「わかるぅー」と思うと同時に、耳の痛い話も多かったです。。日系電子版さんもかなり大規模な導入だったと思うので、一般的なオンボーディングだけじゃサクセスしないってことなのかなと
CS側でもよくプロアクティブなサポートをと言いますが、ハイタッチCSの場合、そのためにまずは色々事情を話してもらえるようになることが肝要で一番ハードル高いのかもと思ったり。あと、他社の成功事例もCSから話しがちですが、それも前提となる顧客理解あってこそだよねと只首肯

Ⅲ.私たちから見た、こういうCSMと働きたい!~ヤフー株式会社 メディアカンパニー 事業推進室 稲垣誠司さん

■登壇者・部署について
・全社横断のマーケティング
 └当時はマーケティング&コミュニケーション本部に所属
 └各カンパニーのサービスを横断してサポートを実施するのがミッション

■CSMと取り組んだPJ
・社内のABテスト環境導入~仕組み化
・CSMと出会った当時は「新しい肩書の人きたなー」くらいの認識だった

■CSMと、営業/アカウントマネージャーとの違いとは
・振り返ってみると、キーワードは「すごい」当事者意識
 └当事者意識=PJメンバーとして参画・施策の成果をコミット
 └「すごい」当事者意識=上記に加えて、
  ①必要以上に真摯に向き合う姿勢
  ②PJのゴールを目指して活動
→施策への成果をコミットするだけでなくPJのゴールを目指して活動できる
※ただし、基本的な専門性はある前提。ツールのこと/担当領域のことを聞いてもわからないのは論外

①必要以上に真摯に向き合う姿勢 
 └担当者(カスタマー)より詳しく
 例:
外部から確認できるWebサービスなどは、細かくヒアリングする前に自ら調べて理解している状態になっていた
※サービスが大きくなるほど誰が担当しているのかわからないコンテンツなどがあるためサイトの構造を先に理解してくれているのはありがたかった
 └担当者(カスタマー)より早く
 例:
タイミングをどこから聞きつけたのか、翌期の予算、目標やKPIについてこちらから相談する前に相談された
※適度なタイミングで予算などの相談をくれる情報収集力がすごい

②PJのゴールを目指して活動
 └事業の理解
 例:
事業構造や内部構造(組織)はもちろん理解。それだけでなく、ビジネスの置かれた状況や組織のコンディションまで把握できていてビックリ
※ツールの新機能が出ても組織のコンディションが整っていないと導入はできないが、組織コンディションまでわかってくれている
例えば、SEOのコンペでは唯一、「カテゴリー構造を変えましょう」という一般的なSEO提案ではない案を出してくれた。yahooはそれ自体がECサイトではなくショッピングモール。ビジネス構造上の特性を理解し、自社サイトだけではなく店子さんのことまで考えた影響範囲と回収までを考慮した提案をしてくれた
 └本質的なゴールを意識
 例:
担当者も見失いがちなPJの本質的なゴールを判断軸に置いて動いていた。色々な外部からの要求に対しても防波堤となって推進してくれた
※今やっているPJの成果だけでなく、最終的に何をしたかったのか?と一歩引いた目線で振り返りをしてくれる
※期中での予算追加は難しいため、事業・サービスのコンディション、ゴールまで見据えて話せると担当者としても起案する上でありがたい

■その他CSMにサポートしてもらったこと
・直接の売り上げにならないものでも、PJが円滑な推進につながるものはサポートしてもらった

①社内プレゼンス向上のサポート
 └まずは活動の見える化で興味を持ってもらう 
 └社内で価値のある取り組みとして認知させることが目的
 └社内/社外で情報発信(社内だけでなく、社外から社内に情報が入ってくることにも価値がある)
 例:
活動展開期:社内の壁新聞
継続・深耕期:社外への発信
(雑誌媒体でのインタビュー、オンライン学習サービスの講師など。自社で社外に売り込むのは大変なので、サポートはかなり助かった)
②社内ナレッジの底上げ
 └社内共有はタイミングと内容が重要。組織のコンディションに合わせる
(導入初期は、そもそもグロースハックとは?ABテストとは?などの基礎的な内容。フェーズが進んだらもっと本質的なことにシフトしていく)
 └まずは啓蒙活動を行うことで施策理解のボトムアップを図る
 └施策関係者に対しては作業ではなく本質的な取り組みとして理解させる
 └関係者が意味を理解できると自走できるようになる
 例:
活動展開期:事例共有セミナー
継続・深耕期:テストプランニング研修など
(上流工程を理解して本質的なテストの実施をする)

■こういうCSMと働きたい!
・とはいえ一番大事なのは「三方よし」であること
 └CSMも慈善事業ではないと思うので、彼らの事業もサクセスして欲しい
 └あまりに自分たちに無償で工数をかけてもらえると逆に心配になる(w)
 └価値提供してくれた分の要求はきちんとしてくれたほうが安心する
(オフィスに席を置こうかなと思うほど毎日来ていたCSMに対して、他にも担当顧客がいるはずなのに大丈夫かな、、と思っていたそう)

■こういうCSMはちょっと、、
・そもそも知識が担当者より低いCSM
 └専門的な知識を担当者より持っていないのはちょっと、、
・営業色の強いCSM 
 └相手のコンディションやタイミングを考慮せずに自身の事情でおススメされてもちょっと、、
・コンサルっぽいCSM
 └専門性が高いのは心強いが、専門用語を多用して説明するだけだとちょっと、、

(感想)
カスタマーのコンディションや事業構造まで理解した上で、本来のゴールに対する最適な提案をして欲しいっていう内容だったのかなと理解。先のプレゼンと重なる部分も多かったように思います。個人的には、ハイタッチCSがプロアクティブにサポートできるようになるにはおそらく段階があるのかなと感じました。①そもそもの自社サービス理解/専門領域の知識②外からわかる顧客情報の把握/理解(このタイミングでは仮説でも可?)③①、②を踏まえた顧客への提案→より必要な情報を共有してもらう④プロアクティブにサポートできる土台ができはじめる。って感じだろうか。あと、「三方よし」であって欲しいとカスタマー側から言ってもらえるのはうれしい言葉だなと。どこかで無理があると結局継続できないわけなので。ありがたや

Ⅳ.スーパーハイタッチカスタマーサクセス座談会

・事業会社視点担当:
 山内さん(日本経済新聞社)以下、山
 稲垣さん(ヤフー株式会社)以下、稲
・カスタマーサクセスマネージャー視点担当:
 児玉さん(オリックス生命)以下、児
 佐野さん(日本経済新聞社)以下、佐
 高橋さん(HiCustomer株式会社)以下、高 ※モデレーター
■CSMと取り組んできたPJの失敗談など
稲:
PJに参加するメンバーはスキル含めてバラバラ
CSMが前のめりすぎてメンバーを追い越してしまうことがある。もう少しゆっくりでもいいのでは?と思ったことはあった
山:
正攻法の正論ベストプラクティスに悩まされた
ECサイトを例にした写真のABテストを提案された時、新聞は解釈がブレないことや、みんなが同じ情報を得ることが重要なので「新聞で見出しや写真のABテストは難しいよ。。」と思った
もう1つ、顧客のアクセス結果を使いたいと思った時に、何も議論しないで始めたらデータもやることも膨らんで、入れてみたら結局動かないシステムになっていたことも。。つい製品前提で施策をやってしまうが、何がしたいかを議論すべきだった
その時に何でできないのかを議論したのでCSMとの関係が深くなったが(笑
佐:
エクスペクテーションコントロールが大事。顧客の期待値を適切にする
新機能も紹介するタイミングを見定める

(日経新聞社とは)代理店に頼って顧客と直接会話をしない時期もあったが、一緒にWSをやってりして関係性を深めた。一緒に未来の絵を描けるようになれたのはよかった
児:
自分はそもそも他社事例には関心がない
(生命保険業界の)大会社と戦うために自分たちこそが先進的に進めてきた。また、保険業界はお客様とのタッチポイントがとても少ない。保険に入ったら二度目(のタッチポイント)は大体がよくないライフイベントだったりする。そこで本当に1to1のコミュニケーションが必要なのか?とも思う。むしろ程良い距離感が必要なのではないか。そういうそもそもの会話がCSMには必要だと思う
高:
その事例は自分たちに本当に必要か?という視点は重要だと思う
■ハイタッチCSは対面必須か?
佐:
正直なところ、そもそも自分は対面以外の選択肢を考えていなかった。旧い考えなのかもしれないが、、
商談は電話でもいいが、コンテクストを拾うには対面がいいとは思っている
稲:
自分はものによると思う。大事なのは、困った時にすぐに答えてくれる環境であること。メールのレスが早いのは嬉しい
PJのフェーズ、タイミング、コンディションによるが、初期は対面がいいかなとは思う。対面の方が行間が読み易いと思う。逆に(自社を担当していたCSMは)週に何回に来てるの?と思って心配になった 笑。ほぼ毎日来てたと思う
■CSMには考えることだけでなく、実際に作業することもして欲しい?
山:
ものによる。(実施が)難しい場合どういう風にするかまで伴走して欲しい
ただ、自社でできるようになったら(CSMに)任せているとスケールしないので、最終的には仕組みとして提供して欲しい。自社の場合、ブラウザを使えない社員もいるので、自社なりにカスタマイズして渡して欲しい
児:
ビジネスマップは常に更新される(のでそれに合わせて動くべき)
前の話題にもつながるが、自分は対面であること、接点の回数は気にしない
対面が最適解ならそうすべき。一方的に奉仕するという意味ではなく、1ヶ月立つと顧客状況が変わることがある。変わった理由を課題としてCSMは追いかけるべき
佐:
自分がCSMとしてやっていたのは、ステークホルダーが多いPJは、誰が何を担当しているのか整理して持っていくこと。誰が味方なのか、敵対しそうなのかなど。(ステークホルダーが多くても)決済権を持っている人はそんなに多くない。誰と関係性を築くべきかを意識していた
稲:
スークホルダーの整理もそうだが、あとはタイミングも重要。どのタイミングでどの人に何を言うのか。メールも丁寧に行間をイメージして書く人とそうじゃない人がいる。その辺も含めて考えられると良い
山:
(CSMは)自分たちとは違う視点でお客様目線になってくれることが重要。耳が痛いことも一緒に解決していこうと思える
佐:
カスタマーにはカスタマーの顧客がいる。カスタマーが気にしている相手は誰なのかを気にすると課題に気づけるようになると思う
担当している施策の説明責任を持つためには必要な視点だと思っている
稲:
正直なところカスタマーとしては、カスタマーサクセスとコンサルタントの違いは特に意識していない
自分も各事業を顧客として社内のCSM的な立場で接していた時、社内で「コンサルか!」と言われたことがある
CSMが(コンサルタントと)唯一違うのが、「一緒になって動けるか」だと思う。当事者ならソースコードまで一緒にみてPJに関与するが、コンサルは細かい効果検証や、実装が設計通りになっているかどうかまではやらない
■腹を割って話せるCSMとは?
児:
自分たち以上に自分事として捉えてくれる人
ベネフィットは前提だが、この会社のSaaSを使い続けたいと思えるかどうか
耳の痛い話まで一緒にできること
佐:
まずはCSMが自分から腹を割って話して、(カスタマーが)ついてきてくれたら良いと思う。それでダメなら結局ダメな気がする
山:
ちゃんと話した上で、耳の痛い話までしてくれること
ツール活用がすべてではなく、止めることまで助言してくれるかどうか
稲:
カスタマーはワガママなもの。ただ、それが正しいかどうかの話は、その会社にとっては正義だったりする。そのことまで飲み込んで一緒に真摯に考えてくれるかどうか
あと元も子もないかもしれないが、結局、相性はある。何をするかより誰とするか。この人と合わないと思ったらお互い担当を変えるのはありだと思う

以上です。
長らくお付き合いありがとうございました。

ここまで読んでくれた人いるのかと不安になる長さですが最後に、もう少しだけ。
今回の登壇事例や企業名やサービスの大きさからも察せられる通り、
所謂、(超)High Touchのカスタマー群であることは特筆すべき点かなと個人的には思いました。

最近では(私の知る限り)CSを抱えるほとんどの企業は、High-Low-Tech Touchを顧客単価で分けていることが多いと思います。
セッションで出てきた「三方よし」の話もそうですが、CS側のサクセスとして、High Touchは絶対死守のカスタマーであり、彼らのサクセスまでの道のりにはカスタマイズも含めた1to1の伴走は必須。だからこそ成しえた事例が今回はメインだったのは間違いありません。
対して、Low-Tech Touchとなるにつれカスタマイズ性は低くなります。が、カスタマイズ性が低くなることと、カスタマーがサクセスすることは決して反比例するものではなくて、High Touch事例も含めたサクセスまでの最大公約数的なエッセンスと、それを踏まえたCJMを作っていくことがLow-Tech Touchですべきことなのかなと思ったり。(って文字にすると、そりゃそうだな当たり前のことだった。)

今回の事例たちは、一方でHigh Touchだからこそできたことであり、一方でHigh Touchじゃないから諦めていいことでもないなと。
そのために、期待値調整etcを駆使して「いい塩梅」でやっていけるようになりたいと気持ちを新たにした会でした。

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