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空港ってわくわくするところじゃなかったっけ


東京駅の八重洲口南でチケットを買い、成田空港に向かうバスに揺られる。

途中でみえた葛西臨海公園の観覧車が記憶と違う光り方をしてて、知らないもののようにその存在を遠く感じた。

イヤホンを通じて聴こえるHonesty、切ないビリー・ジョエルの声。



…あれ、旅行前ってもっと、わくわくするもんじゃなかったっけか?



なにを隠そうこの私、海外旅行へ旅立つために成田空港にいるわけですが、

それにしては気分が落ち着いている。非常に。


海外に行くことって、私にとっては特別なもので、想像するだけで自然と胸をはって歩いちゃうくらいわくわくする。

だからこそ、出発前なんていったら、アップテンポな曲を聴きながら胸騒ぎがおさまらなくなって、「やばい、楽しみぃ~!!」みたいなストーリーあげる感じになると思っていたんだけども、

とりあえず全然そんな気分ではない。




おそらくこれは、ひとり飛行機だからだな。

初めてじゃないとはいえ、連れのいないトランジットはやはり緊張する。


あとは、空港のお店どもが店じまいをしていたこともあるな。

きらびやかな免税店に迎えられて、世界のトラベラーたちの波にのって闊歩するうちにだんだん気分が乗ってくる予定だったのに、それもかなわなかった。

まだ20時ですが?



ま、自分の気づかないうちに不安に連れ添われてたということだ。

自覚してしまえば、騒ぐほどのことでもない。

葛西臨海公園の観覧車なんてそもそも乗ったことないんだし。そんなもんだ。



ちなみに、飛行機はお酒とハーゲンダッツが出るカタール航空だから、もうそれだけでオールおっけー。

やっぱ、楽しみぃ。





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