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【そこまで有名でもない世界の偉人シリーズ1】ジムトンプソン。

歴史上のビジネスパーソンで、興味深い人がいます。タイのシルク王、ジムトンプソンです。

19世紀初頭米デラウェア州の裕福な家に生まれ、大学で建築学を学んだ後、米陸軍に志願。’42年にはCIAの前身の戦略諜報局(スパイ)に転職。’45年離婚し、タイに定住。現地唯一の欧州風ホテル・オリエンタル・ホテルの経営に携わりました。

その頃、近隣他国との競走や、機械織りの普及により衰退を辿っていたタイシルクに目を付け、品質が良いタイシルクを高く売り込む事を考え、私財を投入しタイシルクを復興、『王様と私』などのハリウッド映画にタイシルクを起用させる事で、米国市場に品質の良さを売り込む事に成功しました。品質の高いシルクは他国にもありましたが、ブランディングに成功したことがすごいです。

当時のタイは産業に乏しかったため、タイの発展に貢献しました。

また、『シルク王』と呼ばれる様になったトンプソンですが、その結末も興味深いです。

’67年休暇で訪れていたマレーシアの高級別荘地で失踪し、今日に至るまでトンプソンは発見されていません。トンプソンの姉も失踪から5か月後に殺されています。

そして、失踪から50年後に、マレーシア共産党に殺されたことが判明しました。

スパイになったことでタイに移住し、スパイになったことで殺されたということです。

ちなみにジム・トンプソンの失踪事件に着想を得た松本清張のミステリー『熱い絹』も面白いです。



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