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支持率を動かすのってたぶん簡単だよね

10/29,岸田政権の支持率が26.9%に下がったらしい。これはかなり低い水準なのだが,それよりも半年前の4月時点では45.3%,さらにその3か月前時点では28.1%であったことが気になった。

国の政治に対する評価がこんなにも短期間で変動するものなのか。政治家が行っている政治というのは効果が表れるまでに少なくとも数か月かかるものであると認識しているので,短期間で上下する評価は,政策の効果に対する評価でないことが推察される。

では何に対して評価が行われているのか。それは政策の効果に対する期待ではないかと思う。岸田政権に任せていれば国がよくなりそうだ,経済がよくなりそうだ,うちの家計がよくなりそうだ,こういった期待感が支持率を作るんだと思う。

そもそも実際に支持率を作っているのは誰だろうか?「岸田政権を支持しますか?」と誰かに聞かれたことはないし,ネットでアンケート調査をされたこともない。

調べてみると,たしかに当たり前なのだが,ひとえに「支持率」といっても調査機関によって複数あるらしい。NHKや時事通信や朝日新聞社など,いろんな情報機関が独自に世論調査を進めているらしい私が見たものは朝日新聞社(ANN)の世論調査のものだった。

ANNでは毎月世論調査を行っているのだが,その調査方法は電話調査らしい。固定電話・携帯電話の電話番号をコンピューターで無作為に作成し,その電話番号に電話をして調査するとのこと。日中に電話に出る人に限られるので回答者に偏りが出るのでは?という疑問が出てきたが,偏りはないように調整をかけているらしい。

支持率の話に戻すが,短期間で支持率が上下する原因としては,①本当に国民の意見がコロコロ変わっているか,②調査に偏りがあるかが考えられる。②は先の話の通り,調整しているので偏っていないというANNを信じるとすれば,①本当に国民の意見がコロコロ変わっているということになる。

こうも意見が変わってしまうのはなぜかと考えると,電話回答の回答者たちは,そもそも支持するかしないかについて明確な意見を持って回答をしているわけではないのではないかと思う。つまり,多くの国民は「支持するか支持しないか,どうしようかなー」という状態にあるということだ。

ここからは完全に想像だが,多くの人は政治に対して強い関心を持っているわけではないので,明確な意見を持つほど岸田政権が行っている政策に関する情報を持っておらず,ニュースやSNSで時々流れてくる偏っていて整理されていない情報から,「なんとなく支持する!」もしくは「なんとなく支持しない!」を決めているんだと思う。

最近はこのふわふわした状態がマイナス方向に動いているので,とてつもなく評判が悪い政権であるように感じるが,実際のところは,ほとんどの人は大した意見を持っていないので,元の水準まで支持率を回復させることも不可能なことではないのだと思う。

そういう意味で,こういったふわふわした意見をもっている人たちを味方につけるために,SNSを使ったカジュアルな情報発信をしていけば,支持率が回復するかもしれないし,回復しないかもしれない。

▽参考

朝日新聞社の世論調査 「RDD」方式とは


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