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このブログでは、ストレチックス本部著書「70歳からのゆる~い筋トレ&ストレッチ」

執筆者が、本で書いたことの要点や、書ききれなかったことを、お伝えしていきます。


今回のテーマは「知っておきたい背骨の仕組みとかたち」です。


●背骨の仕組みとかたち


背骨は椎骨と呼ばれる短い骨がたくさん積み重なってできています。

それが連結して一本の柱として身体を支えてながら曲げ伸ばししたり、捻ったりという動きを担っています。

背骨の周囲には多くの靭帯や筋肉がついていて、この支えながら動く柱の働きを助けています。

背骨は、頸椎、胸椎、腰椎という3つの部分に大きく分けられ、部分によっても少しずつ働きが異なります。

直立したときの背骨は前から見るとまっすぐで横から見ると緩やかなS字状にカーブしています。

このカーブによって頭を支えながらバランスを保ち、上からかかる圧力に対する抵抗力を高めています。

その各部分の弯曲が強くなりすぎたり失われたりすると背骨にかかる負担が増し、腰痛や肩こりなどを招く一因ともなります。

背骨の土台となっている骨盤の傾きも背骨の弯曲に影響します。

個々の椎骨は前方の椎体と後方の椎弓から成り立っています。

椎骨は前方(身体の正面側)の円柱型をした椎体、後方(背中側)の複雑な形をした椎弓からなり、これが積み重なって背骨を構成しています。




上部の頸椎は頭を支えるととともにその動きを担っているため背骨の中でも最も頻繁に動き広い範囲にわたる多様な動きをしています。

胸椎は肋骨がつながって胸郭を形成するため動きは頸椎のように大きくはありません。

腰椎は背骨の中でも最も大きく体重を支えています。

椎体の後方には左右1対ずつの椎間関節が椎弓と椎骨の間には2種類、3つの関節によって連結される「3点支持」の構造になっています。

そしてされに椎体の前面を走る前縦靭帯、後面を走る後縦靭帯、後方の椎弓をつなぐ黄色靭帯などの靭帯によって、上下につながっています。

背骨の中心には、椎体と椎弓にはさまれた椎孔という穴型の空間があります。

これが脊柱管と呼ばれ脊椎などの神経の通り道となり、神経の保護容器としての機能をはたしています。

加齢に伴って脊柱管に面する部分に変形が生じたりすると、中を通る神経に触れて痛みなどの症状を起こすことがあります。

原因になりやすいのが椎間板や椎間関節の変形、脊柱管に面している靭帯(黄色靭帯、後縦靭帯)が厚くなることなどです。


●頸椎、胸椎、腰椎の特徴


▼頭を支える首の骨、頸椎のかたちと特徴


重い頭を支えながら動くことに加え、生命維持欠かせない脳の一部や脊髄を保護する役目を持っています。

首を回すという動きを主に担っているのが第1頸椎と第2頸椎の上位頸椎にあたる部分です。

第1頸椎は環椎、第2頸椎は軸椎とも呼ばれて特徴的なかたちをしています。

第3頸椎以下はかたちがほぼ同じで中下位頸椎に分けられます。

背骨の働きは多くの椎骨がそれぞれ分担して担っています。

部分によって背骨に求められる働きにも少し違いがあるため椎骨のかたちもそれぞれ少しずつ異なります。

なかでも一番上の第1・第2頸椎には首を回すという働きを主に担うために特殊なかたちをしています。

第2頸椎より下の椎骨と椎骨の間には椎間板と椎間関節によって連結されています。

前方の椎体と椎体の間に挟まっているのが軟骨でできた椎間板で衝撃を和らげるクッションの役割を果たすとともに関節として背骨の動きを担っています。


▼肋骨とともに胸郭をつくる、胸椎


胸椎は12対の肋骨が連結しています。

肋骨と胸椎で肋椎関節を構成しています。

肋骨は身体の前方で胸骨と接しており胸肋関節をつくります。

これらの骨と関節で胸郭を形成し、心臓や肺などの胸部にある大切な臓器を守るとともに呼吸運動にも関わっています。

胸椎は背骨の中でもとくに捻る動き、回旋動作が行いやすい構造をしています。

捻るときには肋椎関節、胸肋関節の可動性も必要となります。

胸郭全体で見ていくと関節が多い部分であるので呼吸運動や回旋の動きで可動性がよいといえます。

胸椎の上部にある頸椎下部、胸椎の下にある腰椎の負担を軽減するためには胸椎の動きが充分にあることが求められます。


▼体重を支える腰の骨、腰椎の特徴


腰椎は5つの椎骨が連なり体重を支えながら動きを担っています。

日常生活でも負担がかかりやすい部分で、比較的若い年代から傷害を起こしやすくなります。

頸椎、胸椎に比べると太く大きい椎骨を持っています。

背中の真ん中よりやや下から骨盤までに連なっていて下になるほど太さのあるかたちをしています。

最下部の腰椎5番は骨盤の腸骨にやや挟まれるようになっていて、その下には仙骨という骨盤中央にある骨につながります。

腰の高さの骨のラインが腰椎の4番と5番の間ということになります。


胸椎は後弯という背中側に丸みを持つ連なり方をしており、腰椎はお腹側に向かってカーブを描くかたちをして身体を支えています。

腰椎は捻る運動には向いていない構造で、太く安定性を重視した構造で過剰な動きは腰椎への負担になります。


骨の周りはお腹と背中という空間(内臓はありますが)で動くためのスペースは持っています。

中腰の姿勢などで腰の負担を感じやすいように、中途半端な体の支え方をしていると腰椎を安定させにくくなります。


●背骨を意識して動かすストレッチとエクササイズ


頸椎、胸椎、腰椎は側屈と回旋動作が合わさって動くようにできています。

それぞれの特徴を合わせて使うことで、筋力で動かすだけでなく、関節そのものの動きを良くします。



●要注意!それぞれで起こる症状


▼上半身につながる頸椎で起こる症状


頸椎に問題がある場合に現れる症状として局所症状として首のまわりの筋肉のコリや痛みのほか、頸椎部で神経が圧迫されることによる神経症状があります。

手や腕の感覚や運動を司る神経は頸椎から出ているので神経の出ている頸椎に原因がある場合があります。

頸椎から出る神経は後頭部から頸部、腕、手、横隔膜などに伸びています。

頸椎でその根元の神経根が障害されるとそれぞれの神経が関わっている特定の部分の感覚や特定の運動に異常が生じます。

神経の圧迫により腕や手の感覚異常や動かしにくさが出ていたとしてもその原因はさまざまです。

椎骨が変形して神経を圧迫する頚椎症、靭帯が厚くなって神経の通り道が狭くなる靭帯骨化症などがあげられます。

これが医療機関による診察や画像検査により判断されるものです。


▼背中が丸まる姿勢のポイント、胸椎


胸椎は肋骨と連結していることで、頸椎、腰椎に比べて可動域が小さい部分です。

そのため動きが過剰になることでの障害は比較的少ないといえますが、加齢によって組織が弱化し胸椎椎間板ヘルニアや骨粗しょう症による脊椎骨折などを起こすことがあります。

どこかにぶつけて骨折をしたものと違い、気が付かないうちにもろく骨がつぶれているといったことや、転んで尻もちをついた衝撃で起こることもあり、「いつの間にか骨折」といわれることがあります。

極端に猫背の姿勢になってきたというなどで検査をして見えたら骨折をしていたということもあるといいます。


胸椎のカーブの丸みが背中側に多くなることで猫背、円背という姿勢が起こります。

高齢になると筋力低下や背骨の変性によって生じやすくなりますが、背骨の内部を通過する神経の通り道を広げるといった理由で背中を丸くするといったかたちをつくることもあります。

神経の通り道は脊柱管と呼ばれますが、骨のかたち上、後ろに反った状態になるとその空間が狭くなるので丸める方向にすることでその幅を確保しようとする動きということもあります。


▼腰椎への負担で起こる、急性腰痛、ぎっくり腰


一般に「ぎっくり腰」と呼ばれているものはある日突然、腰に「魔女の一撃」などといわれるような激痛が起こるものです。

重いものを持ち上げたようなときに起こることもありますが、「ちょっと腰を捻った」「床に落としたものを拾おうとした」など、些細なことをきっかけに起こることが多く、特にこれといったきっかけもなく起こることもすくなくありません。

このような突発的に起こる腰痛は急性腰痛といわれます。

こうした腰痛の原因としては、腰椎の椎間関節の捻挫をはじめ、筋肉や筋肉を包んでいる筋膜、関節を安定させる靭帯、椎間板、椎間関節などのさまざまな問題があると考えられ特定するのは難しいものです。

「肉離れ」と呼ばれるような筋肉の損傷が原因だったり、腰椎椎間板ヘルニアが紛れ込んでいることもあります。

もともと腰椎の病気がある人では何らかの姿勢や動作で腰椎に負荷が加わったときに、急に強い痛みが起こることもあります。

症状の程度は個人差がありますが日常の生活動作が制限される場合が多いと思います。

背骨の病気に限らず、循環器や消化器、櫃尿器系、婦人科の病気で急に腰痛が起こることもあります。

「安静にしていても楽になる姿勢がない」「痛み止めの薬を飲んでも痛みが軽くならない」「発熱や腹痛を伴う」といった場合などは筋肉や関節の損傷ではないこともあるので医療機関の受診をするようにしましょう。


●年齢で起こる背骨の変化


年齢とともに背骨は変化していきます。

背骨のなかでも加齢に伴う変性が進みやすいのが椎間板や椎間関節の軟骨です。

軟骨は自然には再生されません。

椎骨のつなぎ目である軟骨が傷むと背骨の並びがずれたり不安定になったりしやすくなります。

これが神経を圧迫して痛みなどの症状を起こす原因になることがあります。

軟骨の変性とともに椎間板がつぶれ、椎間関節が変形してくると骨同士が自然にくっついて固まり、不安定になっている部分を止めようとすることがあります。

自然に改善されない場合は人為的に固定する手術が選択される場合もあります。


頸椎では腕や手、腰椎では下半身に生じます。

こうした加齢による変化は必ずしも痛みを起こすことにつながるわけではありません。

椎間板がつぶれ刺激された椎骨が変形してもそれで椎骨同士がくっついて固まれば不安定さを解消することになります。

神経もゆっくりと圧迫されると症状がでないこともあります。

中には炎症などが生じて症状が出ることがあり医師の診断により病気として治療が必要なことあります。



骨は外側のカタくて緻密な「皮骨質」と内側の網目状の細かい骨が詰まった「海綿骨」からできています。

背骨の椎体は海綿骨の割合が最も高い骨で、骨粗しょう症で骨の網目が粗くなるとつぶれるように骨折します。

背骨だけではないですが、骨は日々新陳代謝をしている組織で血液も通っています。

背骨は血流が豊富なため細菌が流れてきて感染症をおこすことやがんの転移が起こりやすい部分でもあります。


●まとめ


背骨は人の身体を支える大切な部分ですが、ただ骨としてかたちがあるだけでなく一つ一つの関節が細かく動くことで身体を動かしています。

背骨に限らず加齢によって不具合がでることはありますが、よいコンディションを保てるように姿勢や筋肉の柔らかさを保てるように心がけていきましょう。


・背骨は頸椎、胸椎、腰椎が連なっている。

・骨の病気や筋肉のケガにより腕や足にも不具合がでる。

・年齢によって骨に変性が生じることがある。


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ストレッチ専門店ストレチックス
https://stretchex.jp/

本部著書&公式ブログ 監修・執筆

本部研修トレーナー 渡辺 久進

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