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仕事の話。

部下の成長を支えてみた

私は現在、管理職として働いています。日々の業務に取り組む中で、部下のマネジメントやチームの成長を大切に考えています。上司としての責務を果たしながら、チーム全体がうまく機能し、みんなが働きやすい環境を作ることに注力しています。

ところがつい先日、ある問題が生じ、試行錯誤の末になんとかうまくいった話を共有したいと思い、今回の記事を書いてみました。

この話が、他の管理職の方々にも参考になれば幸いです。

新入社員として入社した優秀な若者がいました。彼は最初の年、とても意欲的で、仕事を覚えるのも早く、他の社員からも高く評価されていました。しかし、3年目に入るあたりで、彼の態度に変化が見られました。仕事に対する姿勢が緩み、締め切りに遅れることが増えてきたのです。

このままではいけないと思い、私は彼と一対一で話をすることにしました。ただし、叱責だけでは逆効果になると考え、まずは彼の過去の成果を認めることから始めました。

「君は素晴らしい仕事をしてきたし、誰もがその能力を認めている」と伝えた上で、「最近少し効率が落ちているように感じるが、他の人がどう思うかは関係ない。私は君のポテンシャルを信じているから、今の状態が少し心配だ」と正直な気持ちを伝えました。

話し合いの後、さらに解決を後押しするよう、社内の他の同僚や上司にも彼の優れた点を積極的に話すようにしました。「彼は本当に優秀で、これまでの成果も素晴らしい。少し調子を崩しているようだが、きっとすぐに立ち直るだろう」と評判を立てました。

その評判が彼の耳にも入ったようで、ある日、彼が私のオフィスにやってきました。「最近、自分でも気づかないうちに仕事の効率が落ちていたみたいです。でも、周りから自分のことを高く評価されていると聞いて、もう一度頑張ろうと思いました」と話してくれました。

彼はその後、驚くほどの努力を見せてくれました。遅れていた仕事を取り戻し、新しいプロジェクトにも積極的に取り組むようになりました。周りの同僚たちも彼の変化に気づき、次第に彼への信頼と評価がさらに高まっていきました。

この経験から学んだのは、部下の問題を指摘する際に、その人の強みや良い点をまず認めることが非常に大切だということです。そして、良い評判を立ててあげることで、相手が自分の期待に応えようとする姿勢が生まれるのだと実感しました。

「徳はなくても、徳あるごとくふるまえ」というシェイクスピアの言葉が、この経験を象徴していると感じます。この言葉は、行動や態度が自分や他者に与える影響について考えさせられる言葉です。

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