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人はレッテルを貼るものだから、ポジティブなものを貼り合おう

こんにちは。
ストレングスファインダーコンサルタントの
中村太一と申します。

初めましての方へ。
来てくださってありがとうございます、
私はこんな人間です。

東大卒業後、仕事で3回鬱病を繰り返すも強みを生かす技術で復活&100名規模の事業部の副部長に昇進。独立後は強みを生かす組織・個人になれるワークショップを計30社2000名以上に提供(上場企業7社含む)。今は妻と娘と猫たちと、葉山の海辺で幸せに暮らしています。藤井風さんファンです。

プロフィール欄より



さて本日のテーマですが、
人はレッテルを貼るものだから
ポジティブなものを貼り合おう

というものです。

先日長く付き合いをさせて頂いている
ある経営者の方の自宅で飲んでいた時に


「以前、ストレングスファインダーとは別の、似たツールを会社で試した時期があったんだよね。ただ、一部で悪いレッテル貼りみたいな使い方になっちゃってね。『このタイプだからあの人はこの仕事には向いてない』みたいなことを言い出す人が出ちゃったり。こういう診断ツールって、使い方を気を付けないといけないなと思ったよ」

という話が出ました。


私も自分のクライアント企業さんとお話する中で、そういった診断系ツールの失敗談や、導入にあたっての懸念としてよく耳にする話なので、この

「パーソナリティ診断系ツールが、悪いレッテル貼りに使われてしまう問題」

について、今日は解説していこうと思います。


ストレングスファインダーに限らず、こういった診断系ツールの利用を検討中の方や、既に苦い思い出がある方には、ぜひ読んで頂けると嬉しいです。

それでは、宜しくお願いします。




そもそも「レッテル貼り」は脳の機能。みんなやるのが当たり前


このテーマを話す前提として

「レッテル貼りはそれ自体が悪いこと、と言われがちだけれども、そもそも人は必ずレッテル貼りをしながら生きている」

ということをまずご説明したいと思います。


レッテル貼りという現象は、脳科学的には認知のショートカット(cognitive shortcuts)という、必要な機能の一部として説明されます。人は生活の中で膨大な情報を処理する必要があり、ショートカットした思考を使わないと、あっという間に脳がパンクしてしまうため、このような機能が備わっているのです。


それは人間関係でも同様で、学校や職場で、人は大なり小なり、必ず人に対してレッテルを貼り、情報処理を効率化しています。この人はこういう性格だからこう接しよう、とか。そうでもしないと、脳がパンクして他のことが考えられなくなるからです。


ですので、そもそもレッテル貼り自体が悪なのではなく、問題になるのはその「質」である、という話なのです。



「悪いレッテル貼り」と「良いレッテル貼り」の違い



ではレッテル貼りの質、つまり「悪いレッテル貼り」と「良いレッテル貼り」の決定的な違いについて、私の考えを説明します。


それはレッテルを貼られた人を、能力や自信を萎縮させる方向に導くか、逆に成長する方向に導くかの違いであるというものです。


まず「悪いレッテル貼り」は、
人の失敗や弱点に注目することで生まれます。

  • A君は、会議で突拍子もない案を出すことが多く、みんなキョトンとすることが多い。論理的思考力が弱いのだろう。

  • B部長は、上役相手でも自分の意見をいつも押し通す。ワガママで自己中心的な人なのだろう。

こうした推論自体が破綻しているとまでは言いませんが、しかしそれが結果として何を生むのかということを冷静に考えてみる必要はあると思います。

相手の挑戦意欲・成長意欲・自信を奪い、自己暗示で同じ失敗が起きやすくもなり、周囲からのネガティブな評価も固定化してしまうといったようにデメリットだらけです。決してその人の成長やチームの成長には寄与しません。


「悪いレッテル貼り」をされた方は、元気や意欲を無くすか、それを貼ってきた相手に敵意を向けるかの2択です。まったく生産的ではありません。



逆に「良いレッテル貼り」とはどういうものか。
それは人の強みや可能性に注目する
ことで生まれます。


  • A君は、会議で突拍子もない案を出すことが多く、みんなキョトンとすることが多い。近い将来、知識や経験が備わるにつれて、誰も考えつけないようなことを生み出すアイディアマンになるかもしれない。

  • B部長は、上役相手でも自分の主張をいつも押し通す。みんながリスクを避けたがるこの時代に貴重な、強いリーダーシップやオーナーシップを持つ人だ。どんなに過酷な状況になっても、あの人は矢面に立つことから逃げないだろう。

こうした「良いレッテル貼り」は
相手の挑戦意欲・成長意欲・自信を高め、自己暗示から本当にそのような良い姿に近づき、周囲からのポジティブな評価を呼び込むことでさらに好循環を生むといったように、メリットだらけです。

その人の成長はもちろん、チームの成長や生産性にも大きく寄与します。



私たちは自分が信じた姿に近づいていく。どうせ貼るなら、良いレッテルを貼り合おう



私たち人間の脳は、必ず人にレッテルを貼るようにできている。そうであるならば、「良いレッテル」を貼り合う方が絶対良いじゃないか、というのが私の考えであり、信念です。


さらに言えば、まだ今の時点ではただの「可能性」に過ぎず、実力とはかけ離れた「レッテル貼り」になってしまっていたとしても、未来で本当になってしまうから正解になる、という面もあります。


これは私が高校1年生の時の話です。
私は地元長崎の公立高校に進学し、1年時の成績はだいたい学年で10~20番くらいでした。もっと頑張って一桁に入れば、希望していた九州大学への合格も見えてくるかも、というくらいの水準です。


ところが3学期あたりの、母を交えた3者面談で、私の担任の先生(50歳くらいのベテランの、とても温かな先生でした)が、こんな話を唐突にしてきたのです。


「お母様。太一君は授業中よく居眠りをします。他の先生からもたまに怒られています。ただ、様子を見ていると、別に不真面目で悪ぶって寝ているわけではないようだし、不思議と、授業が大事な部分に差し掛かると起きてくる。長年の教師生活の勘ですが、太一君は東大や京大に受かるポテンシャルがある子だと感じています。九州大学を希望とのことでしたが、志望校の再検討をされてはいかがでしょうか」


当時はまさか自分が、東大や京大なんて夢にも思っていなかったので、私と母は、嬉しいながらも「えー、東大京大だってよ・・・?ホントかなー?」と、キョトンとしながら帰路についたことを覚えています。


しかしこの「良いレッテル貼り」は私の人生に大きなプラスになりました。高校2年ごろから本格的に東大を目指しはじめ、実際に合格できたのですから。

もしあの時に言われた言葉が、「太一君の居眠り癖はひどい!こんなことでは将来は明るくない。お母様、しっかり躾をしてください」といった、言葉・評価であったとしたら、私は学校や勉強のことを嫌いになってしまっていたかもしれません。

温かい表情と言葉で、「良いレッテル貼り」をして下さった先生のことは、今でも私の恩師だと思っていますし、感謝しています。


人は自分が信じた姿に近づいていく、という私の考えは、誰かの受け売りではなく、自分自身で体験し、体得してきたことです。

だから私はいま、「良いレッテル貼り」をすることが本質、と言えるような仕事をすることになったのかもしれません。


だから私はストレングスファインダーを使う



私はストレングスファインダーを商売道具にしていますが、このツールはまさに「良いレッテル貼り」を助けてくれるという点で、最良のものだと日々感じています。


パーソナリティ診断ツールの多くは、「強み」と「弱み」をセットで記載する形式になっており、そうすると一定の割合で「弱み」の方に注目してしまう人が出ます。「悪いレッテル貼り」のリスクが出てくるのです。


一方でストレングスファインダーは、徹底的に「強み」に注目する設計になっていますし、「弱み」も「強み」の裏返しでしかなく、うまく乗りこなせば100%「強み」として使えることを教えてくれます。


もしあなたが「悪いレッテル貼り」を人にしてしまっていたり、また、あなたがあなた自身に「悪いレッテル貼り」をしてしまっているのなら、ぜひストレングスファインダーを受けてみてもらえたらと思っています。


どうせ人は何かを信じるのだから、
悪い可能性よりも、良い可能性を、信じましょう。



最後までお読みいただき
ありがとうございました。


もしストレングスファインダーを使った
私の仕事に興味を持たれた方は
この自己紹介記事も読んで頂けますと幸いです。



それでは、またお会いしましょう!

あとがき雑談


いつものように雑談コーナーです。


今日は高校時代の話を少ししましたが、
私は学校運や先生運にすごく恵まれていました。


私の母校は佐世保北高という学校なのですが、
魂を込めて指導をするような、
誠実で熱い先生たちが多かったのだと、
大人になって改めて感じています。


夏には勉強合宿というものがあり、
生徒全員で涼しい山の合宿所にこもって
勉強習慣をつけるイベントがあったり
(今考えると先生たちのサービス残業だった気がする・・・)


また、センター試験の前日には
少しでも生徒の緊張をほぐそうという主旨で
体育館で余興があり
先生たちが戦隊モノ(ゴレンジャー)の
コスプレでお笑い劇をやってくれたりしました。

普段クールな先生までこの中に入っていたりして
仮面を取ってどの先生か分かるたびに大盛り上がりでした
(写真はイメージです)


翌日のセンター試験本番の日も、
試験会場に向かう道路の各スポットに
先生たちが大雪の中で
このコスプレをして立っており、
寒さに震えながら応援旗を振って
生徒たちが乗っているバスを応援してくれたり。


まさに部活のような熱量で、厳しく楽しく、
助けてくれた先生たちが
たくさんいらっしゃいました。


何かがうまくいっている時は
つい忘れそうになりますが
色んな人に助けてもらっての「今」ということを
思い出しながら進みたいという気持ちになります。


今日もありがとうございました。
それでは、また。


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