トライアスリートにとってウエイトトレーニングは必要不可欠である-マーク・アレン氏の考えから学ぶ-
1980年代後半から90年代のトライアスロン界を席巻したといっても過言ではない往年のトップトライアスリートであるマーク・アレン氏。
彼はオフシーズンに積極的にウエイトトレーニングに取り組んでいたのですが・・・
”トライアスロンのトレーニングは身体を削るトレーニングであるが、ウエイトトレーニングは身体を作るトレーニングである”
“シーズン中にトライアスロンのトレーニングとレースによって消耗し削られた身体をオフシーズンにウエイトトレーニングによって取り戻す”
といった趣旨の名言を残しています。
これは、もう20年以上前のインタビューでの発言だったと記憶していますが改めて印象的な言葉であると共に、多くのトライアスリートに届けたい言葉であると当方は考えます。
もちろん、彼のウエイトトレーニングに対する考え方は、現役を退きコーチとなった現在も変わらず、多くのトライアスリートに対してウエイトトレーニングに関するアドバイスを行なっています。(下記動画参照)
トライアスロンのトレーニング、すなわち競技練習は非常に量が多く、ましてや、アイアンマンのようなロングディスタンストライアスロンを中心に競技活動を行なっているトライアスリートの練習量は計り知れない程の量になります。
そのような量的負担の大きい練習には当然、怪我(特に慢性障害)のリスクが付きまといます。
従って、十分な練習を重ねるために怪我をしない身体を作ることは非常に重要となり、そのためには筋力強化が不可欠であるといえる訳ですが、トライアスロンの練習では筋力の強化を図るに十分な身体的刺激を与えることは出来ません。(下図参照)
だからこそ、ウエイトトレーニングによる筋力強化は多量の練習を重ねる必要があるトライアスリートにとって不可欠であるといえるのです。
それは、彼がメインコーチを務めるIronman Universityのトレーニングプログラム(下図)にしっかりと反映されていることからも理解出来るといえるでしょう。
ちなみにですが(上記の図の通り)Ironman Universityのトレーニングプログラム(サンプル)では、オフシーズンに週2回(全体のトレーニング量の20%程度)のウエイトトレーニングが組み込まれており、「怪我(慢性障害)の予防」という目的はもちろんのこと「筋力強化はフォームの習得や改善に役立つ」という考え方、すなわち然るべき筋力がなければフォームを身に付けることも改善することも出来ないという考え方に基づきウエイトトレーニングを推奨しています。
ウエイトトレーニングを実施することで持久力が低下するのではないかという懸念を抱くトライアスリートも多いと推察されますが、これまでの先行研究を基に考えれば、ウエイトトレーニングは持久力を直接的に向上させることは出来ないといえますが、一方で、ウエイトトレーニングが持久力を低下させることはありませんので安心してウエイトトレーニングに取り組んで頂いて問題ありません。
*トライアスリートがウエイトトレーニングに取り組むべき理由については以下の記事も参照下さい。
このように多量の競技練習が必要なトライアスリートにとってウエイトトレーニングは不可欠なものであり、多くのトライアスリートに是非とも今オフシーズンからウエイトトレーニングに取り組んで欲しいと思います。
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