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マラソン/トライアスロン

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マラソン、トライアスロン、等の持久系スポーツに関する情報を提供しています!
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#トライアスリート

ランナーに対する簡便な評価について

最近は、ウエイトトレーニングに注目している持久系アスリートも増加傾向にあり、特にランナーの方からウエイトトレーニング指導に関する問い合わせが増えていますが、単発(1回限り)での指導依頼が多く非常に残念に感じています。 なぜなら、ウエイトトレーニングに限らずではありますが、1回の介入でウエイトトレーニングの効果が出る訳ではありませんし、また、「1回指導を受けた後はご自身でウエイトトレーニングを継続する」という考えをお持ちのランナーも多いのですが、当方が指導しているフリーウエイ

ロングディスタンストライアスロン出場を目的とするトレーニング計画に関するヒント

Ironman Universityが推奨しているアイアンマントライアスロン出場を目的とするトレーニング計画は、基本的に各種目毎に1週間あたり2つのキーセッション(距離とスピードにそれぞれフォーカス)と1つのサポートセッション(テクニック習得等にフォーカス)で構成されています(以下参照)。 Training session for Long distance Triathlon by Ironman University 11-12session per week Swi

トライアスリートにとってウエイトトレーニングは必要不可欠である-マーク・アレン氏の考えから学ぶ-

1980年代後半から90年代のトライアスロン界を席巻したといっても過言ではない往年のトップトライアスリートであるマーク・アレン氏。 彼はオフシーズンに積極的にウエイトトレーニングに取り組んでいたのですが・・・ ”トライアスロンのトレーニングは身体を削るトレーニングであるが、ウエイトトレーニングは身体を作るトレーニングである” “シーズン中にトライアスロンのトレーニングとレースによって消耗し削られた身体をオフシーズンにウエイトトレーニングによって取り戻す” といった趣旨

トライアスリートのラストスパート能力に関して・・・

以下の記事において「中長距離走競技は距離に関わらずラストスパート能力の高さが競技パフォーマンスを決定付ける要因になる」ということを述べましたが、ラストスパート能力の高さが競技パフォーマンスを決定付けるということはトライアスロン競技においても同様であるといっても過言ではありません。 トライアスロン競技オリンピックディスタンス種目におけるバイクパートのドラフティング解禁によってランニング能力の高さがより重要視されるようになり、レースの高速化・進化によって以下の動画にみられるよう

持続的持久系トレーニングとCardiac drift

心拍数は簡便で(ある程度)正確かつ的確に運動強度を設定、評価することが可能となる指標ですが、心拍数を用いて持久系トレーニングを実施するに際して、特に持続的な持久系トレーニングを実施するに際して、注意、配慮すべき点がありますので、以下に解説したいと思います。 *心拍数と運動強度の関係については、こちらの記事を参照下さい。 ●Cardiac driftという生体反応 ペース走等の持続的な持久系トレーニングを実施している際に、一定の運動強度(例えば、一定のペース=ランニングス

持久系アスリートと朝練

古くから持久系アスリートの多くは朝練を積極的に行なっているのではないかと推察されますが、朝練の意義、メリット、効果などについて以下に少し考察してみたいと思います。 生物には概日リズム(サーカディアンリズムリズム)と呼ばれる約24時間周期で変動する生理現象が存在し、ホルモン分泌や血圧、体温、などはサーカディアンリズムの影響を受け変動しているとされています。 これまでに多くの先行研究によって、このサーカディアンリズムと運動パフォーマンスとの関係が報告されていますが、多くの研究

生涯に渡り持久系スポーツを健康的に行っていくために

2016年5月に放映されたNHKの番組「クローズアップ現代+」でトライアスロンに取り組む中高年者が増加していることが紹介されていました。 なんと、2016年5月に開催された某トライアスロン大会では、参加者の7割が40代以上であったとか。 トライアスロンに限らず持久系スポーツの魅力の一つは、練習(トレーニング)が競技結果に直結しやすい点であり、簡単にいえば練習した分だけ競技結果が良くなるということです。 球技や対人競技は、相手があってのスポーツですので練習が試合結果に直接

ウエイトトレーニングがトライアスロン競技におけるBike後のRunのランニングエコノミーの改善に及ぼす影響!?

下記の記事では、トライアスロン競技パフォーマンスを決定付ける種目(Swim or Bike or Run)は何であるかということについて、過去のレース結果から分析した研究によってオリンピックディスタンスでは最終種目であるRunパフォーマンスの良し悪しが競技結果を決定付ける可能性があり、アイアンマンディスタンスではBikeパフォーマンスとRunパフォーマンスの良し悪しが競技結果を決定付ける可能性があると示唆されていることを紹介した上で、トライアスロン競技パフォーマンスを向上させ

トライアスロン競技結果に影響を及ぼす種目は?

トライアスロン競技結果を決定付ける種目について、過去のレース結果から分析した研究(以下、参照)によれば、オリンピックディスタンスでは最終種目であるRunパフォーマンスの良し悪しが競技結果を決定付ける可能性があることが示唆され、また、アイアンマンディスタンスではBikeパフォーマンスとRunパフォーマンスの良し悪しが競技結果を決定付ける可能性があることが示唆されていますが、このことはトライアスロン競技における各種目の配分から考えれば、ごく当たり前の結果が示されたに過ぎないといっ

筋線維組成と持久系トレーニング方法について考える

先日のオンラインカウンセリングで持久系アスリートの(持久系)トレーニング方法に関する質問を受けましたので、それに関連した記事をシェアさせて頂きます。 いわゆる競技力、競技パフォーマンスは、トレーニングによって獲得される後天的な身体能力だけでなく、先天的な資質によって左右されるともいわれています。 特にトップアスリートは人間の身体能力の限界に近い状態で競技を行なうため、そのアスリートが有する先天的資質が競技パフォーマンスを左右する重要なポイントになることが多いと考えられてい

バイクの走行速度を高めるために。。。

自転車ロードレース競技は、ある一定の距離を速く走行することを競い合う競技ですので、自転車の走行速度を高めその速度を維持することが勝敗の鍵となります。 その勝敗の鍵となる自転車の走行速度は、簡単に考えればギア比(前のギアの歯の数と後ろのギアの歯の数の比率:簡単にいえばギア比が大きくなるほど、ペダルは重くなる。)とケイデンスによって決定されます。 従って、ギア比をより大きくして、より速く回転させれば走行速度は上がるということになる訳ですが、その走行速度を維持するということを考

Polarized Trainingモデルに関して

海外のTriathlete.comというサイトに、いわゆる「Polarized Trainingモデル」に関する記事(下記)が掲載されていました。 Polarized Trainingモデルとは、Stephen Seilerによって提唱されたモデルであり、トップレベルの持久系アスリートのトレーニング内容を分析した結果、トレーニング(ボリューム)全体の80%が低強度トレーニング、残り20%が閾値トレーニング(中強度トレーニング)及び高強度トレーニングによって構成されていたこと

持久系アスリートが取り組むべきウエイトトレーニング。。。

最近では、持久系アスリートにとってもウエイトトレーニングが重要であるという考え方が普及、浸透しつつありますが、まだまだ誤った情報が飛び交っているのも事実であり、危険とも思しきウエイトトレーニングを行っていたり、非効率極まりないウエイトトレーニングを行っているケースを多々見かけます。 折角、競技練習以外にウエイトトレーニングに取り組む訳ですから、ウエイトトレーニングに割く時間が無駄にならないように、そして、無駄な労力を費やさないように、更に無駄なケガをしないように、正しく安全

意味のあるトレーニングしてますか?

技術練習や(体力)トレーニングを実施する際に、「きつい(きつく感じる)練習・トレーニング=良いトレーニング(効果の高い練習・トレーニング)である。」という思考、論理が成り立ってしまうことも少なくありません。 また、「トップ選手が行っている練習・トレーニングだから良い練習・トレーニングである。」といったような思考に陥りトップ選手が行っている練習・トレーニングを真似して取り組んでいるケースも多いのではないでしょうか。 しかし、きついトレーニング(きつく感じる)練習・トレーニン

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