寅さん観察日記#42「ぼくの伯父さん」
第42作 1989年12月27日 男はつらいよ ぼくの伯父さん
マドンナ:後藤久美子
今回の冒頭は満男の語りから。大好きな叔父の寅さんに優しく語りかける。
後追いで見ている僕らは渥美清さんがこの先10年も生きないと分かっているので、ちょっぴり切なく感じてしまう。
満男が浪人してて反抗期に突入している。親のさくらや博さんとは喧嘩ばかり。
気になる女の子がいる。
高校の後輩・泉ちゃん(後藤久美子)だ。名古屋市中川区から手紙が届く。
おお、そこにいたのかゴクミちゃん。(筆者、名古屋市在住である)
寅さん、江戸川の向こうから渡し船で柴又へ上陸してきたぞ。
こんな登場はシリーズ初めてじゃないだろうか。
年老いた海賊感あってカッコいいじゃないか。
おばちゃんは急激に老けて痩せて見えた。ちょっと心配になっちゃった。
満男の悩みを聞く寅さん。
飲み屋で働くこずえちゃんって誰だっけなと思って調べたら戸川純さんだ。
ああそうかと。爽やかすぎてピンとこなかった(笑)
泉ちゃん(後藤久美子)に会いたい一心で家出してバイクで名古屋へ向かう。
そこにはもういなくて、さらに佐賀へ。
途中で知り合うライダーさん、笹野さんだよなぁ。
この方も準レギュラーだ。革ジャンサングラスで渋カッコいい。
オチはちゃんとあるけど(笑)
後藤久美子ちゃんが住み込んだのは佐賀の伯母さん(檀ふみ)の家。
そういえばしばらく寅さん出てこないなと思ったあたりで、男はつらいよらしい展開で満男と佐賀で合流。
後藤久美子ちゃんのいる家に満男と寅さん突撃。
この家の長老が歴史好きで歴史の話やら吉野ヶ里遺跡に寅さんを付き合わせる。
とても羨ましい。筆者もぜひご一緒したいものである。(歴史好き)
叔父代表寅さんと伯母代表檀ふみさんの恋バナスタートかと思いきや、しっかり旦那さん登場で何も起こらず。
満男と泉ちゃんは爽やかカッポー誕生である。
いいぞいいぞ。この感じがしばらく男はつらいよに足りなかったものだ。
ところでふと気になって調べた。男はつらいよ(映画版)のスタート時の渥美清さんの年齢っていくつなんだろうと。
40歳くらいのようだ。
40-50歳くらいの頃にあの瑞々しい恋バナを連発してたのか!
もう少し若いのかと。
終盤で、寅さんの満男評を口にしたセリフが最高で筆者ビールが大変美味かった。
前作の海外では不発だった寅さん、今作では大ホームランである。
見たかった寅さん像だ。
そして良くやったよ満男君。よくやった。
胸がスカッとするような傑作回だ。
寅さんと満男の友情に乾杯。
ロケ地:茨城県袋田、名古屋、佐賀
主題歌:キーG。いつもの。
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【寅さん観察日記】
男はつらいよの第一作目を見て、寅さんが頭の中の印象よりも随分と粗暴な性格で驚いた。そこでいつ頃から皆に愛される寅さんへと変化していったのかに興味が湧き、一作目から順に見ていくことにした。
あらすじ紹介が目的ではない。
順に見て思った事、雑感を書き連ねていく。順に見なければ分からない感想が紡ぎ出せればと思う。
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