寅さん観察日記#43「寅次郎の休日」

第43作 1990年12月22日 男はつらいよ 寅次郎の休日
マドンナ:夏木マリ

久々の夢シーンからスタート。平安貴族になった寅さんの下に旅の女さくらがやってきてバッタリ再会という小話。
倍賞千恵子さんのバッチリ和装、久々にこういう感じを見たなぁ。お綺麗さは健在。

本編は前作に引き続き満男と泉ちゃん(後藤久美子)の話だ。
泉ちゃんが何か訳ありな様子で柴又を訪れる。さくらたちの家に泊まって行く。
ここ最近ずっとギスギスしていた反抗期満男もニコニコで泉ちゃん含め4人で囲む諏訪家の食卓が楽しい幸せな風景だ。
さくらの表情も柔らかで見ているこちらも嬉しい。満男が反抗期になってからずっと表情が険しかったからなぁ。

淡々と中盤へ差し掛かり、東京駅のシーンで一気に物語が転がりだす。
やったぜ満男!青春真っ只中だ!
ここまで少し物足りなく見ていたが一気にワクワク感アップ。
泉ちゃんと満男が九州日田へ。

泉ちゃんの母親(夏木マリさん)登場。
寅さんとブルートレインで満男たちを追いかけて九州を目指す事に。
こっちはこっちで同じ寝台特急の中に寅さんと色っぽいママさんである。
缶ビールをグイグイ空ける夏木マリさんに寅さんタジタジ。

ブルートレイン、いいなぁ。
筆者子供の頃の憧れである。一度で良いから乗ってみたかった。

九州へ向かう2個分隊の動きにヒヤヒヤドキドキ振り回される博とさくら。
この二人はずっと柴又にいるのに面白い(笑)

寅と満男の会話。
寅「叔父さんに向かって初歩的な説教をするなバカ」
満男「だって叔父さん、いつも初歩的な過ちを侵すじゃないすか」
その通り!

「満男、困ったことがあったらな、風に向かって俺の名前を呼べ。叔父さんどっからでも飛んで来てやっから。」
本当に良い関係だなぁ。

泉ちゃんの魔性性がアップしている。
いよいよ男はつらいよのマドンナ然としてきた。
満男は悩みをこじらせ男子である。
いいぞ青年よ、思う存分悩め。

単体の作品としては少し小粒な印象ながら、前作の後日譚として楽しめました。
踊るポンポコリン大フィーチャー。きっとこの年に流行ったのであろう。

ロケ地:大分県日田
主題歌:キーG。いつもの。

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【寅さん観察日記】
男はつらいよの第一作目を見て、寅さんが頭の中の印象よりも随分と粗暴な性格で驚いた。そこでいつ頃から皆に愛される寅さんへと変化していったのかに興味が湧き、一作目から順に見ていくことにした。
あらすじ紹介が目的ではない。
順に見て思った事、雑感を書き連ねていく。順に見なければ分からない感想が紡ぎ出せればと思う。

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