寅さん観察日記#12「私の寅さん」

第12作 1973年12月26日 男はつらいよ 私の寅さん

タコ社長の名前はうめ太郎とのこと。作中で初めて出てきたんじゃないかな、この名前。
確か工場の名前が朝日印刷だから「朝日梅太郎」か。
フルネームで書くと昭和の芸人のようなハッピーな名前だ(笑)
正月の番組で傘とか回しちゃいそうな。

お約束とはいえ、とらやファミリーはいつまで寅さんのご機嫌を取り続けねばならないのか。
簡単な事ですぐに拗ねて四方八方怒鳴り散らす寅さん。さくらたちの顔を見ているとちょっと切なくなる。
寅さんも怒鳴り散らす時の迫力がだんだん増しちゃってるから余計に見ているのが辛い。
せっかく前作あたりで少し丸くなったように見えた寅さんはどこへいったのか。

前半は寅さんが留守番でとらやファミリーが九州へ旅行の回。阿蘇の景色が印象に残る。
後半はいつもの恋バナ。
はっきりと前半後半が別れている作品。

個人的には阿蘇の話をもっと膨らませて見せてほしかったなぁ。
ちょっと珍しい展開になっていたので面白くなりそうだったんだけど。
とらやファミリーにはいつか誰にも気兼ねせず思いっきり旅行を楽しんでもらいたい。
おいちゃんおばちゃんが元気なうちに皆でね。

マドンナ:岸惠子
ロケ地:九州阿蘇、熊本
主題歌:キーG。歌詞パターン1

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【寅さん観察日記】
男はつらいよの第一作目を見て、寅さんが頭の中の印象よりも随分と粗暴な性格で驚いた。そこでいつ頃から皆に愛される寅さんへと変化していったのかに興味が湧き、一作目から順に見ていくことにした。
あらすじ紹介が目的ではない。
順に見て思った事、雑感を書き連ねていく。順に見なければ分からない感想が紡ぎ出せればと思う。

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