寅さん観察日記#30「花も嵐も寅次郎」

第30作 1982年12月28日 男はつらいよ 花も嵐も寅次郎
マドンナ:田中裕子

夢シーンから沢田研二炸裂。
「すけこましのジュリー」が歌って踊るミュージカル風。
「ブルックリンの寅」と対決。以前の夢シーンでアメリカのギャングと対決した時にも出てきたキャラか?と思って観察日記を見直すと24話で出てきたのはサンフランシスコが舞台だったので違うっぽい。
夢シーンで続きなんていうのがあったら面白いかもと思ったり。

帰宅シーンでいつものように周りに当たり散らす寅に対し、
「出ていけ」
とおいちゃん。引き留めないさくら。
たまにはこうじゃないとね。
やられっぱなしじゃとらやファミリーが可愛そうだ。

沢田研二と田中裕子。
(後にご結婚される二人の馴れ初めの作品とのことだ)
田中裕子さん、今とまったくイメージが変わらないなぁ。若い頃からこんなにキュートな色気があったのか。

しかしせっかく華のある豪華共演なんだけどイマイチテンポがゆったりしていてスリリングさを感じない。
寅が不器用な二人の恋愛指導をするだけの話になってしまっている。
筆者は少し勿体ないと感じてしまった。
二枚目大スターの沢田研二に寅が恋愛指導するっていうのが、きっとリアルタイムで見ていたら爆笑必至の展開だったんだろうけれども。

前作が脚本的にはかなりチャレンジしていた作品だったので、オーソドックスな作風に回帰したのもあるかな。

クロネコヤマトの宅急便がとらやの前に到着したり、少しずつ時代が動いてるのを感じた。
さくらがこの頃はあまり目立たなくて少し寂しいな。とらやの中だけに収まっちゃっている。

ロケ地:大分臼杵、湯平温泉。
主題歌:キーG。
歌詞は1番がパターン1。2番で終わりのシンプルパターン。
背景も江戸川に帰って来たいつもの寅さん。
オープニングもチャレンジしていた前作に比べると元に戻した感じだ。

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【寅さん観察日記】
男はつらいよの第一作目を見て、寅さんが頭の中の印象よりも随分と粗暴な性格で驚いた。そこでいつ頃から皆に愛される寅さんへと変化していったのかに興味が湧き、一作目から順に見ていくことにした。
あらすじ紹介が目的ではない。
順に見て思った事、雑感を書き連ねていく。順に見なければ分からない感想が紡ぎ出せればと思う。

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