見出し画像

私がALTの先生を好きになった話。


少し長くなりますが、聞いて貰えると嬉しいです。

これは私が中学3年生の時の話です。
始業式の9月1日にとあるALTの先生に出会いました。前のALTの先生はとても人気で、結婚して転職するに伴い、ALTを辞めました。多分みんなから見れば圧倒的にイケメンで、ガチ恋量産機のような人でしたが、私は一切興味がありませんでした。その先生の次に来てくれたその先生は前の先生と同じくアメリカ人で、雰囲気からしてとても優しそうな男性でした。少し低めで癒されるような声でした。私と彼は初めて画面越しで出会いました。

休日明けの9月4日、この日を境に私の人生が変わったような気がしました。
この日はスピーチコンテストの練習でした。 
私はスピーチコンテストにエントリーしてたので6月あたりから練習をしていました。
私は、先生の前でスピーチをしてジェスチャーを変えようという話になってそのALTの先生にジェスチャーを考え直してもらうことになりました。
最初、怖いなぁって思ったけれど、私はその時は知りませんでした。今、この瞬間に私が先生を好きになってしまうなんて。
全てジェスチャーを考え終わると、先生と一緒にジェスチャーを通して練習しました。練習が終わると
Very good!
と優しい笑顔を見せました。
私は一瞬のその笑顔に心臓や体全体が強い衝撃を受けるような感覚がしました。
⋯⋯今だから言えます。
それが、恋をした瞬間だと思います。

その日はずっと先生のことを考えていました。
次の日もその次の日も先生が来ないか無意識に待ってしまいました。
そのせいで通し練習で横目でチラッと廊下を見て気が散ってしまうこともありました。 
11日に初めて先生の授業を受けました。
先ず、時間を少し頂いて、スピーチをクラス全員に披露しました。みんなから「凄い!!」「外国人みたい!」とか賞賛されましたが、私は席に着く時の先生の微笑みだけで十分でした。
授業で先生は自己紹介をしてくれました。わたしが聞こうかなって思ったことを全部話してくれました。柔らかい話し方と表情で私の心を掴んできました。もちろん、ほとんど覚えています⋯今でも。ここまで覚えている人は私以外居ないでしょう。
12日の前日に英語担当の先生と、大好きな先生の前で最後の練習のスピーチをしました。大好きな先生からは
「特に言うことは無いよ。本番頑張ってね。」と言ってくれました。
前日ということもあって少し怖かったですが、とても嬉しかったです。最後に全員で写真を撮りました。
後ろを見ると、メッセージが書いてありました。
下の画像の通りです。

先生直筆のメッセージ

今でも大切にしています。⋯時には辛くなります。そして13日、本番を迎えました。私は怖くてずっと先生にすがりついていました。でも先生は、「大丈夫、大丈夫だよ⋯。」と私を励ましてくれました。それだけが私の唯一の心の支えでした。その後、無事にスピーチコンテストを終えることが出来て見事、3位を取ることが出来ました。
当日発表だったので、先生が優しい笑顔と拍手と一緒に私をお祝いしてくれました。

スピーチコンテストの賞状

これ、色々な人に協力して勝ち取った賞ですが、その中でも大好きな人の影響はとても大きかった気がします。スピーチコンテスト後の授業の時に先生が、「昨日はおめでとうございます。」と、可愛らしいカタコトでまた祝ってくれました。

私はまず、先生と話して先生の事を深く知る事が大事だと思い、先生に何度も、何度も話しかけました。たまに私の親友のアドバイスも参考にしながら。
私がこれまでにした質問は
「先生の故郷についてもっと教えてください!」「日本に来た理由を教えてください」などなど⋯ほかにも色々質問しました。私は記録していたので全部覚えています。今後忘れる事はないと思います。
先生も、私が日直の時に黒板を消すのを手伝ってくれたり、ゲームの説明をする時に私を指名してくれたり⋯。
先生も気を使ってくれてるのか、ただ生徒だからって事なのか私には分かりません。
でも、そんな些細な事でも私はとても嬉しかったです。
でもいくら好きでも、先生と生徒の関係です。しかも、外国人の。交際しているのがバレたら場合によっては入国禁止だそうですし、そもそも私は先生の人生をめちゃくちゃにしたくない。
だから、日本人の先生の恋愛より遥かに難易度が高いんです。でも、あとは日本人の先生と同じように、仲良くしてる人に嫉妬しまくってたり、些細な事で嫌われたかな⋯って思ってました。

10月の合唱コンクールの時は私と親友が開会式の司会と、合唱ではソロを担当しました。
ちなみに、私のクラスでは「言葉にすれば」という曲を歌いました!!
ソロも感動したと言ってくれましたし、オマケに全校最優秀賞をとる事が出来ました!!本当にその時は幸せたくさんな日でした。

そうしてるうちに先生の誕生日が間近になりました。
先生の誕生日は11月15日です。
私は今までの貯金を使って、先生の事を考えながら準備をしました。

先生へのプレゼント

でも、先生の誕生日は定期テストの日でした。学校中を探し回りましたが、見つかりませんでした。駐車場を見てみたらそもそも先生の車はありませんでした。最初から出勤していなかったようです。私は泣きじゃくって親友に迷惑をかけてしまいました。(ごめんね、親友。)

でも、16日に先生が生徒の下校を見守る為に駐輪場ちかくに立ってて、私はもちろん話しかけました。
先生にまず、「お誕生日おめでとうございます」と伝えました。先生は「ありがとう。」と言ってくれました。
「でも、プレゼントは要らないよ」
「え⋯⋯⋯。」
「あ、いや、プレゼントこれから買うなら受け取らないよ」
私はその言葉に引っかかりました。
なんでプレゼント渡すことを予測してるのか?と。この頃から好きバレしてるのか?と思い始めました。
私は、先生に車にすぐプレゼントをしまうように言って、駐車場まで誘導して人気のないところでプレゼントを渡しました。
わざわざここまでやってくれるなんてありがたいと思いました。
先生は嬉しそうでした。好奇心が強いのか
「プレゼント開けていいかな?」
「もちろん、いいですよ!」
「わぁ!こんなに沢山⋯ありがとう!」と言ってくれました。私は嬉しすぎて帰る時もルンルンでした。
その後、英検や過去問を教えて貰いに職員室に行ったりして先生と関わる機会を増やしました。
どれもみんな忘れていません。今でも記憶にあります。
12月21日、先生が、ほかの女と歩いてる!!とひとりで騒ぎました。
何故か知らないですが、ほかの外国人女性と先生が一緒に歩いていて、「先生の隣を奪うんじゃねぇよぉぉぉっ!!!」と、かなり嫉妬したのを覚えてます。そのうえ、美人だったので余計に⋯⋯。
帰る時に先生の車にその女性が乗ってたので悲しくて注目を浴びるほど泣きじゃくりましたが、友達に聞くとどうやら、新任のALTの先生だそうです。
「なぁ〜んだwwww」と私は余裕ぶってましたが、実は少し嫌な予感がしました。でも、当時は気にしてませんでした。
そして12月22日、先生の授業があっていつも通り大喜びしていましたが、なにか様子がおかしい。
ほかのクラスの人たちが集まっていたのです。
そう、私の教室にあの女性の先生がいたのです。
でも、私はすぐさま大好きな先生の元へ向かいました。授業前に先生とちょびっとお話をして授業をしました。相変わらず楽しかったし、先生をガン見してニヤついてました。


──それが最後の授業だと知らずに⋯。




先生の授業の後は終業式でした。
でも授業と終業式の間の休み時間に私はちらっとウワサを聞きました。
「先生、帰国するんだって。」
どうせクリスマス休暇でしょ(笑)
ってバカみたいに楽観的に考えてた私に終業式で絶望が襲ってきました。
なんと、先生がテレビに映って帰国してしばらく帰ってこないと言いました。
私は衝撃すぎて放心状態になってしまいました。
先生が帰国する理由は、大学生の弟さんが交通事故に遭ってしまったからです。
先生が帰国するくらい重症なのでしょう⋯。
「ここ(日本)を離れたくない⋯日本は僕の大好きな国なんだ。」と悲痛な声で話す先生の姿は私にとってものすごい苦痛でした。この上ない苦痛でした。
終業式が終わったあと、トイレで思いっきり吐き出して告白の準備をしました。
恋愛相談を引き受けてくれている子達にお礼を言って告白することを告げて私は先生の元へ向かいました。

職員室などを探しまわり、外へ出たら先生がいました。先生の周りではたくさんの人達に囲まれていて幸せそうでした。
私は人が居なくなったのを見計らって、先生に好きですと言いました。 先生は
「⋯⋯⋯⋯わかってた。」と一言。
やっぱり。
私はあの時、プレゼントを渡すってことを予測していた時点で、あぁ、もう気づいてるな。とうっすら思っていました。
もちろん断られました。先生との恋ですからね。そりゃあそうです()
でも、私はあの時、「いつか先生の住んでいる所へ行きます。」と先生に約束しました。
ちなみに、終業式を終えた時にすぐに会いにいくためには「留学しかない!」と思い、留学をする覚悟が出来ました。
恋って人を動かす力があるんだなぁと我ながら恋という感情に感動していました。
先生は、卒業式の時に行くよ。そこで連絡先を交換しよう。と約束して先生とハグしました
先生の体はとても暖かくてずっと抱きしめていたいくらい心地よかったです。
抱きしめた時の感覚が未だに忘れられません。
「さよなら。」
私は後ろを向いて帰路につきました。その時、涙が出てきましたが先生に涙を見せたくなかったので先生の顔を見ることができませんでした。
だから、先生が最後どんな顔をしていたのか分かりません。
私はその後、先生にまた会えることを信じて、受験も頑張れましたが、第1志望に落ちてしまいました。
留学の夢はもう終わると思いきや、この高校でも留学出来るかもしれない!と思って立ち直ることが出来ました。
最後に卒業式にまた会うよと言ってくれましたが、当日、学校中を血眼で探し回りましたが卒業式の学校に先生の姿はありませんでした。
きっと、来れるような状況じゃなかったのでしょう。期間はたったの半年以下しかありませんでしたが、半年以下でこれ以上の濃さの恋はないと思ってます。
現在、高校1年生ですが高校3年生の決着の日まで努力をし、海外大学に合格し、私の大好きな先生に会いに行こうと思います。
長文、駄文失礼しました。
そして、読んでくれてありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?