昔の学歴フィルター

昔は学歴フィルターどころか指定校制度があったのだ。


みんな忘れてしまったのか今は話題にもならないが、1970年代は学歴フィルターどころか大企業は堂々と求人する大学名を指定し公表していたのである。指定校制度と言っていた。

だから志望する会社のリストに自分の大学の名前がなければエントリーできずにそれで終わりであった。白黒はっきりしてわかりやすいといえばわかりやすいが、今よりも卒業校が就職にもろに影響していた。
いい会社に入るにはいい大学に入れ、と当時は親が子供によく言っていた。
いい会社に入れるのがいい大学なら、どこがいい大学なのかはリストを集計したらわかるわけだ。
大学受験も高校受験も中学受験もそれで回っていたのだ。

私が工学部生であった1980年代にはさすがにこんな露骨な慣習はなくなっていたのだが、それでも公表されないだけであって大企業は裏では指定校リストに沿って採用しているといわれていた。

あまり一般的な言い方でなかったが、野球の六大学とは違う、就職の六大学がある、などとも言われていた。就職六大学とは東京一工と早慶の六校である。
ほぼどこの企業の指定校にも該当していたらしい。
今とあまり変わらないのだ。


だが、私が工学部を卒業するころはそんなものはどうでもよくなっていた。
バブルが始まったからである。
人手不足になっていた。

バブルの時の就職六大学生なんて、どこでも就職できた。下手に企業訪問をしたらそのまま拉致されて戻って来られないといううわささえあった。

大学4年間遊び呆けていた、名門校でもない大学の学生でも新卒男子なら簡単に大手企業に入れたので、中学受験までして大学に入り工学部でみっちり勉強した側からみると損した気分であった。
まあ、そういうのを全部蹴って医学部に入ったので関係なかったのだが。

その頃工学部の人気が若干回復してきて逆にその分医学部はちょっぴり入りやすくなっていた。
なにやら、今と少し似ている。


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